私のマツダ車ランキング

 

第7位 familia VAN

 1980年に登場したFFファミリアは、先進のスタイルで新しいクルマの価値観を提案し、初代の日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞するとともに、販売不振に喘いでいたマツダを見事に復活させる大ヒットとなりました。
 そのバリエーションは、若者を中心に一世を風靡した3HB/5HBをはじめ、サルーンと呼ばれる4ドアセダン、そしてバンがありましたが、これは先代のファミリアバンの化粧直しをしたもので、れっきとしたFRマシンでした。エンジンは1300と1400の2本立て、ボディタイプも4Dと2Dがあり、さらには2シーターモデル(1300のみ)まで用意されていました。リアシートをダブルフォールドすると完全にフルフラットな荷室が出現し、セミハイルーフと合わせて抜群の積載性を誇りました。トップグレードの1400SC(スーパーカスタム)は、シリーズ唯一である前輪ディスクブレーキやリアワイパー&ウォッシャー、センターコンソールBOXなどが装備される超豪華仕様。写真のシシリーブラウンメタリックもSCのみの設定色です。

 我が家のファミバンは白の1300DXだったのでそんな装備は望むべくもありませんでしたが、木目パネルや便利なトリップメーター、OPTION装着のカー・クーラーなどはとても印象に残っています。ハンドリングや運転のし易さなどは知る由もありませんが、常に助手席を占有していた者として、このクルマはいつの時代にもとびきり快適で楽しいドライブへと誘ってくれた、かけがえのない「仲間」でした。

 今もごくたまにですが街中でこのクルマを見かけることがあります。すると、見た瞬間に思わず心が和んでしまうのですが、そのうちドライバーのところに駆け寄って、「このクルマ譲ってください!」なんて口走ってしまいそうでヒジョーにコワイです。車庫もお金もないのにね…。



<主要諸元> '83 ファミリアバン 1300 DX 4ドア

寸法:4095×1595×1435mm ホイールベース:2315mm
車両重量:850kg (4MT)
エンジン:TC 直列4気筒OHC 1272cc
 (最高出力)73ps/5500rpm (最大トルク)10.5kgm/3500rpm
懸架装置:ストラット式(前)/車軸式リーフ(後)
ブレーキ:ドラム(前/後)
タイヤ:5.00-12-8PRULT