第八話、レミィ来日 投稿者:有馬 瞬


 ばいいぃぃぃぃぃんっ!!
突然の衝撃に襲われ、浩之はおもいっきり前のめりにつっぷした。
「な、何だ何だ?」
情けない格好で倒れたままあわてて周りを見回す浩之。そこには・・・
「How do you do?ヒロ、元気にしてた?」
「レ、レミィ!?どうして?アメリカに帰ったんじゃ・・・」
「ヒロが寂しがってると思って会いに来たヨ。」
なんと、アメリカに帰ったはずのレミィが満面の笑みを浮かべて立っていた。
「あ、レミィ!丁度いいわ、ここであったが百年目。去年の体育祭の恨み、今・・・」(志保)
「(無視)ところで、ヒロ。何皆騒いでるの?」
「あ、ああ。見ればわかるだろう。生ハムレースの途中でマルチが暴走したんだ。」
『がちょーん がちょーん』(マルチ)
マルチは何かに憑かれたかのように一直線にゴールに向かっている。
当然、観客達はパニックに陥っている。
「うらぁぁぁぁーー!マルチィー、止まりやがれぇぇぇーーー!!」(初音)
「くっ、母さん、お願い。」
セリオはハッキングにてまどっているようだ。
「こらーっ、レミィ。あんた、聞いてん・・・」(志保)
「(無視)Shit!あれじゃ駄目ネ。ハムスターはゴールデンが一番ネ。」(レミィ)
「いや、一番って・・・おい、レミィ!!」(浩之)
レミィは颯爽とレース場に飛び降りると、マルチにむかって駆け出した。
突然の乱入にみな呆然としている。
レミィはマルチの横を通りすぎ、スタート地点までたどり着くと懐からハムスターを取り出した。
「Go!ジョニー!!」
ジョニーはむくむくと大きくなり、その背にレミィが飛び乗った。
「な、何やあれはーっ?」(智子)
委員長が驚いた。普段冷静な委員長の驚いた顔を見て、あかりの心が和んだ。
『ふふふぅ』
しかし、レミィの叱咤を受けながらも、ジョニーは動く気配がない。
周りから諦めのため息が聞こえる。
「ああっ、あれを見ろっ!」(浩之)
あることに気付いた浩之がレミィを指差して声をあげた。
いつの間にか、レミィの手には弓が握られている。
「ああっ、レミィ君のあの目は、覗きをした浩之君を射ろうとした時の目だ!」(長瀬主任)
「あのおっ、なんであなたが知ってるんですか?」(理緒)
レミィは矢の照準をジョニーにあわせる。
その瞬間、のんびり昼寝をしていたジョニーの目がカッと見開かれる。
刹那、亜高速に届かんばかりの勢いで猛然と駆け出す。
マルチとの距離は一瞬にして縮まる。
揺れるハムスターの上で、レミィは矢先をマルチに向ける。
一方、マルチも異常な速度で近づいてくるジョニーに気付き、ゆっくりと振り返る。
レミィは弓を極限にまで引き絞り、歓喜の声を上げた。
「See you so long!さよなら、ネ」

「いいぞー、今のうちだー!留璃子!行けーーーーーっ!!」(初音)


いかかでしょう。何か、敵作っちゃったかも。ごめんなさい。
あと、よろしく。