10/2(Tue) アムステルダム(ECOC2001参加)

(AM)40G WDM soliton, IP-Network (PM)PMD

Nicolaas Witsen( tel. 001-31-20-623-6143, fax. -20-620-5113 )

 

昨日は、朝から雨で少々肌寒い感じであった。午前中、東北大(元NTT)の中澤氏の1Tbit/s OTDMの招待講演があった。講演を聴いていて思ったのは、極めて日本的、という事だ。実に精巧である。そこには科学的裏付けがある。実用的というよりも美的である。この技術が使われる可能性は将来も無いだろう。しかし人間は頑張ればここまでやれるのだ、という爽快感がある。

 

昨日からExhibitionがオープンする。入り口には、京都のサンコールが構えていた。営業マネージャーのホザキさんと話す。大阪2部上場のやる気のある会社である。日本では三菱電機も成長株である。長距離WDMでは石田さんが20G64ch(1.28T)で4200km伝送の報告をされた。ラマン増幅がポイント。10Gでは10000kmを越えているとの事。データを送ってもらえる事となった。

 

イタリアとドイツのシミュレーションコード開発会社の人と話をする。どちらのコードも大学と密接な関係の下に開発されたものであり、インターフェースに工夫が凝らされている。

 

帰り道、トラム4番で三菱電機の安井さんと乗り合わせる。日本料理が食べたいと言われるので、与一に案内する。ビールと焼魚定食を食べる。安井さんは三菱電機を退職し、富山県立大学に単身赴任されているとの事。高岡の方に10キロ程の田舎だそうである。

http://www.pu-toyama.ac.jp/staffn/staff_eng3.htm

 

安井さんも元NTTで、ネットワークアーキテクチャーがご専門である。途中で波長変換をせず、2地点間に波長を固定して割り当てるネットワークを提案し、博士号をとられた。コア、アクセス、その中間部分に階層化し、それぞれに空間分割、波長分割、時間分割をうまく使う事がポイントとなる。安井さんはスケーラブルという言葉は曖昧だという。最初から組み込まれているのだから。

 

府立大の勝山先生(元NTT)もアジレントの10Gイーサネットの講演に感銘を受けたとの事。あらゆるプロトコルが通るしWANへの展開もにらんだ標準化がなされつつある。2002に標準化される10GEthernetで町レベル(公文先生いうところのCAN、長谷川先生いうところのRAN)までは可能となるだろう。

http://www.mmn.ees.osakafu-u.ac.jp/indexLeft.asp

 

その先は、DMソリトンをつかった40GEthernetを設計して世界を繋ぐことが可能か?である。ブロードバンドのインフラとなるスケーラブルなネットワークは可能か?効率的な通信にはアーキテクチャーの階層化が必要である。LANスイッチのようにトポロジーを反映した適応型のネットワークが必要だ。

 

(2001/10/03)