「美浜の会ニュース」No.46(1998.10.12)より


使用済み核燃料初搬入抗議集会への賛同メッセージ

集会に参加されたみなさん。大阪でプルサーマル反対運動を行っている立場から、連帯のメッセージを送ります。
 使用済み核燃料の六ヶ所村への試験搬入に強く抗議します。使用済み核燃料は大量の死の灰がつまった核のゴミにほかなりません。高レベル廃棄物、低レベル廃棄物に加え、六ヶ所村と青森県を新たな核のゴミ捨て場にするものです。
9月9日、志賀原発運転差し止め控訴審判決では、原発は「核燃料再処理など未解決の問題が残っており、『人類の負の遺産』である」との司法判断が、初めて示されました。使用済み核燃料は、まさに「人類の『負の遺産』」にほかなりません。
 全国の原発の使用済み燃料プールがあと数年で満杯になり、原発の運転そのものにまで影響をおよぼしかねない状況になっています。これをなんとしても避けようとするのが、六ヶ所に搬入する真の目的であるにちがいありません。そのために、政府・電事連は使用済み核燃料が核のゴミではなく、再処理でプルトニウムを取り出せる「リサイクル資源」であると強弁し、プルサーマルで「核燃料サイクル」をまわす虚構をなんとしても描こうとしています。福島県知事によるプルサーマル受け入れ表明が、六ヶ所の安全協定締結とまったく軌を一にして行われたことが、このことを如実に示していま。
 福井県の高浜原発で、来春にプルサーマルを開始しようとする動きが急速に進んでいます。すでに、通産省は、関電の申請書にお墨付きを与え、原子力委員会と原子力安全委員会に諮問しました。安全委員会は年内にも結論を出そうとしています。来年2月の福井県議会が大きな焦点になろうとしていま。
 私たちは、いま、安全委員会のデタラメな安全審査に牽制をかける運動を行おうとしています。さらに、福井県民の反対や不安の気持ちが、形あるものとして現れるよう、福井の運動との連帯を進めています。関西電力のプルサーマルに反対する闘いを通じて、青森と全国の使用済み核燃料搬入に反対し、再処理工場建設に反対する闘いに連帯したいと思います。
今後、福井県では、プルサーマルの承認が再び焦点となり、青森県では本格搬入のための安全協定締結が焦点となるというように、それぞれ正念場を迎えるにちがいありません。
 わたしたちは本日のみなさんの力強い行動に連帯します。ともに闘いましょう!


1998年10月2日
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会


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