ローマにて2

by  Kazuhiro SHIMOURA

Sep. 13, 2000

 

ローマからはリアルタイムでNHKが見られる。名古屋の水害のニュースがトップである。イギリスのskyは石油ショックのニュースばかりである。昨年のECOCでは東海村JCOの臨界事故のニュースをCNNで知った。今回はオペック総会と水害、石油ショックである。

 

これは新たな時代の始まりに過ぎない。人類文明の存在をかけた本当の戦いがこれから始まるのだと思う。石油づけになった社会構造は禁断症状に陥るが、そこから立ち直るのに許される時間は10年余りしかない。

 

なぜ北海油田を擁するイギリスで石油ショックが生じたのか。それだけ深く石油づけになっているからである。90%以上のステーションがガソリン切れである。物流が止まる事が心配されている。生鮮食品や緊急車などである。

 

ドイツやベルギーにも広がっているようである。イタリアは何の兆候もない。NHKを見る限り日本も何もない。まだそれ程の深刻さは感じられない。悲劇の始まりは静かである。帰路立ち寄るウィーンでのオペック総会で増産が決定されたにも拘わらずである。

 

無い袖は振れない。あと英国野村証券のアミューズメントパーク撤退のニュース、バチカンのCHILD ABUSE声明のニュースである。バチカンの情報発信能力は、その時間的、空間的影響力において尊敬に値する。