LeafK.O.F大会その十六 投稿者:岩下 信
  Leaf K.O.F大会第十六回『雷神降臨』

【前回までのあらすじ】
…書こうとしたら、長くなってしまったので、過去ログをご希望の方は
私当てにメールを送って頂ければ、お送りします。
(でも、800Mぐらいあるので、数回に分けてですけど…)
では、本編を始めます。(ぺこっ)

俺の意識が消えかけた時、視界が急に元に戻り今までの耳鳴りも消えた。
ふと見れば、リングと俺達の間にさっき廊下で会った女の子が立って居
る。
その隣には、あの長瀬も居た。
「大丈夫?」
その女の子が聞いてきた。
「あ…あぁ。」
少し頭痛が残るがたいしたことはない。
「…でも、君たちは一体…?」
この二人が現れると同時に例の耳鳴りとかが消えた。
こいつらは、一体何者なのだろうか?
「なんのつもりだい?…長瀬君…邪魔だてをするなら、君にも壊れてら
う事になるよ。」
月島がそう言った次の瞬間、長瀬の目の前で紫電がいくつも走った。
「瑠…瑠璃子さん…強力すぎて…防ぎきれないよ…。」
長瀬が冷や汗をかきながら、女の子の方を向いて言う。
『…そうか…こいつらはあの、月島の電波から俺達を守ってくれているんだ……しかし、何の為に?』
「ふふふ…壊れて……何っ!?瑠璃子っ?」
月島の顔に驚愕の表情が走る。
「お兄ちゃん……。」
女の子は静かに口を開いた。


相手の電波が急に弱くなった。
相手は私の後ろへと視線を向けたまま困惑の表情で立っている。
「瑠…瑠璃子……。」
うわ言のようにぶつぶつとその単語を繰り返す相手。
隙だらけにになっている相手に仕掛ける事にした。
指輪をすぅっと上に上げ、詠唱を始める。
「ファイナス…デメ…アドアレズ…モニア…。」
唱え終えると、指輪から激しい放電が走り、あたりが光で包まれた。
「雷神降臨…。」
私の頭上に光の渦が生まれ、それは段々と一つの固まりになって行く。
「!…ちぃっ!」
相手が変化に気づき、急いで電波を蓄積し始めた。
私が早いか、相手が早いか。
次の一撃で勝負はつく。
光の固まりは、やがて不思議な形となり、私の隣に位置した。
雷神の召喚が終わった。
私が仕掛けようとしたその瞬間、
「壊れてしまえぇぇーー!」
時を同じくして相手の声と共に、巨大な電波が滝のように襲い掛かって
きた。
『雷神よ、あの電波を押し返して!』
雷神は私の前に位置し、壁を作る。
バッ…バババッ……
落雷みたいな音を立てて、相手の電波が四散して行く。
…いや、正しくは雷神が相手の電波を吸収しているのだ。
「そ…そんな…馬鹿な…。」
相手の電波を吸収して、段々と大きくなって行く雷神。
それをただ呆然と見つめている相手。
さっきまでの余裕が完全に無くなっており、額に冷や汗を浮かべている。
その間にも、雷神は電波を吸収し大きくなりつづけている。
「…こっこのぉーー!」
シュウゥゥゥゥゥゥ…
相手が叫んで再び電波を放とうとしたその時、雷神が吸収した電波を一
気に解き放った。
あたりが光に包まれ、視界を奪って行く。
「うわああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーー!!」
光の中で、相手の叫び声が響く。
会場の人の中にも、雷神の放つ電波の巻き添えを受け、叫ぶ者もいる。
もはや、私にもこの電波を止めることは出来ない。
・
・
・
数分後、あたりを包んでいた光も消え、視界が元通りに戻った。
相手は…立っていた。
光のない瞳で虚空の一点を見つめ、涙を流したまま、微動だにせずま
ま……
静寂があたりを支配する。
『…終わったようですね…でも、この後どうすれば……』
私が予想以上の展開に驚いていると、
「…ここは?……。」
相手の瞳が光を取り戻し、あたりを見回しながら言うのが聞こえた。
「…瑠璃子?なぜ此処に?それに、長瀬君まで…。」
「…記憶が混乱しているようですね。」
私は相手に声をかけた。
「…君は誰なんだい?」
相手が不思議そうに聞いてきた。

                                             続く

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  どうも、岩下です。
  長い間が空いてしまいましたが、ここにLeafK.O.F大会第
  十六回をお送りします。
  本当にお待たせしました。
  
  では、今回はこの辺で・・・

   P.S
  >光々様
    すいません、メールアドレスのバックアップが無くなってしまったのでもう一回送って頂けますか?