MAZDA 717C
(1983)










 
1983 Le Mans


 83年から新設されたグループCジュニアクラスに照準を定め、従来の市販車(RX−7)ベースのマシン造りを改め、最初から純粋なレーシングマシンとして誕生したのがマツダ717Cである。
 13Bエンジンをミッドシップに搭載したモノコックシャシーに、FRP製ボディを組み合わせた新設計のマシンは、宮坂宏氏がシャシー/サスを、由良卓也氏がボディーデザインを担当している。
 ユノディエールでの最高速300kmオーバーを目標にし、ショートノーズ&ロングテールという基本デザインが決定。徹底的にCd値の低減を図ったその丸っこいボディには、「
そらまめ号」というユニークな愛称が与えられた。

 しかし、将来のグループCクラス昇格を見据えてオーバースペックな基本設計としたことが災いし、グループCジュニアクラスの最低重量700kgに対し、717Cの重量は
760kgにも達した。また、最高速重視のマシンはコーナーのみならず直線でも不安定な挙動を示すなど、「速く走る」というレーシングマシン本来の性能から見ると、まだまだ課題が山積していた。

 83年のル・マンではステディな走りに徹し、2台の717Cが大きなトラブルもなく24時間を走破。60号車が総合12位で見事
グループCジュニア部門の優勝を飾った。しかし、マシンのパフォーマンスが期待外れだったことは、前年のRX−7・254と同等のラップタイムしか刻めなかったことでも明らかである。

   
  717C
Category Group C-Junior
Engine 13B 2Rotors (654cc x 2)
Max Power 300PS / 9000rpm

Fuel Distribution

Bosch Fuel Injection
Chassis Twin tube Alminum Monocoque
Suspension
(Fr) Double Wishbone
Outboard Springs
(Rr) Locker Arm
Wishbone Inboard Springs
Transmission Hewland FGA  5 speeds
Dimensions
Length 4098 mm
Width 2000 mm
Height 1065 mm
Wheelbase 2450 mm
Weight 760 kg
Tires DUNLOP
Size(Fr) 270-590-16
(Rr) 325-650-16
Wheels RAYS
Size(Fr) 11J x 16
(Rr) 14J x 16
Others
Spark Plugs NGK