この部屋はまっくらだ。 闇を見ているのか,何も見ていないのか, ・・・それすら分からない。 音が,ない。 たまに聞こえても,遠くから足音がするだけ。 極端な静寂は,轟音と同じだ。 柳川さんを感じなくなってから,数日が経った。 ・・・訂正・・・・・経ったような気がするだけだ・・・。 柳川さんはどうしたのだろう。 ・・・何が有ってもおかしくない感じはあったけど, それにしても急だった・・・。 何が有ったのだろう。 全ての事から解放されたのか。 何かに縛り付けられたのか・・・。 ・・・解放・・・ そうで有って欲しい。 それが,どんな形であっても・・・ でも,何か柳川さんのようなものを感じる時がある。 ・・・何なのだろう。 冷たくて水っぽい感じが伝わってきたことも有った。 柳川さん,生きているんだね・・・。 生きて,水を感じているんだね,その体で・・・ この部屋で待っているよ。 いつまでもこのマンションにいれば, いつかは来てくれるんだろう? ・・・待っているよ・・・ 2人の刑事がやってきた。 轟音は,彼らのうちの一人が発した言葉で静まった。 「本当に,こんな奴にあんな事が出来るのか?」 「確かに・・・ずっとこの調子です」 糸が切れた傀儡の様な貴之を見て,もう一人は答えた。 「この,留置所に来てから」 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 後餓鬼(笑) 書きません(ぉぃ)