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| 図1:日本人の米消費量の変化 | 図2 アジアの国の米供給量(一人あたり年間精米キロ 1998~2001年の平均): FAO統計 |
稲の9割はアジアで栽培されています。 この傾向は過去20年くらい変わりません。一方、コムギやトウモロコシのアジアでの栽培は近年増えているものの、全体の3〜4割です。
現在、生産された米のうち、外国貿易にまわるのは全生産量の6〜7%にしかすぎません。
稲は基本的に国内自給の作物です。
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| 図3:世界の主な米生産国 (四角の面積は年間生産量に比例、FAO統計 1999~2003年の平均) |
このところ生産量は伸びています。
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| 図4:世界の主な国地域の米生産の年次変化 (1961年を100とした指数、FAO統計) |
熱帯アジアの在来の稲品種は背が高く、肥料をやると、背丈がさらに伸びて、倒れてしまいます。
また雨季の終わりの秋ころに収穫できるように、秋口になって日が短くなると、穂がでるようなものも(感光性という)ありました。
これを改良して、背が低く、倒れにくい、収量の高い熱帯稲品種が作られました。
地上部の重さが同じなら、改良品種はもみ/茎葉の比が大きいので、それだけ沢山のもみが収穫できます。
また生育期間も120日〜100日と短く、雨季だけで2回栽培できるようになりました。
もっとも有名なのは国際稲研究所 (International Rice Research Institute, IRRI)が1963年に発表した IR8です。(ページはじめのの 左図)
しかし、一部の灌漑施設の整った条件のよいところを除いて、改良高収性品種の栽培だけでは、簡単にはいきませんでした。 でも1970年台から1980年台に各国で収量の増加が現れてきました。
各国政府の稲作の基盤整備(灌漑しせつ、生産資材供給、普及活動、信用制度、国内市場開拓など)が進んだからです。 1980年台にはアジアの主な国では基本的には米の自給ができるようになりました。 詳細
小さな稲が大きなアジアを作る
(初代国際稲研究所所長チャンドラー博士の言葉:背の低い稲がアジアの米の生産を増やし、大きなアジアをつくるだろうという意味で実際そうなり、アジアは経済成長を続けています)
左図:ノーベル平和賞受賞者 コムギの育種 ボーローグ博士(左)、日本賞受賞者 稲の育種 クッシュ博士
右図:タイのバンコックの繁華街
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| 図5:世界の主な国、地域の米収量の年次変化 (ヘクタールあたりの”もみ”トン数、FAO統計) |
| 国 | もみ収量 トン/ヘクタール | 国栽培 百ヘクタール以上 | もみ収量 トン/ヘクタール |
|---|---|---|---|
| エジプト | 9.17 | アメリカ合衆国 | 7.14 |
| オーストラリア | 9.15 | 韓国 | 6.5 |
| ギリシャ | 7.48 | 日本 | 6.44 |
| スペイン | 7.34 | 中国 | 6.2 |
| アメリカ合衆国 | 7.14 | インドネシア | 4.41 |
| ペル- | 6.62 | ベトナム | 4.37 |
| 韓国 | 6.5 | ミヤンマー | 3.48 |
| 日本 | 6.44 | バングラデシュ | 3.39 /TR> |
| ウルグアイ | 6.38 | フィリッピン | 3.18 |
| 中国 | 6.2 | ブラジル | 3.18 |
左の図はアフリカタンザニアの一枚の田からみつかったいろんな稲の穂です。
多様性 D iversityは
(注)最近、両種をかけ合わせることに成功しました。この交雑稲はネリカといわれ、西アフリカで栽培が広がっています。
Oryza Sativaは以下の3つの亜種に分けられています。
| 名前 | 別名 | 特徴 | 主な分布域 |
|---|---|---|---|
| ジャポニカ | 温帯ジャポニカ | 穀粒は短く、米質はやや粘る | 北東アジア |
| ジャバニカ | 熱帯ジャポニカ | もみにノゲがあり、穂が大きく、穂数は少ない | 熱帯アジアの島々の山岳地帯 |
| インディカ | インディカ | 穀粒は長く、米質は粘らない | 熱帯アジア、インド亜大陸 |
国際稲研究所では世界の熱帯稲と野生稲の10万近い系統を保存しています。 日本の稲の系統は独立行政法人 農業生物資源研究所が保存しています。
タイ、ラオス、カンボジアなどでは灌漑水田の割合が少なく、収量が低いままです。
左図:東北タイの雨季
右図:東北タイの乾季、土はからから。植物は枯れている。
モミの表面のいろも赤、紫、黒です。玄米の表面の色も赤、紫、黒といろいろです。
ただ米粒の芯まで着色しているのはありません。
世界の米食民族が好むお米の粘っこさはかなり違っています。
| 米の好み | |
|---|---|
| もち系統(アミロース5%以下) | |
| ラオス、北タイ | |
| やや粘る(アミロース15〜20%) | |
| 日本、韓国、台湾、エジプト | |
| 中間(アミロース20〜25%) | |
| ベトナム、カンボジア、ミヤンマー、 インドネシア、フィリッピン、南中国 | |
| 粘らない(アミロース25%以上) | |
| インド、スリランカ、パキスタン | |
北タイやラオスでは主食にもち米をたべます。 ”おこわ”みたいに、手でつまみ、つぶしてまるめて食べます。
エジプトでは日本人技術者が米作を導入、指導したため、ジャポニカ系統が消費されています。

米のアミロース含量の国別分布
(平均値+標準偏差)
このような ,
国、地域の好みの違いは図で示すように市場で売っている米のアミロース含量が違っています。
| 日本 | イネ | モミ | コメ | メシ |
|---|---|---|---|---|
| 韓国 | Pyo | Pyo | Ssal | Pap |
| 中国 | Dao(稲) | Dao | Mi(米) | Fan(飯) |
| インドネシア | Padi | Padi | Beras | Nasi |
| ミヤンマー | Zaba | Zaba | Hsan | Htamin |
| ベトナム | Cay Lua | Thoc Lua | Gao | Com |
| ラオス | Tan Khao | Khao Puak | Khao San | Khao Suk |
| カンボジア | Demsro | Ankor Samrop | Ankor Samreth | Bay |
| フィリッピン | Palay | Palay | Bagas | Kanin |
| 英語 | Rice | Rice | Rice | Rice |
北東ー東南アジアの米食国では米のいろんな加工食品が発達してきました。
大きく分けてウルチ系統とモチ系統があります。
うどん系統: 南中国、インドシナ半島などでは米粉から作った”びーふん”うどん が発達しています。(ベトナムのホー、ベトナム春巻きの皮も米粉からつくります。これを刻んでホー にします(写真参照)
どういうわけか日本では米粉の”うどん”は発達しませんでした。
モチ米を植物でくるんだのは日本では”チマキ”です。 これも東南アジアで広くつくられています。
たいていはココナツミルク、砂糖、香料などをいれたお菓子として食べられています。くるむ葉はバナナの葉が多いようです。(フィリッピンのプトー)
モチ米をこねた”餅”も作られますが、これもお菓子のような利用です。
米からの酒も各地で作られます。多くはコウジを使っています。
日本酒以外はモチ米を使います。(中国の紹興酒、ルソン島山岳民族)
日本酒はウルチと粒コウジ(他の国では粉コウジ)を使う、独特なものです。
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