RULES FOR GETTING ALONG IN JAPANESE SOCIETY 日本社会にとけ込むためのルール1. You are a team member. When the team wins, you win. When the team loses, you lose. You are members of several teams: family, village, place of work, country.上記は、日本文化の一面を紹介するために教室で配られた資料である。幾分か崩れかけているとは言いながら、やはりこれらが日本社会のルールだろう。よくも悪くも。 さて、以下は日本語クラス1の生徒たちが考えたアメリカ社会のルール。これは大人ではなく、高校生の意見だが、十分にアメリカを語っている。
RULES OF AMERICAN SOCIETY アメリカ社会のルール 1. Stand up for yourself, be original, independent.この10項目の何と率直なこと。高校生らしい気楽さに笑いながら、二つの国のルールの違いにしばし考え込む。 |
ファーストエイド・セット
新学期が始まって間もないある日、各教室に、ファーストエイド・セットが配られた。生徒がすり傷や切り傷を負った場合に使われるものらしい。透明のビニール袋に傷用テープ、それから薄いゴム手袋が2、3枚入っている。 |
Special Education 特殊教育
LD; Learning DisabilitiesPysically Impaired(身体障害)、Visually Impaired(視覚障害)、Hearing Impaired(聴覚障害)、Autism(自閉症)など医学的な定義と異なり、LDやE/B Dは通常の生徒との境界が必ずしも明確ではない。私が興味を覚えたのは、その曖昧さの部分だった。ホスト・ティーチャーであるTeacher Bとも、よくこの話をした。 LDやE/B Dは、子どもの発育に不安を持つ親がカウンセラーに相談するとか、教師が親に提案するなどして、一定の手続き(専門家によるテストなど)の後に認定される。アメリカの学校でよく聞くのは、main streamという言葉。これは通常の授業、大学への進学に向かう流れだろう。special ed.はこのメイン・ストリームに沿い、一部に合流地点が設定された形で進められる。つまり、特殊教育が必要な生徒も、個々の特徴に応じて投薬などの治療を受けながら、一般の授業も参加するのである。それを可能にする多数のスタッフと教育システムには、本当に感心させられる。
が、しかし、日本語クラスに「次の生徒はE/BDです」という通知が来て、実際の生徒と関わるようになると、このシステムの問題点がかすかに見えてくる。E/BDやLDの生徒は、テストや宿題にある程度のexcuse(免除)が認められる。授業に参加したりしなかったりの結果、彼/彼女はCかDの成績を取り、何とか単位を取得することになるのだが、これは望ましいことなのか。 効率よく機能するシステムのメリットとデメリット? 教育においては、どんな理論やメソッドも結果を約束はしない。常に試行錯誤状態の中で子どもは育ってゆく。だから面白い、とも言えるけれど。 |