2 国立図書館
Bibliotheque nationale de France

予約電話:01-53-79-57-01/57-02/57-03/57-04
アクセス
最近のメトロ・バス メトロは、6番線のQuai de la Gareか14番線のBibliothequeです。バスは、89番線のQuai de Francois Mauriacか、終点のBNFです。

 いまだに、最短かつ安全なルートがよくわかりません。まるで、できの悪いロールプレイイングゲームの主人公になった気がすることだけは、請け合えます。私の家の方からアクセスするとなると、バス、あるいは、メトロでオーステルリッツ駅に行き、広場の植物園寄りのバス停から、89番のバスに乗ると、終点がBNFです。終点一つ手前のFrancois Mauriacで降りると、Ouestの入り口、終点で降りるとEstの入り口となります。四方に四つのビルが直立し、それぞれにTour des Loi(北東), Tour des Temps(北西), Tour des Lettres(南西), Tour des Nombres(南東)と名付けられています。Tours des LoisとTours des Numerosの部門に行くには、Estが近いし、Tours des TempsとTours des Lettresに行くには、Ouestが最短です。メトロ(14番線)の終点BNFから、えんえんとPC道路を越えて、さらに歩き続けなければならないので、とてつもなく遠い。メトロを利用することは、絶対に避けること。特に、冬季は、セーヌの川風をまともに受けますから、下手をすると風邪を引いてしまいます。
 Ouestは、セーヌに面した・四国の金比羅さんほどではないにしても、木の階段を登らされるので、大変です。高澤さんのお話では、冬のセーヌの川風で吹き倒されるような気がしたそうです。(6月23日+うーん、大変なことに気づきました。どうも、セーヌの方から登った入り口が、Ouestの入り口で、反対側が、Estの入り口と表示されているようです。ですから、パリの地図がわかっている人が迷うのではないでしょうか。つまり、地図の上では、セーヌ側が、Nordなので、迷わされてしまったということでしょう。)図書のcote(資料請求番号)がL(歴史関係)の人は、やはり、Francois Mauriacで降りて、Ouestの表示のある階段を登り、それ以外の人は、バスの終点まで行って、Estの表示のある木の階段を延々と登る方がよいでしょう。パソコンの使用を考えておられる方は、リュックに食料、水、パソコンも詰めて、ワンゲル部に入ったつもりで頑張ってください。Ouestの入り口に辿り着くと、入り口にコントロールが立っており、荷物の中を見せろと言います。あなたが手榴弾や機関銃を持っていない限り、問題なく通れます。動く歩道で延々と降りると、やはり、白木のフロアーになっており、ここでしか、たばこが吸えません。右手に入り口。この門より入るものは、すべてのたばこを捨てよ、というところでしょうか。(6月23日;大発見、研究者フロアでもたばこが吸える。ただし、ここは、Tours des Numerosのすぐ側なので、歴史研究者からすると、廊下を、ほぼ、半周することになるので、かなり体力がいります)。
 ホール左奥右手に、Vestiaire(クローク)があり、カバン、リュックの類を預けます。かわりに透明なサック、あるいは、バッグを貸してくれます。チケットをくれますので、大切に保管すること。帰りに、チケットが無くなるとカバンを引き替えてくれません。(実際、そのような場面に出くわしました。最終的にカバンを返してくれたかどうか、そこまで見届けることはできませんでしたが)ホールの左手奥が地下(どうも、構造上、これが地階のようです)の研究者階への入り口です。まず、メトロの改札口と同じような機械に利用者カードを通します。次に重い、重い扉を押し、部屋にはいる、すぐ次の重い、重い扉を引くと、下りのエスカレーターへのアクセスに出ます。私は、とっかかりの部屋がエレベーターになっているのか、と思い、しばらくそこで突っ立っていましたが、息がつまりそうでした。二重のエスカレーターを、下ります。辺境最深部へ退却せよ、というスローガンでも掲げてあるといいのですが。永田町のエスカレーターよりもっと深いようです。モスクワの地下鉄を思い出しました。終着点で、メトロの改札口まがいの機械がありますが、カードを通す必要はありません。横棒を押せばよろしい。さて、あなたは、知の神殿、ピラミッドの最低部に到着しました。着いたら、すでに当日の座席、資料を予約している場合は、右手のメトロの改札口まがいの機械に、カードを通して、重い扉を押してはいる。予約していないときは、すぐ左手の受付に行くこと。たとえ、カタログの類や端末検索をして、資料予約をするだけでも、ここで席を予約しないと、決して入れません。うーん、リシュリュー通りの旧図書館が懐かしい。ともかく、扉を押して、中にはいると、ガラス越しに木々が植えられている中庭が見えます。ただし、ここには、利用者は、自由にはいることはできないようです。高い高い天井、長い長い廊下。地図を片手に、えんえんと、えんえんと、ひたすら歩いて、Salle X、あるいは、目的の読書室に辿り着きます。まるでオリエンテーリングみたいですよ。日頃の運動不足は、確実に解消できます。
登録手続き
 ホール左手の廊下のとっかかりが、登録手続きをする受付です。登録だけでも、リシュリュー通りの旧図書館でしておいた方がよいかもしれません
 利用者登録受付に出頭すると、受付番号が渡されるので、じっと待つこと。電光掲示板に、自分の番号が出ると、受付に行き、いくつかの独房のうち、指定された独房に行くこと。ここで、簡単な質問をされます。私の場合は、利用証の更新でしたから、簡単でした。初めての人は、パスポート、滞在許可証とか、大学からの派遣証明書、仏文で研究発表したものがあれば、それも持っていった方がいいでしょう。これで、おしまい、と思ったら、次に写真を撮ります。笑ってもいいそうです。日本のパスポート写真は、笑ってはいけないそうですが、どうしてでしょう。次に、1年間の利用ならば200フランを支払わなければなりません。最前のホールに入って・ほぼ正面右手に、窓口があり、ここで支払います。カードでも現金でもよろしい。とって返せば、黄色いカードができあがり、あなたは、立派に国立図書館利用者となります。
資料請求
 最も確実に希望の資料に辿り着くには、いっとう最初に、Salle Xに辿り着くこと。ここには、BNのカタログ、カード、端末が揃っており、ここを出撃基地にしないと、途中で、あえなく討ち死にしてしまいます。カタログ、カードの類を検索し、著者名、書名、出版年、Cote(請求番号)をノートすること。版型も忘れずに。でも、電話予約の時、どうしよう。どれが、オクターボというのか知らないのですから。グランフォリオだけはわかりますが。どなたか教えて下さい。ここで、よくわからないことが多々あります。その時は、係官に尋ねること。その際、カタログ、カードの類に関する質問は、中年の方。端末検索に関しては、若い人。という具合に相手をよく見ましょう。今言ったことと逆に、やみくもに聞くと、とんでもないことになりかねません。ここで、あなたが端末利用になれていれば、かなり、確実に能率的に資料にたどり着けます。しかし、どうもコンピュータが苦手、という私と同世代以上の方も、恐れることはありません。そこらにいる親切そうで(ここがみそ。あなたの人間に関する眼力を試すよいチャンス)、若い係員に聞くと、親切に教えてくれます。端末を操作して、希望日時、座席、請求資料を入力してくれます。まだ、検索システム全体の移行期であり、毎週講習会が開かれています。また、係員も、十分慣れていないので、横柄な態度で接してこない可能性が高い。あとは、予約日に出かけていき、それぞれのCoteの頭文字と同じ区画に辿り着き、くだんの座席に辿り着き、カウンターに行けば、あなたの目の前に貴重な資料が積み上げられます。この手順を間違えると、全ては水泡に帰します。なお、先述のごとく、電話で予約ができます。電話番号は、上記の通り。ファックスでないのが困る。
 また、インターネット上で、BN OPALE PLUSで検索もできます(http://catalogue.bnf.fr:80/html/recherche_simple.html)。

なお、この6月22日から、試験的に当日資料請求が可能になるそうです。ただし、これは、大胆な試みなので、いつストップするかわかりません。できれば、前日までに予約しておく方が、よろしいでしょう。なお、歴史的資料を検索すると、次のような3つの結果が起こる可能性があります。十分、こころの準備をしてかかりましょう。端末検索結果のプリントアウトは、30枚までは、ただのはずです。
コピーその他
1 すでに著作権フリーのもの これは、Salle Xの奥にある検索プリンターを利用して、プリントアウト可能です。フロッピーディスクに落とすことができると書いてありますが、今のところ、これはできないとのことです(!?)。その際、Salle Xの向かって左手の休憩室の奥にある自動販売機で、プリントアウト用のカードを購入すること。カード・現金のみ可。このカードは、後述するコピーカードとは別なので気をつけること。このカードを購入すれば、一枚1フランでプリントアウトできます。
 検索端末で、希望資料の著者名、書名などを入力すると、目的資料が出てきます。読み込みを入力すると、画像として蓄えられた資料が出てきます。必要なページに一気に辿り着くこともできます。その上で、プリントアウトを押すと、ちゃんとプリントアウトされるはずです。はずというのは、私の場合、100ページ近くプリントアウトしたので、オンラインで別のところでプリントアウトしたようで、係員が持ってきてくれました。
2 マイクロ化されている場合 この場合は、端末検索結果のcote(資料請求番号)の最後に3連の記号、たとえば(HHH)というぐあいのものが出てきます。その場合、必ず、Salle Xの係員に聞いてみて下さい。次の3つの場合がありますので、よく確認すること。
 まず、マイクロ化されている場合、それぞれのcoteの頭文字に対応するそれぞれの部屋のカウンターに行き(たとえば、歴史系ならば、L)、利用者カードを提出する。係員が、カードを預かり、マイクロを貸し出してくれます。その後、すぐにマイクロリーダーのところに行きたい気持ちを抑え、フォトコピーの部屋(歴史系ですと、お隣のKのカウンターの横裏)に行き、フォトコピー・マイクロプリントアウト用のカードを買います。これは、現金、カードどちらでも使えます。ただし、この場合、100フランのものを買うと、あとで、えらいことになりますので、300フランのものにすること。なぜならば、フォトコピー料金は、A4で2,5フラン、A3で5フランですから、あっという間になくなってしまい、あわてて、マイクロをそのままにして、カードを買いに出かけることになります。私は、マイクロフィルムをリーダープリンターにかけたままにして出かけてしまいました。戻ってみると、係員がちゃんといて、叱られてしまいました。誰かがマイクロを持っていってしまうと、どうしようもなくなる、と、ちゃんと説明してくれるところは、Archives nationalesと違うところですが。最前述べたフォトコピー室の横手の階段を登るとマイクロリーダー部の受付があり、来意を告げると、それぞれの「独房」を指定してくれます。ただし、すぐにプリントアウトしたいときは、その場で申し出ること。リーダープリンターが1台しかないため、下手をすると相当待たされることになります。でかいリーダープリンターで、うまく扱えるまで、少し苦労がいるでしょう。係員に聞くことが一番と思います。
3 書誌情報がシステムの中に入っていない、あるいは、システムに暫定的に入っている場合 いずれも、マイクロ化資料と同じでcoteの最後が、3連の記号、(HHH)のようになっているようです。その場合、迷わず、係員に聞くこと。前者の場合、これは、マイクロ化の最中か、あるいは別の理由でincommunicableですから、またの出会いを祈って、あきらめること。後者の場合、システムを通して予約ができないので、そのcoteに対応する部屋のカウンターで直接依頼すること。これは、座席予約した当日に行って、請求可能です。ただし、ある程度説明して(システムが予約を拒否したと言う)、ある程度の時間、待たなければなりません。
書籍、定期刊行物のコピー:この場合、それぞれのカウンターに現物を持っていき、複写の許可を得なければなりません。書籍、あるいは定期刊行物が薄くて状態がよければ、複写の許可が得られます。その場合、複写室に行き、先述のカードを係員に渡し、コピーしてもらいます。
 もし、複写許可が下りなかった場合(書籍が分厚かったり、また、状態が悪いもの)、別途、マイクロ化を申請しなければなりません。別添の書類に、全ての事項を書き込み、提出することになります。2週間でできるそうですが、はたしてそんなにうまくいくのか、試しておりませんので、よくわかりません。
資料概要
よくわかりません。ただ、現在、端末から、700万冊を検索できるとのことです。ここには、法律で、すべての印刷物が寄贈されることになっていますので、恐るべき量であることは、確かです。我が岩倉具視使節団を驚嘆させたコレクションがあなたの自由になるのです。うれしいけれど、疲れる。
その他 
カフェテリアがあり、サンドイッチとか、コーヒーなど、軽食を食べることができます。また、一階には、テラスの軽食堂があるようです。ただし、値段が高い。イギリス式のサンドイッチで鶏とベーコン入り25フラン、コーヒー6フラン。知の神殿に閉じ込められ、オリエンテーリングに疲れた人間には、おそるべき値段の高さです。しかも、いい香りがするので、ついふらふらと。ですから、必ず、弁当持参のこと。この場合、temporairementに外に出る、というか、中まで弁当を持参して、ところどころにあるクラブ(休憩室)で食事をするしかありません。とにかく、現代の研究者は、現代の新しい肉体労働者であるということを痛感させられます。日頃から体力、気力を充実しておくこと。できれば、ジムに通って筋肉をつけること。マッチョのようでなければ、知のオリエンテーリングに参加できませんぞ。
出会い
今のところ、特記すべきことなし。

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