26.WW2、岡山国際でのS耐参戦をサポート!(中編) 





 公式セッションがスタートする土曜日、チームテスタスポーツのメンバーは7時前にサーキットへ到着。基本的に木曜日からマシントラブルは発生してないため、午前のドライバー予選でいかにセッティングを前進させるキッカケを掴み、午後のグリッド予選で上位に喰い込むための基盤を固めることが大きな課題となります。と同時に、決勝レースを翌日に控えて、より実戦を想定した生きた走行データを収集することも忘れてはいけません。

 気掛かりなのは午後の降水確率がやや高いということ。事実、朝のうちから今にも降り出しそうな厚い雲に覆われていましたが、どうやら降り始めは夕方か宵の内になるとの専らの情報です。



●9月10日(土)
 AM7:00〜9:20
 公式車検


 S耐の土曜の朝は公式車検とドライバーのメディカルチェックで幕を明けます。チームは7時になるとすぐに車検場へマシンを運び、車両検査を待つ長い車列に加わります。
 78号車とチームテスタスポーツにとって、ここ岡山の地での公式車検は、2001年のS耐初出場以来、じつに5年連続で5回目となります。私達にとっても、車検場とメディカルセンターを結ぶ広いスペース、そしてその周囲を取り囲む山々の景観は、すでに見慣れた風景のひとつとなっています。


 朝の新鮮な空気を満喫しながら(ボーッと)待つこと10数分、ついに78号車の順番が来ました。いつも通りに下回りのチェックから始まり、次いで灯火器の点灯確認、エンジンルーム内の点検、そして車重計測と流れ作業で進んでいきます。

 エンジンルーム内にマイナーな指摘事項はあったものの、昨日のアクシデントによるボンネット裏のヒビ割れが問題視されることもなく(笑)、78号車は一通りの検査を通過し、右フェンダー上部へ車検合格のステッカーが貼られる運びとなりました。


 
・・・しかし、ここで検査技術員からストップがかかり、マシンは車検場出口で突如足止めを喰らいます。

 チームの車検部隊はすぐに新宅選手を呼び寄せますが、その後、車検場内の狭い事務所の中で、規則書を片手に検査技術員数名と新宅選手との問答が延々と続いていきます。その中には技術委員長の姿もありました。

 

ここまでは順風満帆・・・
下回り検査中の図


 執拗に証拠撮影される78号車(-_-;)
車検場出口でストップした78号車

 車検場出口での長い長い待ち時間が過ぎ、新宅選手がやや憔悴した表情で姿を現すと、初めてその恐るべき事態が明らかになりました。今回78号車で問題視された項目とは、

 「ロールケージにおける斜行バーの不備」。

 元々、JAF規定のロールケージには幾つかの形状パターンが存在しており、そこには「解釈の余地」があって然るべきなのですが、どうやら現状の規定では斜行バーの取り付け義務が独立で謳われているらしく、新宅選手の必死の交渉の甲斐もなく、無情にも白黒がハッキリ付けられてしまったようでした。
 78号車は、一旦貼られた車検合格ステッカーをその場で剥がされ、一転して「車検不合格」のレッテルを貼られてしまいました。

 ここへきてマシンの基本骨格に関わる重大な規定違反の発覚。当然ながら、ロールケージとくればPITガレージ内で処置できる範囲を遥かに超えています。過去4年の受検実績からくる慢心に加え、金曜の予備車検でも全く指摘を受けていなかっただけに、チームにとってまさに晴天の霹靂というべき絶望的な展開となってしまいました。



 ◆失意の車両搬出◆

 しかし、私達に落胆している暇はありませんでした。チームオーナー不在の時に過去最大級のピンチが訪れたことはそのタイミングを恨むしかありませんが、チームを支え、応援してくれる皆のために、そして、ここに集ったチームメンバー全員のために、翌日の決勝レース出走に向けた微かな光明を探し求めるしかありません。

 新宅選手はまず、溶接作業を依頼するガレージ探しに奔走します。それと同時に、78号車の輸送準備のため、Cパドック駐車場に停めていたセーフティーローダーをダイレクトに車検場横へと向かわせます。78号車は、他のS耐出場マシンが次々に公式車検をクリアしてゆくそのすぐ傍らで、予想だにしなかったローダーへの積込み作業を受けることになりました。

1日半も早まったローダー積込み!?
車検場わきでローダーに載せられた78号車


 溶接作業についてはとりあえず倉敷市内のレーシングガレージと連絡がついたらしく、新宅選手と
克ちゃんの二人が、手当たり次第に工具をかき集め、朝の弁当を携えて一路倉敷に向けローダーを走らせることになりました。

 こうして二人が慌しくパドックを後にしたのが朝
8時過ぎのこと。

 仮に、今この瞬間にマシンが懇意のガレージ内にあったとしても、斜行バーの溶接作業を完了し、再び車検を受けられる状態に復帰させるまで、楽に数時間は要することでしょう。しかも、眼前に待ち受けているのは片道1時間ほどの遠い道程。このあと、9時40分からのドライバーズ予選へ出走することなど物理的に不可能であり、そのことは午後のグリッド予選への出走権利を失うことを意味します。
 車検場側のご好意で、17時過ぎまで検査体制を維持してもらえる確約はとれましたが、溶接作業の成り行き次第では、それとて決して余裕があるとは言い切れません。しかし皮肉なことに、主役のいない空のPITに残された私達にとっては、もはやできる作業は何もありません。予選未出走からの決勝出場を求める嘆願書の作成くらいしか、思い付く作業はありませんでした。

 やや落ち着きを取り戻した私達は、とりあえず朝食の弁当を口にしかけましたが、その心境は決して穏やかではありませんでした。

 
 ところが8時半前、ローダーに乗った新宅選手からの電話を機に、事態は急転し始めたのです。


 その電話の用件は、携行し忘れた耐熱シートと工具箱のリクエストでしたが、受け渡しの指定場所は意外にも、岡山国際サーキットの出口から僅か数kmの地点でした。
 私と
T−eMさん
が急いでクルマで届けに行くと、そこはとあるレーシングガレージの前。どうやらサーキットを通じて近隣のガレージを紹介してもらったらしく、ガレージの鉄柵の前でオーナーさんの到着を待っているとのこと。しかもこのガレージ、過去に別件でお世話になったことがあるらしいのです。

 一時は孤立無援と思われた78号車ですが、僅かながら希望の光が見えてきました。

 ガレージオーナーの到着を待つ間、私達は車載状態のままで78号車のバケットシートを外して溶接作業の前準備を進め、同時にPITのチームメンバーにこちら側の状況を連絡しておきました。




 ◆奇跡のリカバリー◆

 待ちに待ったレーシングガレージの門が開いたのは8時55分オーナーさんへの挨拶もそこそこに私達はローダーを敷地内へ乗り入れ、新宅選手が直接グラインダーを手にし、指定径の鉄パイプを切り出して接合部に合わせた形状にカットしていきます。
 激しく火花が飛び交う中、
T−eMさん克ちゃんが懸命な作業サポートを行ない、本番の溶接作業に移行できたのは9時20分過ぎのこと。新宅選手の迅速かつ正確な切り出し作業のお陰で、マシンをローダーに載せたままの突貫工事ながら、驚くほどのハイペースで作業は進んでいきます。

 その間、PITからはひっきりなしに私の携帯電話へ進行状況の問い合わせが・・・。メンバーはドライバーズ予選(9:40〜10:10)出走への望みを決して捨てずに、車検場サイドに対し、私達のPIT内での出張検査の実施を必死に掛け合ってくれていました。もちろん、ドライバーの伊藤選手のスタンバイ、予選出走用のマーキングタイヤへの交換作業の準備、さらに必要最小限の給油の手筈まで、しっかり整えていたことは言うまでもありません。

 そして9時30分には鉄パイプの溶接作業が完了。外していたバケットシートをマシン内に放り込んだ時点で、私はPITへ出発の予告連絡を入れ、ローダーより一足先にT−eMさんとサーキットへ舞い戻り、マシンの降車サポートに備えることにしました。
 一方、連絡を受けたPITでは佐竹会長が車検場へダッシュ。PITでの出張検査をお願いしている担当者探しに奔走します。
 ローダー上の78号車のバケットシート装着作業は、マシン内に乗り込んだ新宅選手に委ねられた模様です。

ちなみにこれは缶スプレー塗装する前(笑)
溶接されたHOTな斜行バー


 ガレージからの帰途、パドックパスの細かい記載不備があってゲートで若干のタイムロスを喫したため、78号車を載せたローダーが車検場横に帰還してきたのは
9時45分。すでにS耐のドライバーズ予選は開始されており、コース上にはマシンの轟音が響き渡っていました。
 新宅選手が急いでマシンを降ろし、押っ取り刀でPITへ急ぐ一方、私もパドックを突っ切ってPITへ戻り、慌ててチーム監督代理の職に復帰します(汗)。

 PITで待機していた検査員によってマシンが斜行バー装着の検査を終え、マーキングタイヤに交換して、予選に出走できる状態となったのは
9時57分。残された10分余りの時間を考えると、先発の伊藤選手を最小限の周回数でPITに呼び戻す戦法しかありません。私は伊藤選手にそのことを伝えてコースイン指示を出し、サインマンとPITクルーにもこのタイトなPIT計画を何度も念押ししました。

 

 ◆綱渡りの周回◆

 金曜までの78号車の走りから考えて、両ドライバーが予選通過基準タイムに抵触する恐れは全くありません。とにかく、コース上のアクシデントに巻き込まれずに、それぞれの2LAP目を普通に周回してくれさえすれば・・・。PITの全員が注目する中、伊藤選手はなんと金曜日のベストタイムをも上回る1分44秒205をマーク(汗)。あとは新宅選手へのスイッチを無事こなすだけです。

 幸いなことに、残り5分の段階で周囲のチームに目立った動きはなく、すぐ左隣のPITのインテグラはすでに走行を終えてマシンはガレージ内に。さらにその左隣りのRX−7もPIT前に帰還しており、チームスタッフの手によってガレージ内への移動がほぼ終わりかけていたところでした。そこにちょうど伊藤選手の78号車が滑り込んできます。
 ところが次の瞬間、一旦ガレージ内に入ったはずの赤いRX−7が、位置の再調整のためか、まるで伊藤選手の進路を遮るかのように、十分な後方確認もせず突然、PITレーン上へノーズを突き出したのです。

 
「□×△※◎〜!!!!!!」

 私は、伊藤選手を導くPITストップボードを握り締めたまま、咄嗟に何と叫んだかは記憶がありません。ともかく、ここまでの皆の信じられないような努力が、あわや水泡に帰すかという瞬間だったのです。幸い、異変を察知したそのチームのスタッフが即座にマシンを止め、事なきを得ましたが、まさに間一髪のタイミングでした。
 ホッと胸を撫で下ろす一方で、現実にはまだ新宅選手のタイムアタックが残っています。マシンを降りた伊藤選手の素早い交代サポートで、レーシングスーツに着替えたばかりの新宅選手がコクピットへ収まり、PITロードへ猛然と旅立って行ったのは
10時5分過ぎ残りの時間内で何とか少なくとも2回は計時ラインを通過できそうな状況でした。ドライバー交代時にかかったままだったエンジンを私がこっそりOFFしたのは内緒です)

 もはやPIT側はステアリングを握る新宅選手にすべてを委ねました。まさに人事は尽くしたのです。

 そして、その私達の期待に応えるように、新宅選手は安定した周回を重ね、3LAP目に
1分45秒999まで自己タイムを更新したところでチェッカー。2名とも無事にドライバーズ予選をクリアしたのです!!!


 まさかの車検不合格から僅か2時間後、私達のPITに溢れた安堵の笑顔、笑顔、笑顔。チームの全員がギリギリのところでたすきをつなぎ切ったという、まさに綱渡りの
「ドライバーズ予選通過劇」でした。
 もしもどこかであと数分の間違いが積み重なっていたら、私達の必死の努力の甲斐もなく、確実に予選不通過の憂き目に遭っていたわけですから、今回の78号車の表舞台への復帰劇は、土壇場でのチームの結束力と状況判断の確かさを示した結果と言えるでしょう。

 それと同時に、本来大勢の人々の協力なしには立ち行かないこの世界ですが、今更ながらコネクションの大切さ・有難さを思い知る結果ともなりました。
 突発の溶接作業で多大なるご協力を頂いた某レーシングガレージのオーナーさんには、この場を借りて心から御礼を申し上げたいと思います。


 もちろん、こんな緊迫したケースでお世話になるのはもう勘弁願いたいですが・・・(笑)



●9月10日(土)
    AM9:40〜10:10
 ドライバーズ予選

 本来、ドライバーの基準タイム通過を目的としたこのセッション、タイム自体にそれほど大きな意味はないのですが、とりわけチームテスタスポーツは生き残りをかけた際どい綱渡り劇を展開したわけですから、そのタイムをとやかく言うのは酷というものです。何といっても、ここに78号車のリザルトが刻まれたこと自体が奇跡に近いのですから。

 激闘のドライバーズ予選を終え、ようやく平静を取り戻しつつあるチームテスタスポーツ。午後のグリッド予選に向けて気持ちを切替えていきます。


スーパー耐久 ドライバーズ予選 リザルト
【ST3クラスのみ抜粋;順位は総合順位】
◆9月10日(土) 天候:曇り◆
 8.#29 PERSON’S elf YH NSX FAB 1'40.770

10.#48 フィールズT&Gアドバン  Z 1'41.277 +0.507
11.#23 C−WEST ORCアドバンZ 1'41.286 +0.516
12.#27 FINAエクスクエアーADVAN M3 1'41.343 +0.573
16.#83 BP ADVAN NSX 1'41.691 +0.921
19.#15 岡部自動車 ハーツ RX−7 1'42.114 +1.344
20.#19 EBBRO☆Z☆TC−KOBE 1'42.223 +1.453
24.#46 realstyle.jp S2000 1'43.241 +2.471
25.#7  メーカーズ ゼナドリン RX−7 1'43.692 +2.922
28.#78 WW2 ダンロップ RX−7 1'44.205 +3.435
DNQ.#16 バウフェリス 速人7 (1'46.710) (+5.940)




 

●9月10日(土)
    PM2:00〜2:40
 グリッド予選

 土曜午後のグリッド予選は、今年も20分ずつの3つの時間帯に区切られており、78号車が出走可能な時間帯は、ST3/ST4クラス占有時間帯の14:00〜14:20、および、全クラス混走時間帯の14:20〜14:40、の計40分です。
 心配された天気はどうやら問題なく、予選途中での降雨には見舞われずに済みそうです。これだけでも、予選に臨むチーム監督の悩みはぐんと減るわけですから、ホントに有難いものです。

 今回のS耐岡山国際ラウンド、私達の78号車は基本的に昨年の仕様を踏襲していますが、モディファイポイントも幾つかはあります。マシンの足元をきりりと引き締めるホイールもそのひとつ。

 昨年までの「P1レーシングU」に代わって今回から採用されたのは、本家・ダンロップのブランドの「
DIREZZA RGF」。
 P1レーシングのシックで落ち着いた佇まいから一転、純白のRGFは戦闘的な雰囲気を強く感じさせます。また、手で持った限りでは、バネ下の重量低減にも大きく貢献しているようでした。

 2003年にマシンがDIREZZAカラーになって以来、初の外観変更になりますが、タイヤ&ホイールがダンロップブランドで固められ、より統一感・一体感が増した感じですね。
 もちろん、セッションを終えるごとに
克ちゃんT−eMさんが丹念に磨き込んでくれています(^^)v。

克ちゃんとT−eMさんの力作ぅ
DIREZZA RGF



 13:40から始まったST1/ST2/ST5クラスの占有時間帯、聞こえてきた場内アナウンスによれば、主要チームは軒並みタイムアタックを避け、このあとの全クラス混走時間帯に勝負を賭けているようです。


 チームテスタスポーツは今回のグリッド予選に臨むにあたり、従来と同様に両ドライバーを出走させるという前提で、決勝スタート用のタイヤを温存するという意味から、周回数は5LAPずつに制限しました。そのため搭載燃料も30L+αと少なめです。さらに、多くのチームがタイムアタックを集中させる最後の混走時間帯を避けるため、できるだけST3/ST4クラスの占有時間帯でスケジュールを消化する方針です。
 このように説明すると、上位グリッド獲得を放棄した消極的な予選戦略に見えますが、チームは午前中のドタバタ劇ですでに運を使い果たしてしまった感があり、なるべくリスクを避ける方向に誘導したかったというのが正直なところでした。



グリッド予選出走直前の78号車



 
やがて14:00となり、ST3/ST4クラスの占有時間帯に移行しても、コース上のマシンの走行音は疎らで、積極的にコースインするマシンの姿はありません。予想はしていたものの、いざそういった状況に直面してみると、コースイン指示を出すのもやや躊躇われます。私は勇気を振り絞り(?)コクピット内の伊藤選手にアイコンタクト。78号車は颯爽とPITを後にします。

 マシンは金曜の走行終了後に若干のアライメント調整を加えていましたが、先のドライバーズ予選ではそのフィーリングを確認する余裕もなく、足回りの煮詰め作業は停滞したままでした。伊藤選手の一撃で叩き出した44秒2の好タイムも、本人に言わせれば「ひたすらNewタイヤのおかげ」とのこと。気温が上がった午後、タイムアップする要素はあまりないように思われます。

 伊藤選手の最初のアタックLAPは1分45秒台。その後ベストタイムを44秒台に入れ、最終的には
1分44秒361まで詰めたところでPITイン。交代した新宅選手は14時12分にコースインし、1分45秒500のベストタイムを刻み、予定通りの周回数でPITイン。チームは14時22分には所定の走行を終え、あっさりとグリッド予選の舞台から身を引きました。


 ST3クラスではNSXとRX−7が39秒台で激しいクラスポール争いを展開。最終的に僅差で
#15・岡部自動車 ハーツ RX−7を振り切ったのは、29・PERSON’S elf YH NSX FABでした。一方、今シーズンをリードするZ33勢は意外におとなしく、#48・フィールズT&GアドバンZクラス5位が最上位でした。
 また、私達と同じくスポット参戦した
16・バウフェリス 速人7は、ドライバーズ予選中のマシントラブルによりBドライバーが走行できなかったため、グリッド予選を前に無念の予選不通過となっています。おそらく決勝には姿を見せるものと思われ、最後尾からの追い上げが期待されます。

スーパー耐久 グリッド予選 リザルト
【ST3クラスのみ抜粋;順位は総合順位】
◆9月10日(土) 天候:曇り◆
 8.#29 PERSON’S elf YH NSX FAB 1'39.939

 9.#15 岡部自動車 ハーツ RX−7 1'39.997 +0.058
13.#7  メーカーズ ゼナドリン RX−7 1'40.496 +0.557
15.#27 FINAエクスクエアーADVAN M3 1'40.966 +1.027
7.#48 フィールズT&Gアドバン  Z 1'41.078 +1.139
19.#23 C−WEST ORCアドバンZ 1'41.250 +1.311
20.#19 EBBRO☆Z☆TC−KOBE 1'41.270 +1.331
21.#83 BP ADVAN NSX 1'41.305 +1.366
24.#46 realstyle.jp S2000 1'43.079 +3.140
29.#78 WW2 ダンロップ RX−7 1'44.361 +4.422
―   #16 バウフェリス 速人7

岡山 400km Race グリッド予選
正式結果は→こちら




 コース上では引続きCドライバーのフリー走行が行なわれますが、今回2名体制で臨むチームテスタスポーツには無関係で、78号車はこれにてすべての走行セッションを終えたことになります。
 マシンは明日の決勝に向け、エンジン、ブレーキ、サスペンション等、各部分のメンテナンス作業を受けます。また、この日は作業の合間にマシンをPITレーンに持ち出し、明日の本番でのPITインを想定した給油作業の練習も行ないました。正規の燃料補給装置を使用し、決勝の給油担当者がスタンバイして、空タンクから満タンまでの給油を1回実施してみます。給油担当者にとっては何回も経験済みの作業ですが、約1年ぶりの実戦だけに過信は禁物、真剣な眼差しで作業に臨みます。
 結局、100L強の給油量に対し所要時間は51秒ほど。これもまた貴重な生データとして決勝のPIT戦略に生かされることになります。



 こうしてメンバーが黙々と作業を続けている間、私は新宅・伊藤両選手とともに、コントロールタワー2Fで開催された、S耐エントラント向けのブリーフィングおよびチーム監督会議に初めて参加させてもらいました。
 開始5分前に私達が会場に着くと、S耐の有力チームの関係者が次々に参集してきているところでした。ドライバーはいずれもS耐のHPやTV番組でお馴染みの選手ばかりですが、私は実際には面識がないわけで、こうして同じ場所に座っていることの非日常性はかなり高いものがありました・・・。でも、広いブリーフィング会場の席が最後列から順に埋まっていくあたり、スタードライバー達もやはり普通の人間なんだなと、妙に親近感も湧きました(笑)。
 ブリーフィングは基本的に、主催者・事務局側から連絡事項、注意事項の説明が一方的に行なわれる感じで、個性豊かなスタードライバー勢もさすがにおとなしく聞き入って(休憩して?)いました。しかし、その後のチーム監督会議となると雰囲気が一変し、レギュレーションの統一解釈から来年のクラス分けの話題に至るまで、S耐の将来を意識した活発な意見交換が行なわれました。このあたり、エントラントとN1リーグ事務局が共に支え合う、S耐独自の雰囲気を感じた気がしました。




 
チームテスタスポーツは激闘の一日を戦い終え、明日の決勝に備えて昨晩よりもやや早くサーキットを後にしました。明日こそは良い風が吹いてくれることを期待しましょう。


 




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