『重耳』
時代
中国春秋時代
国
晋
物語
大きく、以下の3編に分けられる。
翼(よく)編
驪姫(りき)編
帰還編
晋の分室である曲沃が、本家の翼を倒すまでの話。重耳の祖父である称が主体の話。
主な登場人物
称 (しょう) |
曲沃の君主。曲沃の始祖である成師の孫であり、物語の主人公・重耳の祖父。父祖からの念願の本家打倒を果たす。 |
孤突 (ことつ) |
白狄出身。中華への憧れと称への尊敬により、曲沃の臣として活躍する。白狄の首長の娘と、称の太子・詭諸との縁談をまとめる。 個人的に、この話で一番かっこいい人だと思う。 |
詭諸 (きしょ) |
曲沃の太子。知能派の父とは正反対の武闘派。粗忽だが、部下想いな一面も。 |
士爲 (しい) |
詭諸の部下。晋室打倒のために工作に走るが、失敗。詭諸に助けられ、その恩義により、生涯、詭諸に仕える。 |
丕鄭 (ひてい) |
詭諸の命で、士爲を助けに翼に乗り込む。 |
重耳 (ちょうじ) |
詭諸の次男。世間の評判では、あまり目立たない存在。温和でのんびりした感じ。 |
郭偃 (かくえん) |
卜筮(ぼくぜい)を司る。重耳の師。成長の緩やかな重耳に、根気良く付き合い続け、助言を与える。 |
人物相関図

称の死後、君主の座についた詭諸。驪戎(りじゅう)討伐により得た驪姫に溺れ、道を失う。
主な登場人物
詭諸 (きしょ) |
晋の君主。驪姫に溺れ、自分の息子たちに刃を向ける。 |
驪姫 (りき) |
驪戎の首長の娘。詭諸の寵愛を受け、奚斉を生む。老齢の詭諸の死後を案じ、奚斉を太子にしようと、詭諸を唆す。 |
申生 (しんせい) |
晋の太子。驪姫に溺れた父親に邪険にされても、孝を貫いた哀しいくらいのお利口さん。死後、共太子と奉ぜられる。 |
孤突 (ことつ) |
申生の師。命を狙われた申生を亡命させようとするが、失敗。以後、病と称して、自宅に籠もる。 |
重耳 (ちょうじ) |
驪姫の画策により、晋の首都から遠く離れた蒲邑へ赴任。その後、命を狙われ、孤氏の集落へ亡命。 |
夷吾 (いご) |
重耳の弟。やんちゃで生意気。驪姫の画策により、屈邑へ赴任。その後、梁へ亡命。 |
人物相関図

詭諸の死後に起こった内乱に乗じて帰国し、君主となった夷吾。しかし、その政は暗く、国内では重耳の帰国が切望された。
そして重耳は、狐氏、斉、宋、楚、秦を渡る流浪の旅の末、ついに晋へと帰還する。
そして重耳は、狐氏、斉、宋、楚、秦を渡る流浪の旅の末、ついに晋へと帰還する。
主な登場人物
重耳 (ちょうじ) |
流浪に流浪を重ねて、晋の君主になる。あまり自分を主張せず、人の話をよく聞くこところが君主としての長所か。 |
夷吾 (いご) |
重耳の弟。晋の君主となるが、わがまま勝手なため、国は治まらなかった。 |
圉 (ぎょ) |
夷吾の息子。夷吾の死後、君主として立つが、人心は集まらなかった。 |
閹楚 (えんそ) |
重耳を付け狙う寺人。だが、実は二心を持たない忠義の持ち主。 |
人物相関図
