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映画「太陽がいっぱい」主題曲
☆太陽がいつぱい
映画「撃墜王アフリカの星」主題曲
☆アフリカの塁のポレロ
フィルム・シンフォニック・オーケストラ
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1960年の夏を飾る7ランス、ドイツの二大名画「太陽がいつばい」「撃墜王アフリカの塁.」の主題曲をお贈り致します。
A)太陽がいつぱい
フランス映画「太陽がいっばい」は、「禁じられた遊び」「居酒屋」「海の牙」等数々の名画を演出したルネ・クレマンが、イギリスの女流作家パトリシア・ハイスミスの害いた小説「才人リプレィ君」(探偵文学賞受賞作品)を映画化したもので、.美青年で小器用な才能なら何でも恵まれているが、悪のコンプレックスを内に秘めた恐るべきドライな若者トム・リプレイが、ナポりに近い一漁村、真夏の陽光がさんさんと降りそそぐ海上で、その親友を一突きに刺し殺し、一片の悔恨すらなく、悪徳の命ずるままに更に恐ろしい罪に突進してゆくという物話です。複雑な現代悪に生きる一つの青年像を、サスペンスに満ちたタッチで描いています。この映画のパック・ミュージックを担当しているのは、この数年問優れた映函音楽を次々と書いているイタリーの名手二一ノ・ロータです。この人の作晶には「遺」「ロンドンを北極を指す」「白夜」「カビリアの夜」「戦争と平和」等の酸画音楽がありますが、彼のセンスには日本人にアッピールするものがあり、「道」の主題曲「ジェルソミナ」がわが国で最高のヒットになったのは、記憶に新らしいところです。今回の「太陽がいっぱい」の音楽も、ロータらしいリリシズムとベシミズムをこめた、まことに美しいスロー・ワルツで書かれたものであります。
B)アフリカの星のポレロ
映画「撃墜王アフリカの星」は、第二次大戦下の北アフリカ戦線で158機撃墜という輝かしい戦果を挙げ.「アフリカの星」の異名で呼ばれたドイツ空軍の若き空の英雄ハンス・ヨアヒム・マルセィユの壮烈な生涯を描いたドイツ映画です。この勇猛果敢だつた軍人の心にも、青年らしい
みずみずしい願いと悩み、そして戦争への疑いが渦巻いていた事をこの映画は鮮やかに描き出し、あの激しい日々に生きた着い世代のすべての像をシンボライズして、われわれ日本人にも限りない共感を呼びます。この映画の全篇に流れるテーマ音楽「アフリカの星のボレロ」は、深い感動を与えずにはおきません。作曲者のハンス'・マルティン・'マイエフスキーはこれについて次めような言葉を寄せてい。ます。「この映画が第二次大戦中の『英雄』を主題とするからといって、当時の軍歌やマーチを使うとしたら、それは戦争中のナチの宣伝映画のスタイルにおちいることになる。私はそれを一切避けた。ある場合には場面をよりリアルに、厳しい感じにする為に発動機の爆音そのものを音楽として使った。また苛酷な空中戦のシーンに、熱狂的に夢みるようなあのメロディーを対立約に流したのは一、それによって主人公の内面に深くしまわれている生きることへの熱望、人生への憧れを表現したかったからである。このメロディーはこの映画のモチーフとして使われ、帰郷休暇のシーンでは同時に主人公の愛のテーマともなるし、再度アフリカ戦線で用いられる際には、兵隊逢の勇壮さというよりむしろ彼らの人間味を表わそうと意図されているのである。マルセィユ大尉は生前”ルンパ・ア・スル'”という曲のレコードを好んでいつも聞いていたという。この曲が外国のものではなく、また版権が高価でないのだったら、映画にとり入れて記録的要素を強め、大尉の感情や性格を明らかにする糸口とすることができたのだが、かわりに私が作曲した”アフリカの星のボレロ”がその役割を果せれぱ、うれしいと思っている」
ボレロ.リズムを刻むボンゴ・ソロのイントロに続いて、ギターが印象的でもの哀しいテーマを奏でます。弦楽器、プラスと次第に加わつて曲調は高潮しクライマックスに達します。そして再びギター・ソロにテーマが再現しコーダとなります。
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