‘リサ’は、リサイクルの‘リサ’です。
このシリーズは、デザインのリサイクルとして始まりました。容器としての使命は終えましたが、ゴミにして砕いたり溶かしたりするには勿体ない程美しい形があります。同じモノを創る者として、中身がなくなると安易に捨てられてしまうデザインされたガラスビンが気になり、ビンの美しいラインを保存したいと思いました。消えゆくデザインを化石のように埋め込み、研ぎ出す事でよみがえらせ、新たな機能を与える事によって生まれ変わるのではと思いました。 美術作家一人でのリサイクルですので、量より質を重視し、ゴミというイメージを廃し、美しく楽しいモノを創りたいと思いました。その延長で、物質的なリサイクルから、精神的な意味の再生、そして人としての美意識へとテーマは変わっていきました。

例えば、「心は君が影となりにき」では、全世界に流通するコカ・コーラビンを用いて、現代消費社会を象徴する壁面を制作する予定でした。しかし、展示後、コカ・コーラビンのシルエットからもれる光は、ステンドグラスを透過した光のようで、教会にいるようであったりどこかの遺跡にいるようであったり、また、東洋の祈りの形である合掌のように見えたり、ろうそくのゆれる炎のようであったりして、神聖な空気を感じました。