センター・ローディング・アンテナの設計
目的(背景)

Top


アンテナ実験で使用したローディングコイルのインダクタンスが想定出来たので理論的にローディングコイルの 挿入位置を決定するためのシュミレーションを行い最適な挿入位置とインダクタンスの値を計算する必要が生じたため。


参考文献 : アンテナ・ハンドブック CQ出版社 1993年11月20日 第14版発行

方法(理論値)

Top


センター・ローディング・アンテナの設計

アンテナ実験の作成したパラメータ(寸法)を入力すると以下のような 「アンテナの平均特性インピーダンス(Ka)」が求められる。

     

上記関係式よりコイルのリアクタンスを計算する。
ローデリングコイルのリアクタンスXLXL=Ka*4.2≒1413[Ω]となった。 更にXL=ωL=2πfLの関係からコイルのインダクタンスLを計算する。
コイルのインダクタンスLはL = 10.6 [μH]
注)結構めんどくさいので今後の事を考えエクセルで計算式を作成した。(シュミレーションに使える)

方法(シミュレーション値)

Top

アンテナ実験の作成したパラメータ(寸法)h2の値を変化させてインダクタンスが9.3 [μH] になるh2の寸法を割り出す。
計算結果は下記のようになった。

  
  

上記関係式よりコイルのリアクタンスを計算する。
ローデリングコイルのリアクタンスXLXL=Ka*3.7≒1237[Ω]となった。 更にXL=ωL=2πfLの関係からコイルのインダクタンスLを計算する。
コイルのインダクタンスLはL = 9.3 [μH]

結果

Top

現状の500mmから65mmほど長くすると現在のコイルのインダクタンスで問題ない。

考察

Top

センターローディングアンテナ(λ/4)は不平衡アンテナ(大地に対し直角)なのでアースする事が大前提である。 h2の長さで共振点を調整できるのは大地とこのh2部分間の静電容量Xcを利用したもののようだ。 コイルのリアクタンスXL≒1237[Ω]は相当エネルギー損失が大きいように思われる。しかし、h1/h=0.7以下なので 損失が急峻に増えることはないと思われる。