 |
◇コラムバックナンバー【週刊☆ビジマ】 vol.203 マジメな女性ほど負け犬になる確率が高い
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
『ビジネスにマーケティング☆を走らせよう!』
(週刊☆ビジマ)
eビジネス,マーケティング,経営戦略を考えるためのヒント
http://www.mankai.biz/ 2004/12/02発行 No.203
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
━━━━━━━━━━━━ ビジマ 本日のメニュー ━━━━━━━━━━━
(1)『ゲームとしての株式投資』 トレーディング研究家 下浦一宏
(2)『地域って面白い♪−地域ポータルサイト事始』
こだいらネット 竹内千寿恵
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
週刊☆ビジマのバックナンバーは、
http://www.mankai.biz/からご覧になれます。
====================================================================☆彡
☆『ゲームとしての株式投資』
第1回 ポートフォリオ
トレーディング研究家 下浦一宏
========================================================================
こんにちは、下浦@トレーディング研究家です。今回から新しいシリーズ「ゲー
ムとしての株式投資」を始めさせて頂きます。本日(12/1) から銀行による証券
仲介業が解禁され、ゼロ金利時代の貯 蓄手段として、またブロードバンド時代
の新しい職業として、株式トレーダーが急増しています。今回は株式投資でどの
程度のパフォーマンスが期待できるのか? またどうすればパフォーマンスを改
善できるのか? について考えてみたいと思います。
http://www.asahi.com/money/topics/TKY200411240083.html
▼ 株式は不完全な商品である
貯蓄商品と考えた場合、株式は実に不完全な商品である。少し目を離した隙に
5%、10%下落するなどザラである。それで証券会社では、複数の株式を組み
合わせ、それに信託手数料を上乗せして「投資信託」として売っている。初心者
はこれを買いなさいという訳である。
ところがこの投資信託というのは、値動きが緩慢な上に、手数料まで乗っかって
いるので余り面白くない。大体、どの銘柄を買っているのかハッキリしない。そ
れで結局、投資信託は止めて、株を直接取引するようになるのである。
なぜ値動きが緩慢なのか? 株式の組み合わせ(ポートフォリオ)に、東証1部
の有名企業を組み込んでいるからである。一方、個人投資家の多くは、もっと値
動きの激しい株を好む。これを活性株と名付けよう。
ネット証券4社でつくる「ネット証券評議会」が、個人投資家の売買が多かった
銘柄を公表している。このリストを見ると、聞き覚えのない会社もある。これら
が活性株であり、日々変化するのである。
http://www.netsecurities.jp/data/ranking.html
活性株とは、概ね以下のものである。
IPO株 > 仕手株、低位株 > 新興市場 > 決算銘柄 > 日経225銘柄
左側ほど、一発当てた時のリターンは大きいが、リスクも高くなる。優れたトレー
ダーは、これら活性株の性質を熟知しており、巧みにリスクを回避しながら、リ
ターンを得ているのである。
言い換えれば、トレーダーの仕事は、活性株を用いて、時々刻々変化するポート
フォリオを組み替える事である。それには「経験」が必要であり、車の運転と同
じく、何度か痛い目に遭えば、危険予知ができるようになる。株式市場には多く
の落とし穴が隠されていて、初心者が来るのを待ちかまえていると考えて間違い
はない。
▼ どの程度のパフォーマンスが期待できるか?
2チャンネルの「株式・投資一般板」に、トレーダー達が日々の成果を報告する
「今日の勝ち負けを報告するスレッド」という人気スレッドがある。そこでの最
強トレーダーといわれる「エロエロ大王」はこの1年間で資産をほぼ10倍にし
ている。
http://saitama.no-ip.com/market/index.html
因みに「エロエロ大王」は4年前に300万円でスタートして、最初の2年はダ
メだったが一昨年に黒字転換し、それからはトップをブッチギリ独走中である。
先日の書き込みによると、「損切りは早く、利食いは遅く、迷ったら半分仕舞え」
と述べておられる。また彼がどのような銘柄を取引したのかは、掲示板で日々公
表されている(*1)。
ただ増減率では上には上がいるもので、現在資産総額2位の「桜咲」さんは、1
年間で250万円の資金をほぼ50倍にしている。彼女は20代の女性で、カフェ
を経営しており、テーブルの片隅でノートパソコンを使ってトレードしているそ
うである(*2)。
「春先の新興と夏場IPO、秋の低位株で資金を大きく増やせましたが、それ以
外はほんとに大したことないです、よく負けますし^^ 」と清少納言のような口
ぶりであるが、短期資金の集中する場所(活性領域)で勝負する事の重要性が理
解できる。
もちろん成功する人ばかりではない。株で負けて夫に内緒で借金をし、完済を目
指して日々トレードに励んでいる主婦もおり、こちらも人気スレッドになってい
る。
http://blog.livedoor.jp/leoleo5/
▼ いつまで続けられるのか?
このような状態がいつまで続くのであろうか? 私は案外、短いのではないかと
考えている。トレーディングツールに人工知能(エキスパートシステム)が導入
されれば、無謀な取引は減るだろう。例えば発注時に、「この株を今買うのは危
険です」とか、「この株を早く損切りしましょう」といったメッセージが表示さ
れるようになるはずである。
無謀な取引をする人が減れば、株価変動は小さくなり、利益を上げる事は困難に
なる。実際、年金資金が運用されているような東証一部の大型銘柄では、余程の
事件でもない限り、極端な値動きはしない。
そうなると株価変動から利益を上げるよりも、企業そのものの価値に投資する考
え方(長期投資)が主流になるだろう。実際、世界第2の富豪であるバフェット
はこの考え方で成功した。彼が50年前に120万円でスタートした運用資産は、
現在3兆円を越えている。
http://stock.g.hatena.ne.jp/keyword/%E3%83%90%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%88
いずれにせよ「毎日、何十万人もの人間が、同時刻に、同じボードやチャートを
眺めて、売ったり買ったりしている」という状態が生産的であるとは思えず、従っ
ていつまでも続くとは考えにくいのである。次回からは、具体的なトレーディン
グ方法について紹介していきたい。
http://www.netsecurities.jp/disclose/index.html
(*1) 最近はサーバへのアクセスが「人大杉」で、2チャンネル専用ブラウザを使わ
ないと読めないようである。
http://www2.2ch.net/oosugi.html
http://sakots.pekori.jp/OpenJane/
(*2) 本来、女性の方が賭け事に強いのかも知れない。「結婚」などは人生最大の賭
けであろう。賭け事の嫌いなマジメな女性ほど負け犬になる確率が高い。
(*3)株式ちょっとした質問スレッド
http://www.geocities.jp/cab_t/tyoto.html
プロフィール
下浦 一宏(しもうら かずひろ)
トレーディング研究家
shimoura@ares.eonet.ne.jp
http://www.mankai.biz/shimoura/index.html
====================================================================☆彡
☆『地域って面白い♪−地域ポータルサイト事始』 第10回
「主婦に聞いてみよう!」
こだいらネット 竹内千寿恵
========================================================================
こんにちは 竹内です。
小平市で地域ポータルサイト「こだいらネット」 http://www.kodaira-net.jp/
を立ち上げるべく、日々、地域密着、現場主義で走り回っています。
さて、今回のテーマは「主婦に聞いてみよう!」。
▼不動産屋さんで聞きました
先日、ある不動産屋さんを取材で訪ねたときに小耳にはさんだこと。
最近、駅前に出店した居酒屋チェーン店。出店前の市場調査の結果がいまいち
だったらしく、出店を決めるまでに紆余曲折した後、ようやくの出店だったと
か。ということで、担当者はそこの地域での売り上げは、さほど期待していな
かったらしいんです。
…が!
いざ、ふたを開けてみると、沿線ではトップクラスの売り上げ。
担当者を驚かせているらしい…。
でも、この結果、地元の人にとっては、不思議でもなんでもないんです。
たしかにその駅は、乗降客も少なくて、大きな商業集積もなく、専門的に数値
で表した資料からは市場としてはさほど魅力のある地域ではなかったかもしれ
ません。
でも
そこに住んでる主婦にちょっとでも聞けば、まったく違った印象をもったはず
です。
なぜって、そこには、魅力的な居酒屋がないんです。
なので、それほど満足しているわけでもないけど、既存の店に出かけてたわけ
です。
で、それほど努力をしなくても、そこそこ集客できてしまう既存店は、そこに
あぐらをかいて接客もぞんざい、メニューにも工夫はみられませんでした。
それでも他に行くところがなくて行っていたわけで、これが男性なら都心で飲
むことがほとんどで、自宅近くでわざわざ飲むこともないかもですが、そこは
主婦、夜遊びはご近所が鉄則です。
地元のPTA仲間などは、忘年会シーズンになると「あそこしかないからね〜」と
半ばあきらめ顔で予約入れてたんですよ。
そこそこ魅力的な新規店ができれば、客は流れるだろうということは一致した
意見でした。
で、その通りになったわけです。
このあたり、数字の根拠もなく、「そう思う」「そう感じる」というあいまい
な感覚なので、従来のデータに基づくマーケティングになじんだやり方だと、
なかなか採用できない意見だとは思いますが、じつは、核心をついていたりし
ます。
▼モニター依頼
そうこうしているうちに、シンクロしたのか、ある大手小売業からモニター
依頼が。
これまでマーケティングは予算もかけていろいろやってきたし、消費者への
アンケートもとってきたけれど、どうも、本音に迫ることができないとのこと。
とくにマイナス意見は出てこない。無難な、お行儀の良い意見ばかりなのだそう。
座談会の人選もむずかしく、初対面の者どおし、強い意見の人が混じっている
と、結局その1人の意見に引きづられ、ニーズがつかみきれないこともあるとか。
今回のお問合せは、人選も含めての座談会のコーディネート。
地域ポータルサイトの運営を通じて集まったサポーター組織は、オンライン上
だけではなく、リアルな現場で密な交流があり、20代〜70代まで、幅広い年齢
層を網羅しています。さらに、それぞれがどんな人脈を持っているか、人柄は
どうか、どの分野に強いか、など把握できています。
気心がしれた仲間内でのざっくばらんな本音トークの中から、見えてくるもの。
そこに消費を仕掛けるヒントが詰まっていると感じます。
▼もじどおりサポーター
さて、私自身も含めて、主婦サポーターは取材先のお店の「お世話したがり」
が多いんです。ついつい肩入れしたくなるんです。
自然食品のお店に行けば「今、主婦仲間でよく話題になってるこの商品をもっと
目立つ場所に置きましょう!」とか「この通路、通りにくいから配置変えまし
ょう!」とか、八百屋さんの店頭で「うそ〜これ安い!」と叫んで、道行く人
の足を止めさせたり、などなど。
あげくの果てに、取材者の立場をさっさと捨てて、消費者と化してお買い物に
走ることなんかは日常茶飯事です。
こうしたことから見えてくることは、消費者は値段だけで動くわけではないと
いうことです。
お店のポリシーに共感して、ファンになって、同じ買うならあそこの店でとい
う気持ちをいかにしてもってもらえるか、なんですね。
そうして、私はというと
うなぎと季節料理の店「藤乃」さん http://www.kodaira-net.jp/kd2113731/
を取材して、地域のお年寄りへの宅配弁当の取り組みを知って、すっかりファ
ンになり、折りあるごとに知人にせっせとクチコミをしています。
また、ガーデニングの「ほ・うら」さん http://www.kodaira-net.jp/kd5000054/
を取材して、庭造りへの想いやセンスに惚れこんで、自宅の庭もお願いしてしま
いました。
知ることでファンになり、地元のお店をどんどん活用し、勝手にPRまでする。
もじどおりのサポーターです。
▼地域密着モニター
現在手がけている地域ポータルサイトは多摩地域が中心です。
どの地域にも20代〜30代の主婦層中心の子育てサークルと、60代以降のシニア
サークルがあります。
そして、30代〜40代中心のPTA組織。
市民(=消費者)サポーターに参加してもらってる地域ポータルサイトは、現場
の声をダイレクトに届けることができる媒体です。
大手のマーケティング会社のような、綿密なデータに基づいたものではないか
わりに、本音いっぱいの消費者の声を届けることができるかもしれません。
あるいは、専門知識が必要なら、定年後のまだまだ元気で経験も実績もつんで
きた男性の出番かもしれません。
コミュニティビジネス的な展開も期待できそうです。
年代や地域別に、きめこまかな層からのざっくばらんな素のままの意見を届け
ることができる仕組み。
作りたいと思います。
◆竹内千寿恵 テーマは「地域」です。
takeuchi@shop-info.com
・大学卒業後、教育出版会社で編集に従事。
・結婚後、外資系コンピューター会社に勤務するも、間もなく夫の転勤で退職。
以後、転勤生活が始まる。
・8回目の引越し後、東京は小平市に定住。
・地元で地域ポータルサイトの立上げを行うと同時に、コミュニティビジネス
の中間支援NPOに勤務。
♪市民サポーターがつくる地域ポータルサイト
こだいらネット http://www.kodaira-net.jp/
地域ポータルサイト事始(ブログ)
http://blog.livedoor.jp/rune1006/
========================================================================
メルマガへのご意見・ご感想、どんどんお待ちしています!
⇒marketing@tokeidai.net
========================================================================
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
『ビジネスにマーケティング☆を走らせよう!』
(週刊☆ビジマ)
・発行部数
まぐまぐ: 833部(ID:0000106852)
melma! : 86部 (ID:m00086769)
独自配信: 33部
発行部数: 952部(2004年12月2日現在)
・お友達へのご購読お薦めや、ご本人の登録解除は
http://www.mankai.biz/
発 行:満開Biz Project http://www.mankai.biz/
発行者:咲本 勝巳 mailto:sakimoto@tokeidai.net
編 集:小山 龍介 mailto:koyaman@koyaman.com
編集協力:Idea in Action, Inc http://www.ideainaction.com/
(ご意見・ご感想などお気軽にどうぞ!)
読者の皆さんから寄せられたメールは、事前の告知なく『週刊☆
ビジマ』に掲載させていただく場合がございます。匿名などのご
希望があれば、明記してください。
また、掲載を望まれない場合も、その旨、明記をお願いします。
メールに記載された情報の公開から生じる、いかなる事態に対し
ても一切責任を負いませんのであらかじめご了承ください。
このメールは全文掲載する条件で、転送・再配布自由です。
本誌をご購読になったために発生したあらゆる損害に対し、
満開Biz Projectは一切の賠償責任を免れます。
Copyright(C) 2004 MANKAI BIZ All Rights Reserved.
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
【編集後記】
◆あっという間の一年でした。もう12月なんですね。(コヤマン)
|
|  |