ミュージカル「テニスの王子様」(許斐 剛・作)

  GWは、「宝島コレクションマーケット」が主な目的でしたが、今回、ミュー
ジカル「テニスの王子様」(池袋・東京芸術劇場)も観てきました。  とにかく各キャラがそっくり。コミックス10.5巻の読者のなりきりコスプレ
写真を見てください。あんな感じです。髪型、体型はもちろん、仕種やウイニング
ショットの決めポーズも決まっています。  役者さんは、すべて男性キャラ。リョーマに青学8人のレギュラー、意地悪組・
荒井達2年の先輩3人と佐々部、観客への解説役は、堀尾、カチロー、カツオ。そ
して、飄々とした越前南次郎。しかして、顧問の竜崎先生も、桜乃ちゃん、朋ちゃ
ん、芝砂織記者は、登場せず。  客の95%は女性ファンで、本来のジャンプ読者の男子小・中学生はほとんどい
ませんでした。お姉様方からは、手塚部長、不二周助たちに黄色い声。  だけど、だけど、「テニスの王子様」というタイトルは、桜乃ちゃんから見た王
子様のリョーマくんの話なのに、肝心の桜乃ちゃんが登場しない。タイトルを無視
しているのでは? そうか、観客のお姉様方にとっての王子様だったのか!(^_^;)

 内容は、リョーマのテニス部入部からイカサマ缶当てゲーム、校内ランキング戦
でリョーマがレギュラーの座を勝ち取るまでのストーリー。女性陣はバッサリ切っ
てテンポを上げたようです。

 ところで、狭い舞台でテニスの試合をどう表現するのか? 1発必中の缶当てに
テニスボールをどう使うのか?  まず、テニスコートは、大胆にまっ二つにずらして、観客席に対して斜めに配置。
ネットは、なし。選手は、お互いの視線は外れますが、観客へはほぼ等距離に立ち
ます。

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        客  席

 こんな感じで、試合をしつつ、歌ったり、踊ったりするわけです。

 さて、テニスボール。  「セーラームーンミュージカル」で、バスケのシーンがあり、私が観たときは一
回でゴールを決めて大きな拍手がありましたが、たぶん失敗したこともあったんで
しょうね。そんな難しいボールの扱いなのに、小さいテニスボールで、缶を狙った
り、ツイストサーブや、スネイクの変化球をどう表現をするのか。  ピアノ線で吊ったりするのかと思ったら、ボールは使わず、ボールの動きはスポ
ットライトとミートする音で表現していました。  パンフレットで社長が述べているように、「皆さんも想像力を働かせて一緒に舞 台に参加しましょう。見えないはずのものが見えてきますから」。原作ファンやア
ニメファンがほとんどだから、「すごいぜ、ツイストサーブだ!」とか、「惜しい、
アウトだ」というセリフとともに原作のシーンを思い浮かべて、ボールのコースを
想像するんだね。
 当日券で入って、最後列ながら、満足な2時間でした。夏には、改訂版と言わず、
都大会編を上演してくれないかな。対戦校の選手がたくさんいるから、これも人数
を絞らなきゃならないかもしれないけど。
            (2003/5/20)  

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