大会当日、華やかな衣装と笑顔に身を包んで踊るダンサーですが、 フロアにでるまで結構大変。そんなダンサーの舞台裏をご紹介します。
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大会前の舞台裏
パートナー(女性)の勝負は大会前の二週間くらいから始まります。
ドレスを引き立てる華やかな指先。そう!爪を研ぎ始める(がるるる)、
否、伸ばし始めるのです! ラテンダンサーでは付け爪派のほうが多いと思います。
(ラテンダンサーには、豹のようなしなやかさと、圧倒的な迫力が要求されるのです。)
ゴル談:
(うちのパートナーはトラのような恐ろしさと、圧倒的な圧迫感!はあります)
大会前日は準備があるため、早めに練習を切り上げ、家に帰ります。リーダーは床屋に
行きます。特に、モダンのリーダーは、首が長く見えるように、襟足を
思いっ切り刈り上げます。髪の毛をセットするパートナーもこの日に美容室に行きます。
私達は自分で髪セットをするため、この日はまだ普通の人です。
<朝> 髪セットをするために、普段は絶対出来ない早起きを
します。 パートナーの前髪は、相手を威嚇するかのように、高く高くたてられがっちり
固めます。リーダーも洗濯ネットで髪を押さえつつ、ドライヤーで
ビッチリ七三にします。この状態の二人は、もはや
もちろん、道ですれ違う人は、目を伏せて足早に通り過ぎて行ってしまいます。
ゴルは、おでこが常人より目だって広いので(普段は前髪で隠している)
に変身してしまいます。
<大会会場>に着くとそこはダンサーの群れ!!!
受付をして、それから更衣室に行って、早速、練習着に着替えてフロアで練習。
ところで、皆さん、ダンサーの更衣室ってどんなところか知ってますか?
多くの場合、そこには男女の区別がないのです!
リーダーもパートナーも同じ所で着替えるんです!!!
だから、女性は着替えるときに必殺秘密兵器「テルテル袋」が必要なのです。
それは、身体をすっぽり覆い隠すほどの巨大な布で袋を造って、真ん中に穴を開けて
そこから首だけ出して、袋の中で着替えてしまうという優れもの。
しかし、その姿はあまりにも
大会当日の更衣室では、色とりどりの巨大テルテル坊主が
うごめいて、着替えの最中、テルテル坊主同志でお話などしたりして、ちょっとした
練習が終われば、パートナーは化粧タイムに突入します。
大学時代、競技用のメイクを先輩から教えてもらったとき、
「化粧はね、近くで見て化け物でも、遠くから見てきれいだったらいいのよ!!」
と言われ、以来それを実践しています。宝塚(男役の化粧)のようなものでしょうか。
(勿論宝塚の方はきれいです!!)
顔色の悪い我がリーダーも、力強さをアピールするためにドーランを塗ります。
<トイレ>は、女性にとっては大変です。
ドレスのままでトイレに行く方もいますが、和式では絶対無理。着替えなければ
なりません。でも、トイレに時間がかかって出番に遅れてしまったら失格になって
しまいます。そんな時、役に立つのがさっきのテルテル袋!。
ダーっと更衣室に駆け込んで、テルテル袋を頭からかぶり、ドレスを脱ぎ捨て、
その格好でトイレにダッシュします。
巨大テルテル坊主がトイレに駆け込む姿は、疑いもなく
大会が終わると同時にスタッフの方があっと言う間に会場を片づけ始めます。
ぐずぐず着替えたり、化粧を落とす暇はありません。
とにかく手当たり次第カバンに詰め込んで会場をあとにします。
だから、帰りの車は、助手席に化け物、運転席に巨大おでこの七三男という
異様な状況です。もちろん、そのままでは帰り道に迷っても、うかつに道行く人に道を
尋ねることも出来ません。おそらく悲鳴を上げて逃げられます。
もちろん、お腹が空いてもうっかりファミレスなんかに寄ることはできません。
店員さんの笑顔が強ばるに違いありません。
家に帰ればぐったりです。アドレナリンがですぎていたのでしょう、身体中筋肉痛に
なってます。次の日は洗濯物の山。