John Irving
ジョン・アーヴィング(1942- )
ニューハンプシャー州エクスタ生まれ。高校時代からレスリングに没頭する。ピッツバーグ大学に1年在籍した後、ウィーン大留学。ヨーロッパでボヘミアン的生活を送り、帰国してニューハンプシャー大学を卒業した。
19世紀小説を鑑とし、ディケンズを手本に、迷うことなく正攻法で物語る。巧みなプロットと誇張されたユーモア。小説本来の豊かな世界を展開し続けている。
2000年アカデミー賞において『サイダー・ハウス・ルール』の最優秀脚色賞を受賞。授賞式では温厚な表情でチャーミングなスピーチを行った。
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作品一覧
- Setting Free the Bears (1968)
熊を放つ 村上春樹・訳 中央公論社 1986
中公文庫 1989
- The Water Method Man(1972)
ウォーターメソッド・マン 川本三郎他・訳 国書刊行会 1989
新潮文庫 1993
- The 158-Pound Marriage(1974)
158ポンドの結婚 斎藤数衛・訳 サンリオ 1986
新潮文庫 1990
- The World According to Garp (1978)
ガープの世界 筒井正明・訳 サンリオ 1983
サンリオ文庫 1985、新潮文庫 1988
全米図書賞小説部門ペイパーバック賞を受賞。この年から改編された全米図書賞は「コマーシャリズム色が濃厚」と非難を浴び、N.メイラー、P.ロス、W.スタイロンが候補の辞退を申し出た後での受賞だったが、アーヴィングは臆することなく賞を受けた。
映画化 『ガープの世界』 1982 監督G.R.ヒル
出演 ロビン・ウイリアムス、グレン・クローズ
- The Hotel New Hampshire (1981)
ホテル・ニューハンプシャー 中野圭二・訳 新潮社 1986
新潮文庫 1989
映画化 『ホテル・ニューハンプシャー』 1984 監督T.リチャードソン
出演 ジョディ・フォスター、ボー・ブリッジス、ロブ・ロイ
- The Cider House Rule (1985)
サイダー・ハウス・ルール 真野明祐・訳 文藝春秋社 1897
文春文庫 1996
映画化 『サイダー・ハウス・ルール』 1999 監督L.ホルストロム
出演 トービー・マグワイア、C.サーロン、マイケル・ケイン
マイケル・ケインが2つ目のアカデミー賞助演男優賞を獲得した。
- A Player for Owen Meany (1989)
『 サイモン・バーチ 』として映画化 1999 監督M.S.ジョンソン
出演 イアン・マイケル・スミス、ジョセフ・マゼロ、アシュレイ・ジャド
- A Son of the circus (1994)
サーカスの息子 岸本 佐知子・訳 新潮社 1999
- Trying to Save Piggy Sneed (1995)
ピギー・スニードを救う話 小川 高義・訳 新潮社 1999
- Imaginary Girlfriend (1996)
- A Widow for One Year; A Novel (1998)
未亡人の一年 都甲孝治・中川千帆・訳 新潮社 2000
- The Forth Hand (2001)
第四の手 小川 高義・訳 新潮社 2002
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my favorites
- ホテル・ニューハンプシャー(下)
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しからば、悲運を一筆書き加えるしかない。とりわけ家庭において、悲運は「まったくありふれたもの」なのだ。ソロー(悲しみ)は漂う。愛もまたしかり、そして長い目で見れば、悲運もそうだ。それも沈むことなく漂う。(p.324)
そういうわけで、リリーはもうぼくたちのところにはいない。彼女はぼくたちが完全には理解していなかったソローだった。(p.354)
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