ピン…… ピン…… ピン……
無機質な電子音が、あたしの耳の中に入り込んでくる。
あたしは、ベッドで寝ているあたしを、見つけた。
右手には、チューブが差し込まれている。
頬はこけ、かつての面影はまるでないあたしが、そこにいた。
そうだ、あたしは…
どうでもよかったんだ、もう。
生きていることさえ、どうでもよかったんだ。
生きてても、死んでても、どうでもよかったんだ。
だから、自分を壊したんだ。
…でも、さっきのはなに?
あたし、まだ生きたいの?
さっきの夢は、あたしの願望?
ははは、ばっかみたい。
アイツに散々言ったけど、ホントにばかだったのはこのあたしね。
ホント、ばっかみたい。
…………。
笑ってた方がいい、か。
あたしみたいになりたい… だって。
笑ってた方が幸せ、ね。
…………。
あたしって… ばかね。
ばかよ、ホントに。
…………。
そうね…
ばかついでに…
起きてみようか。
アイツの顔を、見てみようか。
もう一度。
アイツの顔を、見てみようか。
キライだけど。
あんなヤツ、大っキライだけど。
でも、でも、でも……
なにかが変わるかも、しれないから。
だから、もう一度だけ。
− This story ended.
But her story continues. −
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