10/1(Mon) アムステルダム(ECOC2001参加)

(AM) Opening Session (PM) Network Design, 40G-WDM, Network

Nicolaas Witsen( tel. 001-31-20-623-6143, fax. -20-620-5113 )

 

昨日は基調講演が3件あった。光物理、基礎技術の進展についての総括、富士通研究所からは1000波WDMネットワーク、あとは光ビジネスの動向についてのものである。1件目の講演にも日本の研究が多く引用されており、この分野における日本の独創性は突出していた事を確認する。

 

反面、独創性は独善性につながりやすい。ヨーロッパの科学技術の伝統は独善性を排除する力を持っている。ネットワークは確立された技術を土台にすべきであり、夢や思いこみの上に構築すべきではない。ヨーロッパは総力戦で光ネットワークに取り組んでおり、ネットワークアーキテクチャーの研究に優れている。若手の研究者も質、量とも日本を凌駕しており、日本は過去の存在になりそうである。

 

40Gソリトンでセル間をフルメッシュで接続し、セル内はイーサネットの発展型で接続するようなネットワークを考えてみた。Optical Cell Networkと命名する。ネットワークはスケーラビリティー(拡張性)を持つことが本質だ。フォトニックネットワークは携帯電話とLANに学ぶべきである。

 

7時からアンネフランクの隠れ家の横の西教会でバロックコンサート(Welcome Concert)がある。バッハ、テレマンらは同時代に生きた音楽家であり、時代が芸術や技術を生み出すことを確認した。

東大の菊池先生によると前回アムステルダムでやった時には国立博物館を借り切ってレンブラントの絵の前でパーティーをやったそうである。

http://www.annefrank.nl/ned/afh/afh.html

 

 NTTからこの春に東北大に移った中澤氏、山形大の中川先生、KDDIの鈴木さんなどに挨拶する。長谷川先生の顔は今のところ見えない。 このコンサートはルーセントテクノロジーの提供によるもので、最初にベル研を擁するルーセントのこれまでの貢献と、ヨーロッパにおけるアムステルダムの重要性についての挨拶があった。古河電工がルーセントを買収したのはついこの間の事である。

http://www.riec.tohoku.ac.jp/lab/nakazawa/index-j.html

 

(2001/10/02)

 

・長谷川先生は、直前までドイツの大学に滞在中であったが、テロで急遽帰国されたとの事。

・古川電工によるルーセントのファイバ部門の買収は2001/11/16に完了した。金額は2800億円である。

・フォトニックネットワークは、光SWを使わないと波長数が膨大になってしまう。現在は40Gソリトンと光SWを組み合わせた別の方式を考えている。(2001/11/24)