.日記帳


プレイバックPART 39
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(雨)
また大荒れの一日。
先週の木曜日、雨に濡らして台無しにしてしまった80円の切手シート三枚300枚(24000円相当)。あの後、張り付いた部分を剥がそうとして、洗面台の水に浸け置きして復旧を試みたのだが、もっと悲惨な結果になってしまった。あれは封筒に付けた一枚の切手を取り出すのには有効な手段だが、くっついたシート同士には向かない。水の中でびたびたに張り付いた三シートをなんとか切り離したのはいいけれど、その過程でバラバラになってしまった。形となって残ったのは292枚で、8枚は完全に使用不能である。表面の印刷が剥がれて白くなってしまったものも二十数枚。
郵便局に持ち込むと一枚につき5円の手数料で新品と交換してくれると聞いていたので、近くの局に出かけていった。カウンターでその旨を伝えたのだが応対したおばちゃんの表情があまり感じのいいものではなく、案の定、
「表面が破れたものは交換できません」
「では完全なやつだけでいいですから数えていただいて、それだけ交換してください」
「少し時間をいただいていいですか。今日はいそがしいものですから」
「.......一時間くらいあればいいですか。いま二時ですから、三時頃また来ます」
「そのくらいあれば....」
「それじゃ、お願いします」
「あの、五時までやってるんですけど...」
「一時間経ったら来ます!」
いったん外に出て停めてあったトヨタに乗ってエンジンをかけたのだったが、痛んだ切手の中から使用可能なものをより分けて電卓をはじいて金額を査定するというデリケートな作業を、あのおばちゃんに任せてしまってはならないという気持ちになった。いくら月末で忙しいとはいえ、面倒な事を言う客にぞんざいな応対をする局員はいい仕事はしない。
ひきかえして「やっぱりいいです。おいそがしそうですから」
(すごく嫌な言い方だと思うのだが、おばちゃんはホッとしたように)
「どうも。今日はいそがしいものですから」
「またあなたが暇なとき来ます(本当は来ないけど)」
あのおばちゃんもまた、俺が二度と来ないことを望んでいるに違いない。
今日は眼科に行く日である。眼科の近くの郵便局に持ち込んでみよう。

その局には、俺以外にはひとりしか客がいなかった。それに係員が若い男だったので、「こいつには期待してもいいかもしれない。暇そうだし、おばちゃんよりはエネルギーがあまってそうだから、面倒な事(痛んだ切手を判別して計算するだけだけど)も苦にしないだろう」と、さきほどと同じ事を頼んでみた。
すると、
「う〜ん、80円の表示の部分がなくなっている切手に関しては交換できないんですよ。あとは大丈夫なんですけど。駄目なやつを数えさせていただいていいですか?」と、期待以上の答えが返ってきた。「80」の文字が判別できるものに関しては問題はなく、俺の目の前で使用不能の切手に印を入れていく。それは全部で6枚だった。
「それでは計算しますから、座ってお待ちください」と。
いっしょに持ち込んだ二十数枚の50円切手と1555円の手数料で80円の切手シート三枚300枚(24000円)と10円切手1枚が返ってきた。
結論。
面倒な作業を伴う仕事は相手と場所を選んだ方が、いいこともある。

1/25
昨日発売の文庫版「マークスの山」(上)(下)。
この作家は文庫を出すときに作品に大幅な改稿を加えるという傾向がある。「マークス」は昨年の秋に単行本を読み返したところで(なにせ濃い文体ですので)今すぐには食傷気味なんだが(しかも年末に改稿前の単行本版「神の火」を読んだところなんだが)(さらには先日、半年かかってやっと「晴子情歌」(上)を読み終えたことろなんだが)文庫が出るというのならファンとして読まねばなるまい。(げっぷ....)
買うぞ。

1/23
日本全国、しっぽりと大荒れの天候。鞄の中の切手300枚(24000円相当)が濡れて張り付き、おおわやでございます。
蜘蛛巣城
全編にわたって、霧、霧、霧、霧、霧の中!
リドリー.スコットが泣いて喜びそうな映像美。
どうやって撮影したんだ、ありゃ?

1/20
大島渚の黒澤明へのインタビューを見た。なんと二時間枠である。こういうのを見て楽しめる人は限られているんでしょうけど、まぁ、僕はそれなりに見入り聞き入りました。印象に残ったのは「古典を読め」(とくにロシア文学。それもドストエフスキーがお好きなようだった)と、「早坂(作曲家の方です)とはもっと仕事がしたかった」のふたつかな。
僕はドストエフスキーは「罪と罰」の上巻しか読んだことがありません。
本日録画したのはシェークスピアの「マクベス」を映像化した作品「蜘蛛巣城」。

1/19
Mac OS 9.2と10.1を手に入れた。さっそく予備のハードディスクにインストールしてみた。
あらかじめ予想出来たことだけど、現在のハードウェア環境だと10.1は使えません。モデムが対応してないので、ネットワークに接続できないんです。ADSLを導入する日が実現したなら、あらためて10.1へのアップグレードを検討することにした。オペレーティングシステムとしての美しさはたいへんに素晴らしいと思います。特に「Dock」は、秀逸。
で、旧OSの最終進化型のOS 9.2を今後は採用したいと希望しておるのでありますが、器械が駄々をこねておりまして、こちらもネットワークに接続できませぬ。この件に関してはモデムの古さの責任ではない。ちゃんと対応しているはずだ。
どうやらまたパソコンとの格闘が始まりそうな予感である。初めてインターネットに挑んだときを思い出す今日この頃なのだ。

今夜はいつものハードディスク(OS 8.6)からのアクセスです。

CS放送で1/13に録画した「赤ひげ」を鑑賞する。最初はどうしても映画館で見たくて銀座の並木座まで出かけて行った思い出の作品である。医師のドラマを撮る人たちは、みんな影響されてるのではなかろうか、と言うと言い過ぎでしょうか???

1/11
昨夜、CS放送で「隣のヒットマン」('00年米)という映画を観た。これ、ロードショーのとき、見逃したやつなのだが、ホント、面白かった。この手のブラックコメディは大好きなのだ。
「今ごろ何だ!」と言われそうだが、DVDレコーダーにはふたつの規格があって、主導権を争っているという。松下.東芝のDVD-RAMとソニーパイオニアのDVD-RW。双方に互換性はない。近い将来、VHSのビデオは姿を消して、ディスクの時代になるんだろうが、どちらの陣営に軍配があがるのだろうか?
僕自身は、まだ購入を検討する段階ではないが。
レーザーディスクはパイオニア製で、プレステ、ビデオデッキ、テレビは、ソニー製と、映像関係のハードウェアはDVD-RW陣営の製品でそろえているのが現状なんですが....。
(わすれてた。CS放送のチューナーは東芝製だった)

1/6
正月三日にやってきた寒波。数日、留守にした為か、外から帰って石油ファンヒーターの目盛を見ると室温は3℃。点火して暖めても14℃にまでしか上がらない。暮れの時点より約5℃も寒いのだ。エアコンのスイッチも入れてダブル暖房だ。ちなみにエアコンの体感モニターを見ると「室温」は20℃とある。表示を切り替えて「床壁温」にすると15℃。我が部屋の正確な温度は何℃なのだろう。理科室にあった寒暖計が欲しくなった。柱に掛けたい。

一日中、天気情報を流している「ウェザーニュース」。騒々しくないところが気に入って、暇なときには744にチャンネルを合わせてBGM代わりにしている。
日本海側は大雪だそうです。

1/5
ひさしぶりにのんびりとした年越しを過ごした。大きな出来事といえば、大晦日、約二年ぶりに大美野湯を訪ねたのだが、そこが更地に変わっていたことだった。駅前の再開発ということらしいが、後に何が出来るのかはわからなかった。かつて番台に座っていた爺婆たちは、どうしたのだろうか。
洗面器を小脇に抱えて連日のように通い詰め、風呂上がりのソフトドリンクを飲みながらプロ野球ニュースを見たあの場所はもうなくなってしまった。
無常である。

平成十五年
2003年1月1日(元旦)
謹賀新年


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