霧の中のロンリー・シティ
恋の約束
(唄) ジョン・レイトン

イギリスで素晴しい人気を持っ歌手,そして我が国でも半年程前,ラジオのダイヤルを回せぱ必ず彼の歌が聞かれた歌手,そうです「霧の中のジョニー」の大ヒットで一躍ティーソ・エイジャーのアイドルとなった青年歌手ジョソ・レイトソのニュー・ヒット登場。ジョソ・レイトソはイギリス生まれの大変ハソサムなシソガーですが,イギリスのシソガーは他の国の歌手と違って一応人々に認められるようになるには大変な努力がいるようです。というのは,ポピュラー・ミュージックの世界において本場はやはりアメリカ,この国で作られこの国でヒットしたヒット・ミュージックはその殆どが世界中に広まりそして世界中の多くのポピュラー・ファソのハートを掴むのです。この理由として,英語が国際語化していること,それに世界中の若い人々が自分達の世代に合った音楽,つまりロックソ・ロールやロカ・パラードを好んで聴いたり踊つたりすることなどがあげられるでしょう。しかし,それぞれの国にはこのアメリカ製のポピュラー・ミュージックとは別に,その国独特の言葉で歌われ,古い昔からその国土に根ざしている音楽があります。フラソスならシャソソン,日本なら歌謡曲という風に。しかしイギリスという国にはそんなものがないのです。なにしろ英語も自分の国の言葉であり,アメリカ音楽も元を正せば自分の国から生まれた音楽であるからです。つまりイギリスのティーソ・エイジャーのアイドル、クリフ・リチャードの歌うロカ・パラードも,アメリカのボビ←・ヴイーの歌うロカ・バラードも同じ言葉の同じようなロカ・バラードたのです。イギリスで'62年上半期に最もレコードの売り上げが多かった歌手といえば,エルピス・プレスリー、クリフ・リチャード、チャビー・チェッカー、エヴァリー・ブラザースという工合にこの国ではアメリカの歌手が大いに幅をきかせているのです。そんな訳でイギリスの歌手達は自分の国のアーティスト,それにアメリカの強敵を向こうに回して激しいショウ・ビジネスの世界で闘い抜かねぱなりません。これは並大低の苦労じゃたいです。さて,そんた状態にあるイギリスのヒット・パレード界で最近特に注目されているのがこのジョソ・レイトソです。事実,'62年8月に発表された音楽業界誌キャッシュ・ボックスの「イギリスで最も人気のある男性歌手部門」では第7位にラソクされ,彼と同じ会杜のダニー・ウィリァムスと共にEMI杜が最も期待している歌手の一人になっています。

★霧の中のロンリー・シティ(Lone1y City)
「淋しいヒッソリした町を,僕はたった一人ぽっちでさまよい歩いた。ある時,たった一人ポツンとしているあの娘に会った。その時から僕は一人じゃなくなった。僕には可愛いあの娘がいるんだ…………。」
彼のヒット曲「霧の中のジョニー」にチョッピリ似たこの曲はイギリスのヒット・パレードに長い問ランクされていた彼の代表作の一つです。(2'08")

★恋の約東(It Would Be Easy)
「僕の身も心も君に捧げることは簡単さ。だけど,お願い,その前にたった一っ約束してね。いつまでも君が僕のものであることをネ……。」A面とガラリと調子を変えジョソ・レイトソは軽快なロック・ビ←トに乗って歌います。(2'09")
(解説 高崎一郎)