LF97ネタバレ? 告白イベント番外編 投稿者:おとうとねこ


なんか、『告白イベントの選択肢にセリオの名前がない〜』とか
言ってる人がいそうなんで、勝手に書いちゃいました。(笑)

『決戦前夜』

=セリオの場合=

決戦を控えた、その夜。
下手すると、これが最後の夜になるかもしれない。
…そう思うと、さすがにちょっと寝付けそうにないな…。
夜風にでも当たって気分を落ち着けてみるか…。
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オレは自販機でカフェオレを買い(これが飲み収めかもしれねー)、
ロビー2階の外にあるバルコニーへと向かった。
だがそこには、先客がいた。
しかも最も意外な人物、いや、人物と呼べるのだろうか?
バルコニーにて夜景を眺めていたのは、
なんとあのセリオだった。

「――こんばんは」
「よぉ」
セリオが俺の気配に気付いたか、振り向いて挨拶を
してきたので、こちらも手を挙げて返した。

オレはセリオの横に並ぶと、手すりにもたれ掛かりながら、
残りのカフェオレを飲み干した。
「セリオ、こんなとこで何やってたんだ?」
「――はい、この隆山の夜景を眺めていました」
「あ、やっぱそうか」

オレはセリオと一緒に、しばし街の明かりに見とれていた。
「ホント、綺麗だよな…」
「――はい、人間の方々はそういった反応を示すようですね」
「あの一つ一つの明かりの下で、誰かが生活してるんだよな…」
「――そうですね」

ふと、セリオの方を見やると、赤くて長い髪が、吹き上げてくる
風に遊ばれて、ゆったりとなびいていた。
「ところでセリオは、なんでまた夜景なんか眺める気になったんだ?」
セリオに夜景を『美しい』と感じ取る事ができるとは、ちょっと思えない。
マルチならあるいは、とも思えるが、セリオとなると、どうだろう?
そう思って訊いてみると、
「――はい、実は先程まで、マルチさんとご一緒していたのですが、
その時にマルチさんが、『開発課の方達にお見せしたらきっと喜ぶ
でしょうね』と言われたので、それでこうして、CGIカメラを使用して、
画像の録画を行っていたのです」
と、言ってきた。
別に、夜景が綺麗だから、とセリオが感じていた訳ではなかったようだ。
だが…。

ぽん。
オレはセリオの頭に手を置き、軽く撫でてやった。
「――なんでしょうか?」
「セリオは…優しいな」
「――はい?」
「だってよ、別に誰からの命令もあるわけでもなし、それなのに自分で
進んで誰かのために何かしてやろうってんだからな」
「――いえ、私達メイドロボットは、人間の方々に尽くすのが当たり前の
ことですから」
「いいさ、そういう事にしとこう」
なでなで…。なでなで…。
「――……」

「…セリオ」
「――はい、なんでしょうか」
「明日は…勝つぞ」
「――そうですね。この町の明かりの下の、皆さんのためにも。
――もし私を使用していただけるのであれば、微力ながら
全力を尽くしますので、どうかお声をおかけ下さいませ」
「ああ。…ふぁ〜あ。うーっ、眠ぅ。じゃあセリオ、明日に備える意味でも、
オレもう寝る事にするわ」
「――はい、お休みなさいませ」
「セリオも明日に備えて体を休めた方がいいと思うぞ」
「――そうですね、もうそろそろ切り上げることにします」
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部屋に戻り、天井を見上げながら、思いにふけった。
――明日の戦いは、世界のみんなはもちろん、オレ自身の戦いでもあり、
それに何より、大事な仲間達の戦いでもあるんだ。
――絶対に負ける訳にはいかない。
オレは強く決意をすると、布団へ潜り込み、束の間の休息にひたった。

→To Be Continued 『Leaf Fight97』 Last Battle


あとがき
という訳で私も、即興小説コーナーにようやく書き込みました。
実はこれ、メモ帳にあらかじめ書いたものを貼り付けたもの
だったりします。
私は普段即興で書く時は、フォームのあるページを開いたまま、
思いつくままに書いていっていますが、その方法では、
・ブラウザが勝手に落ちた時、泣くに泣けない
・開きっぱなしでいると、サーバーに負担が掛かる
・電話代が掛かる
といった問題が生じるようですし、やはりここのように滞在人数が
多いページでは、あらかじめ作品を書いてくるのが無難かもしれません。
テレホーダイの時間帯に作品を上げるとなると、特にそうでしょう。
では今回はこの辺にて。

http://www.fit.ac.jp/~s9482043/HomePage/cat_s.html