5 サントジュヌヴィエーヴ図書館
Librairie de Sainte-Genevieve

10, place de Pantheon
アクセス
法学部図書館を左に見て、Cujas通りをさらに東にのぼると、Cujasの通りが尽き、パンテオン広場となります。この広場に面する・法学部図書館と同じ並びに、サントジュヌヴィエーヴ図書館があります。ですから、アクセスは、法学部図書館とほぼ同じです。この図書館のすぐ側のバス停から、86番のバスが出ますので、これを利用することもよいでしょう。
登録手続き
この図書館は、公共図書館ですから、だれでも登録ができます。必要なものは、身分証明書、写真1枚だけです。この利用証は、2年間有効です。身分証明書であれば、なんでもよいようで、私の場合は、パスポートを提示しました。写真の持ち合わせがないので、リュクサンブールのRERの駅を降りたところにあるキャビネで、写真を撮ります。25フラン。ちょうど、小銭の持ち合わせが、24フランしかありません。しかたがないので、取り消しをすると、取り出し口に10フランがはさまり、機械に盗られてしまいました。残念。RERの窓口に行って両替を頼みましたが、小銭はないという返事です。側で写真を撮ったばかりで、仕上がりを待っている長髪の黒人のお兄さんに頼んで両替をしてもらいました。
教訓:写真と身分証明書を、いつも持っていること。
 図書館入り口にいる黒人のおじさんが早口でぺらぺらと説明してくれます。あまりよくわかりませんでしたが、身分証明書と写真がいると言っているようです。そこで、先程の写真を渡すと、はさみで切ってくれました。入ってすぐのホール左手の受付で、パスポートと写真を見せ、利用証をつくってもらいます。もちろん、無料です。しかし、これで私の図書館利用証は3種類となりました。大学間の相互利用(と言ってもすぐお隣だったり、近くなのに)を考えて、総合利用証でもつくればいいのに、と、つい、考えてしまいます。なにしろ、パリ大学だけで、13もあるのですから、いちいち利用証をつくっていると、利用証だけで財布がいっぱいになってしまいます。
資料請求
 受付の横の座席予約器を押すと、座席券が出てきます。これは、あとで、本を借り出すとき、必要なので、決してなくさないこと。1人分の座席の請求と、二人並んだ座席の請求が出きるようになっています。ウーム、どういうことを想定しているのやら。若いカップルが並ぶと、いちゃいちゃしたり、おしゃべりしたりするだろうし、お年寄りだと、二人で議論を始めてしまうだろうし。まあ、このあたりは、詮索することなど、やめておきましょう。ホール正面にある古色蒼然たる階段を登ります。中二階には、ジュースなどの自動販売機、トイレ、電話があります。 
 二階に上がると閲覧室です。利用証を通して、中にはいります。古い。古色蒼然たるつくり。高い天井、リシュリュー通りの旧国立図書館を彷彿とさせます。しかし、窓が多いし、公共図書館であるせいか、こちらの方が明るくて、活気がある、と感じました。
 自分の座席券どおり、18番の座席に行きますと、太ったおばさんが、山のように本を積み上げ、既に占領しています。こちらも、はらいせに21番に移り、そのうち誰かが来たら、移ろう、と、フランス人風の考え方でいなおってしまいました。このおばさん、ブツブツと声を出して本を読むのでうるさい。早々に検索にかかります。
 検索端末は、閲覧室のほぼ中央にあり、けっこう、使いでがある検索システムです。端末で、まず、白石さんの依頼があったRevueと、私の必要な公教育委員会の議事録を検索しました。この端末から、借り出しの注文をすることができます。なんとか、入力し終えると、20分ほど待てとの指示がありました。あまり信用していませんが、とにかく、20分後に行ってみることにします。
 しばらく待つうち、コピーがどうなっているか、知りたくなったので、コピー室は、どこにあるかを、入り口の職員に聞きに行きました。閲覧室からみると、入り口の右手にドアがあり、ここから入ると、右手に窓口があります。定期刊行物の貸し出し口です。その先の廊下に、コピー機械が並んでいます。一台は故障中。何となく納得する自分が怖い。ここである金額のコピーカードを買う、と思ったら、そうではなくて、まっさらなコピーカードをもらい、廊下の壁にあるコピーカードチャージ器にコピーカードを差し込み、コインを入れてチャージする仕組みです。コピーをするとき、特に、大量にコピーするときは、コインを沢山用意することが、肝心です。
 これで、少なくとも、3つの大学図書館は、それぞれ、コピーの様式が異なっていることが判明しました。ここのコピー機は、A4コピーしかできませんが、大型本でも縮小コピーができます。しかも、大型本をコピーできるように、左側が、端までガラスになっていて、大型本を無理に開かなくてもよいように工夫されています。ただし、慣れないうちは、端が切れてしまいました。私は、コピーを取ってしまって、確認せずに機械を離れてしまいました。ここで、失敗に気づいても、もう遅い。また、行列の後ろに並んでコピーをとることになります。
 ちょうど、Sさんの依頼した雑誌が借り出し窓口から出てきたので、これをコピーすることにしました。借り出しの場合、座席番号と、利用証を提示することが必要になります。書籍には、バーコードがついており、スーパーマーケットのレジのように、バーコードを読みとり、カードのバーコードを読みとった上で、貸し出してくれます。
 閲覧室入り口を入って、右手奥にMont- があります。ここは、通常の書籍の貸し出し口です。最初、ずいぶん離れたところにあるのかと思って、せっかく、検索端末で注文できるのに、Mont-と表示が出て、取り消ししていました。これは、間違いであることが判明しました。慣れない中は、仕方ないと自分に言い聞かせ、心を奮い立たせます。
資料概要
 案内パンフレットによりますと、約200万冊の蔵書があるとのことです。ラブレーの昔から知られた学寮が基礎になっているので、貴重な古書も数多くあると思われます。また、スカンディナヴィア諸国の書籍コレクションがあるそうです。
その他
夏休みにはいると(7月2日から)、開館は午後1時から6時半までとなります。入り口は、カードでコントロールしていますので、カードをいつも携行すること。30分以内であれば、随時出入り自由です。ただし、それを越えると、座席確保が取り消されますので、注意すること。1時間の外出も可能ですが、いまは、夏休み中なので、あまり意味がないでしょう。

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