日記帳


プレイバックPART 32
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6/24
さっきから西の窓際の木の上で今年最初の蝉が鳴いている。途切れ途切れで弱々しい声だ。私は田舎から母が送ってきたカップヌードルをすすっている。夏が近い。日本のワールドカップはすでに終わった。韓国が強豪を次々と撃破する怒濤のような進撃を続けているが、あんまり心がときめかない。衛星放送ではドイツとアイルランドの試合が再放送されている。
今から服を着替えて車に乗って国道沿いのマクドナルドへ行き、コーヒーを飲んでこよう。

テレビ放送の中でアナウンサーの言うドイツの監督の名前がユリ.ゲラーと聞こえるのだが、実際は何と発音するのだろう。

6/22
最近豚の生姜焼きに凝っている。鉄製の北京鍋に豚肉と玉葱をぶち込んで強火で炒めるだけ。材料がほどよく焼けたら、最後にしょうがだれをからめて出来上がり。五分とかからない。生姜には抗酸化作用があり、鉄製の鍋には鉄分を補給する効果があるそうな。気分は梅宮辰夫か萩原健一か。(金がないから)ビールといっしょに食すところを発泡酒で乾杯だ。

6/20
18日の
韓国イタリア戦は鳥肌のたつような試合でしたね。リアルタイムで観戦できたのは幸せだった。最後の十数分間の韓国の怒濤のような攻めには興奮させられましたよ本当に。韓国は観客も含めて五万十一人で十一人のイタリア選手相手に戦っていましたね。勝利は必然当然ですな。昼間のトルコ戦で日本にあんな試合をしてもらいたかったなぁ。と、素直に書いておこう。
あの試合を見ていたイタリア.ペルージャのガウチ会長が自分のチーム所属で決勝ゴールを決めた韓国の安貞桓に激怒して彼をクビにしたという。「犯罪的行為」だそうで。ニュースステーションで久米宏は苦笑していたが、否、怒ってして当然だし、俺が会長だったとしても同じ事をするだろう。

6/19
私は6月12日の日記の中で、あかの他人の指の骨を気にする記述をしたのだが、その三日後に自分自身が指を折ってしまった。これは単なる偶然なのだろうか?人様に対して余計な心配する前に自分の事を心配しろという何者かの警告なのだろうか。このようなケースにおいて何か学問的な専門用語はないのだろうか。あるいはその考察が知りたい。

6/18
強い雨が降る六月半ばの昼前。飯田橋駅西口から北の丸公園へと向かう坂道の入り口。私は東京三菱のATMで現金を引き出していた。先日傷めた左手の指の先端は痛みこそなくなったが、ギブスで固定され白い包帯でぐるぐる巻きに包まれている。いっこうに衰える気配のない雨がアスファルトの地面を叩き、小さなビニール傘では防ぎきれない雨粒が足元と肩を濡らし、左手は不自由で、実に憂鬱な気分だった。これから道路を挟んだ向いにある、警察病院へ往診に行くのである。私は信号が点滅する横断歩道を小走りに渡って病院へ向かった。入り口で傘の雨粒をはらって据え付けのビニール袋に突っ込み、梅雨の高い湿度と身体を傷めた人々の体温とで、蒸し上がったロビーの中を、受け付けを探して歩いた。

6/16
さー、帰ろうっと♪
るんるんるンー♪るんるんるンー♪
ゴロゴロゴロ〜(ドアを閉める音)
ドッカーン!
「ギャアアアアアアーーーーーーーーーー!」
指が!指が〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!
勢いよく閉めすぎて、逃げ遅れた左手の中指と薬指がドアの間に挟まった!
痛てててててて。痛てえよう。
「................................................!」と、しばらくうずくまっていた。
これが昨日の夜の話。
今朝、起きてみたら指先が紫に変色してぱんぱんに腫れていた。心臓が鼓動するたびにズキズキ。
日曜日だったけど、救急センターのある仕事場の近くの東京警察病院に。
骨折していた。

6/14
近くの電器屋でバイオハザード0の記事を立ち読みしていたら向こうの方から「君が代」の大合唱が聞こえてきた。そうだ、サッカーだ、と、液晶モニターの売り場まで足を運んだ。画面には長居スタジアムの観客席の光景が。青一色。大声で国歌を唱える日本人サポーターの大群衆。決勝トーナメント進出のかかったチュニジア戦だ。いそいで駐車場に引き返し、停めてあったトヨタを運転して自宅に戻ってテレビを点けた。応援するぞ、日本。
それにしてもあんなに気持ちよさそうに「君が代」が唄われているのを見たのは初めてだ。

6/12
午後十時前。JRの駅前通りから私鉄の線路を渡る陸橋へと抜ける路地。小さなギャラリーの前で数人の若い男女が立ち尽くしている。ただならぬ雰囲気。彼らの視線の先にはラガーシャツを着た巨漢がひとり。奴は手に持った花束を地面に叩き付けている。なにがあったのだ。俺と同じ方向、陸橋を登る階段に向かって無言のままのっそりと歩いていく。自分で道ばたに投げ捨てた花束を拾う巨漢。凍り付いたたままの男女達。分かれ道はなく、このまま進み続けるしかない俺。巨漢は陸橋の入り口にさしかかったところで、鉄と金網で作られた柵の部分を拳を握りしめて満身の力を込めてぶん殴った。ガシャーンと大きな音が響く。その後ろを通り過ぎる俺。狭い陸橋だ。すれ違う時は緊張した。とばっちりを喰らうのではないか、と。だがそれは杞憂だった。巨漢は一言も発しない。呼吸の音すら聞こえない。あれだけの勢いで鉄の柵を殴ったのだ。指の骨が折れているにちがいない。少し距離をおいてからどこかの物陰に隠れて事の成りゆきを見物したい衝動にかられたが、そのまま家路につく事にした。陸橋を渡りきったところで、もう一度鉄柵を殴る音が聞こえた。

6/10
ワールドカップが盛り上がっていますね。にわかサッカーファンで恥ずかしいが、それでも日本を応援したくなるのは僕も例外ではないのである。あたりまえである。まさか日本以外の国を応援している日本人なんてのはいないだろう。ナショナリズムの体温がオリンピックのときよりも全世界的に高いような気がするのは思い過ごしだろうか?昨日のロシアに勝った一戦は生放送は見逃したけど、深夜の再放送で観戦した。何事も勝つというのは素晴らしいことだ。


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