13.純白のキャンバスにWW2カラー! (2001/09/13・記)


 
スーパー耐久第6戦・TIに出場することになったチーム・テスタスポーツのマシン「#78 WW2 RX−7」のカラーリングを仰せ付かった私達。
 9/7(金)から始まるレースウィークまで残された時間は3週間弱。マシンにはついにエンジンも搭載され、実走テストへ向け製作が急ピッチで進んでいく中、私達はカラーリングの決定、材料の準備、そして製作作業と順を追って進めていくことになったのです。



●ベースカラーの決定

 マシンは最初の一週間で溶接等のボディワーク関連の作業を完了させることになり、私達は仕上げのボディ塗装のタイミングに間に合うように、まずはマシンのベースカラーを決めることになりました。

 WW2メンバーでカラーリング案を出し合った当初は、マツダワークスカーを連想させるという意味で、ル・マン24時間レースでお馴染みの
白/青のワークスカラー案や、デイトナ24時間でデビューウィンを飾ったRX−7(SA22C)のカラー案、そしてFD3Sにちなんで豪州バサースト12時間レースで活躍した緑/シルバーのBPカラー案などが候補に挙がりました。


バサーストを走るBPカラーのRX−7


 
この案を新宅さんに相談したところ、マシン製作作業の時間的な制約からボディ塗装工程を最小限に留める必要があり、マシンのベースカラー(白)をできるだけ生かしたいということと、そのうえで他のRX−7と明確に差別化を図りたい、という2つの要望が提示されました。聞くところによれば、チームSSロイヤルの18号車のカラーリングも、元々はマツダのワークスカラーをイメージしたとのこと・・・。
 この結果、マシンのカラーリングは
ホワイトのボディ色をベースとし、色付けに関してはカッティングシートで対応する方法へ作戦変更し、その上で私達はWW2のオリジナルなカラーリングについて再度検討していくことになりました。




●カラーデザイン案

 WW2のカラーといえば、過去に幾度となくステッカー制作に採用してきたグリーンオレンジがあります。これは言うまでもなく、マツダワークスのル・マンチャレンジの象徴である「CHARGEカラー」を意識したものです。そこで私達は迷うことなく、この2色を使用したデザイン案を練ることにしました。

 とはいっても、マシンのカラーデザインなど全く経験のない私達・・・。
 ここでご登場願ったのが
@2000さん。かつてMAZDASPEEDのレースカーのカラーリングデザインにも携わられた氏は、我々の依頼を快諾してくださり、たった一晩で約10種類ものデザイン案を提案してくれたのです。
 これを元にWW2メンバーで人気投票を行ない、まずは候補を4種類に絞りました。



【案1】@2000氏入魂の新作「炎」
(克ちゃん・ハッチさん推薦)

【案3】レーシングカーの定番イメージ
(Nukupee推薦)

【案4】斬新なブロック模様
(ケタップさん、こーぢさん推薦)

【案5】富士チャンピオンレースのDEMIOイメージ
(Kojiさん推薦)



 
じつは私達がひそかに自信を持っていたのが案4のブロック模様でした。過去のレーシングマシンに例のないオリジナリティ溢れるデザインであるだけでなく、実際の作業効率を考えても、あらかじめ所定サイズのブロックを大量に用意しておくことで、他のマシン製作作業と平行してフレキシブルに作業を進められるという利点もありました。
 正直なところ、他の3つの案では比較的広い面積にカッティングシートを貼る必要があり、曲面を多用するRX−7のボディへの作業が果たして素人の私達の手におえるものなのか、一抹の不安があったのです。


 9月に入り、ついにマシンの実走テストも開始され士気も上がってきたところで、私達はマシンの製作現場に押しかけ、新宅さんをはじめチームの方々と最終的なカラーリングについて話し合いました。


ここはタイヤセレクト広島南!
初走行を終えてアライメント調整中のマシン


 
数多くの「本気の」デザイン案にチームの皆さんは大変驚いた様子でしたが、意外にもチームの皆さんに好評だったのが「案3」でした。やはりコンベンショナルでレーシングカーらしいデザインが受けたのでしょう。WW2イチ押しの案4もPushしてみたのですが、新宅さんの「サイドのスポンサーステッカーが貼りにくい」との指摘があり、これには我々も納得(^^ゞ。

 結局、チーム&WW2メンバー合意のもと
「案3」が第1候補となり、案4はいざという時のバックアップ候補(笑)となりました。


これをベースに@2000さんのリファインが加わることに!


 
ここで作業性の観点から、オレンジの貼付け面積の大きいリアバンパー周りのリファインを@2000さんに再度お願いすることにし、レースを直前に控えた9月3日からの最終週で、私達はいよいよカラーリング作業に着手することになったのでした。



●カラーリング作業

 こうして迎えたレース目前の「勝負の」9/3の週。しかし、この大事な時に私は3日間の茨城出張が決定済み・・・(T_T)。断腸の思いでオレンジとグリーンのカッティングシートを託して広島をあとにしましたが、ここでWW2作業隊の皆さんが大活躍を見せてくれました。

 カラーリング作業の可能な期間は、マシン輸送の都合から9/3・4・5の3日間。この限られた時間の中で、作業のコーディネート役も務めてくれた
Kojiさんこーぢさんの呼び掛けに応じて、アフター5の貴重な時間を割いて連夜現場に集結、難易度の高い作業に果敢にチャレンジしてくれたのは、WW2メンバーのmuneさんおくさん克ちゃん、そして強力助っ人の横谷さんでした。

 ここではその皆さんの奮闘の様子を、急遽WW2撮影班所属となった
こーぢさんの作品で紹介します(^^)。


チームの皆さんと力を合わせて・・・


 
じつはデザイン担当の@2000さんも作業現場に駆け付けてくれたのですが、カメラマンこーぢさんと同様に写真がありません(T_T)。どうかご容赦ください・・・

失敗しちゃダメよ・・・(^^ゞ 真剣そのもの!(^_^)

ミラーはまかせろっ!(^^)

頑張る克ちゃんを見守る・・・ このラインが決め手だぁ〜(^○^)


 
当初は、FD3Sの複雑な曲面構成のボディに対するカッティングシート貼付け作業が可能であるか大変心配されていましたが、作業にあたったメンバーの話によると、「カッティングシート自体が薄く、よく伸びて貼りやすかった」とのこと。さすがは某ルートで入手した実績あるシートです(笑)。
 正直、私はバックアップ案の「ブロックデザイン」の出番がいつ来るかと、異郷でヒヤヒヤしていたのですが、全くの杞憂だったようです。

 そして、難易度の高いパーティングライン付近の処理は、デザイン製作に精通したmuneさん&横谷さんのコンビが「手馴れた作業」で見事に克服された模様。この「技」にはデザイン担当の@2000さんも、
「FDのショルダーのハイライトと見事にマッチしているね!」と感心することしきり。

 こうして、muneさんと横谷さんの巧みなリードに、WW2メンバーが懸命の作業で応えた結果、私達とチームの方々の予想を遥かに上回る、素晴らしい出来映えのカラーリングが完成したわけです。\(^o^)/


 
連夜の作業に協力してくださった皆さん、本当にお疲れさまでした!



●完成、そして出発

 9月7日早朝、精悍なWW2カラーをまとった私達のRX−7は、いよいよローダーに積まれ、チームテスタスポーツのメンバーと共に、スーパー耐久第6戦の舞台・TIサーキットへと旅立って行きました。


Photo by 克ちゃん!
WW2 RX−7 いざTIへ出陣!

 ご覧の通り、あとはゼッケン「78」とスポンサーステッカーを貼るだけですね。・・・おっと、肝心のWW2ステッカーもお忘れなく!!(^^)

 




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