アイオワには何もない、ダコタにはもっと何もない、と聞いていた。が、ランチルームで「10月の連休にシカゴへ行こうかな」と言うと、「ラシュモア山のほうが絶対に面白い」とL先生が力説する。それなら行ってみようか。10時間を超えるドライブが不安だったが、出かけてみれば大したことはありませんでした。
World's Only Corn Palace (Mitchel, South Dakota) コーン・パレス
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Wall Drug (Wall, South Dakota) ウォール・ドラッグ
お前はなぜそこにいる? 別館の片隅にいるT-REXは、30分に一度眼をむいて咆哮する。グオーッ。 広い店内にはカントリー・グッズ屋、ネイティブ・アメリカン・グッズ屋、ダコタ・ゴールドの宝石店などが並び、なかなか楽しそうだ。ところが別館でT-REXを眺めているうちに、鍵をかけられ閉じこめられそうになった。6時半に閉店だと言う。いやはや、ダコタの夜は早いのだ。
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Badland National Park バッドランド国立公園
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Black Hills National Forest ブラックヒルズ・ナショナル・フォレスト
山に彫られた大統領は、ジョージ・ワシントン、トマス・ジェファソン、セオドア・ルーズベルトとリンカーン。顔は額からあごまで18メートルあるそうだ。併設のミュージアムは改築されたばかりで、美しく機能的。この彫刻がどんなふうに造られたかの歴史を知ることができる。完成は1941年。秋のPresidential Trailは空気が澄んで、心地よかった。
彫刻家 Korczak Ziolkowski がブラック・ヒルズのインディアン居住区へ到着したのは、1947年のこと。この岩山に偉大な Crazy Horse の像を彫るよう、インディアンの長Standing Bear が招待したのだ。以来、この仕事はゾルコウスキとその家族のものとなった。資金をかき集めては彫り、また集めては彫る。50年たち、コジャックの没後も子供たち10人が仕事を受け継いでいるが、形ができたのはまだ顔だけ。完成までにあと50年かかると言う。
ラシュモア山の東南にある野生動物の保護地区。18マイル(約30キロ)のwildlife loop road が作られ、車で公園内を巡ることができる。
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Wyoming ワイオミング
The Devil's Tower デヴィルズ・タワー
ポ・ピ・パ・ポ・ピー〜 娘に「未知との遭遇*」のメロディを指導しながら、ふもとのビジター・センターまで車で進む。真下から眺めるタワーはやはり圧巻だ。セオドア・ルーズベルトは、これを最初のナショナル・モニュメント(国立記念物)に指定した。この指定により、タワーは商業的な開発を免れ、保全されることになった。 周囲に作られた遊歩道 tower trail(約2キロ)を歩く。見上げると、2、3人がロック・クライミングをしていた。親指ほどの大きさで岩にへばりついている。 このデヴィルズ・タワーには、ネイティヴ・アメリカンの伝説がいくつもあると言う。 タワーを見て1カ月後、娘もケーブルテレビで、ここで撮影されたスピルバーグの映画*を見ることができた。
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notes:
Crazy Horse (1842-1877) クレージー・ホース:
サウス・ダコタのラピッド・シティで、medicine man (healer) まじない師の子として生まれた。幼い頃から勇ましく、10才になるとバッファローを殺したり、野生の馬を手なずけたりした。12〜14才で vision quest の旅に出かける。長い髪に、小さい石の耳飾り、稲妻を頬に描き、体にはヒョウの入れ墨。
1850年頃から、ネイティヴ・アメリカンと白人の間にはしばしば争いが生じるようになった。60-70年代は最も激しい戦いの時期である。クレージー・ホースは白人が土地を与えると約束したので降伏したが、約束は守られなかった。拘束を解いて帰るところを追跡され、捕らわれて、殺された。スー族(ダコタ族とも呼ぶ)の偉大な warrior 勇者。
CRAZY HORSE: Oglala Sioux Chief などに資料