冷夏の東北で灯火
2002年8月22日〜24日
by トナ



今回は是が非でもオオクワを捕まえて帰りたい。  そこで、最後の切り札「灯火セット」を導入してみました。  実は最近、タマムシやルリクワなどに心変わりしてしまったので、 とっとと宿題をかたづけて他の種類に専念したいのだ。 (^^;)

さてさて、東北といってもとびきり北の方に行きたい。 行きたいんだが旅費が無い。 (^^;)  そこをなんとかと散々考えた挙句、妻の帰省に便乗することを思いつきました。  送ったらそのまま採集に行く予定でしたが、親戚付き合いも大切なので、 しかたなく義兄のところに1泊。(勿体無い)  さてさて、今日から私のフリータイム採集ウイーク。  ようやく灯火セットの出番が来たゾ!


8/22(火)
本日は秋田県仙北郡に行く予定でありますが、 青森県内の下見もしておきたいところです。  そこで青森県上北郡あたりの探索をしながら、 秋田県へと南下していくことになりました。

沢山のブナに囲まれた森の中、 よさ気な灯火場所や林道を探しながら快調に車を飛ばします。  あまりに快調すぎたらしく、いつのまにやら街にでてしまいました。(こんなはずでは・・・・・・)  地図を確認すると、かなり道を外れて遠くに来てしまった様です。  あわてて軌道修正して南下を続けますが、 日没までに秋田のポイントに辿りつけそうにありません。

しかたない。 今日は青森県で決めてやるぜ!  でも、「これでも夏か?」って言うほど、寒いのが気になるんだなぁ。

前から調べておいた林道の入り口を探しに行ったり来たり。  ここに間違い無いだろ!と、突入開始です。  適度に荒れてはおりますが、 そこそこ走りやすい林道で、車の底をHITさせたのは2ヶ所くらいでした。  ガリゴリ・ゴリガリッと音を立てるほど険しかった場所では、 液漏れや壊れた箇所がないか調査したところ、 道の上にエキパイフィニッシャーが転がってました・・・・・ やってしまったぁぁぁぁ! (T-T)  がっ、私の車には付いていた。

「誰のですかーー! 落し物ですよーーーーー!」


灯火設置場所(予定)へ向かう途中、ヒメオオも軽く探してみます。  ダケカンバの幼木が群生している少し開けた場所があったので、 車を停めてルッキング。 ここは標高500mくらい。  2本目の木の「ギリギリ手が届くかな?」ってとこにヒメオオ♂が付いてたので、 こいつはジャンピングキャッチ。(ほんとにギリギリ)  隣の木ではスジ♂。 こいつは楽々キャッチ。  それから先、しばらく見つけられないでいましたが、 最後の木でヒメオオ♀が枝を齧ってるのを発見。  これは手が届かなかったのでネットを取りに一旦車まで戻ります。  狙いを定めてぇぇぇぇ・・・・・・・・・・・・ 落っことし。 (^^;) まあ、こんなものだ。  根元をワッサワサとかき分けますが、どっかに隠れてしまったようでした。

さてさて、ヒメオオが取れたので一安心。  日が沈むまでに灯火場所を探さねば!  急げ、急げ! ハリアップ!

地図上で検討していた場所に着いたようです。  これからは本当に良い場所を探す番。  狙いを定めた林道に突入しつつ、開けた場所を探していきます。  「絶好の・・・」なんて場所は見つかりませんが、 ちょっとだけ開けた場所を2ヶ所発見。  その先の道は落石が多くなってましたので、怖くてやめときました。 (ほとんど車が通らない場所みたいだったので)

さてさて、今日はとても寒いので、一番標高の低い場所に灯火を張ることにしました。  標高は500mくらいです。  ここは小さなガケがあり、時折、数ミリの小石(粘土の乾いた奴か?)がころころと崩れ落ちてきます。  反対側には大木とまでは言わないまでも、 そこそこ立派なミズナラが立っています。  ここにオオクワが住みついていれば・・・・ ウッシッシ。

そそくさとイレクターでフレームを組み上げます。  下に見えているライトは作業用ライトです。(虫があまり集まらなくて良いのです)  写真に移ってませんが、そのうしろから300W水銀灯が照らしてます。

19時の気温14度。(もうダメじゃん!)  それでも私ぁ、ライトオン (^^;)



最初に来たのはコガネムシ(いらっしゃいましぃ〜)



しばらくしてからノコギリカミキリ
なんかゴキっぽいですね。 (^^;)



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寂しげに数匹の蛾が舞っているだけ

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トレーナーを着ててもガタガタ震えるほどの寒さで、 車に逃げ込んで暖を取ります。  そうだなぁ、今、一番欲しいものはバブのお風呂。  ちょいと熱めの43度で、「うーーっ」と唸りながら入りたい。

 20時30分の気温は11.4度。 さすがにこれでは勝負になりません。  オオクワ狙いの第1ラウンドはノックアウト負けです。  呼べど叫べど、誰も駆けつけてくれないような山奥で、 一人寂しげに夜露が付きまくった灯火セットを片付けます。  今日のコンディションを考えると、期待はできませんが、 オオクワが飛来すると教えてもらった街灯へと向かいます。(せっかく来たのだ! 記念だのだ)  それにしてもこの林道、 だーれも入って来ないみたいですね。  ここに入ってきた時から帰るまで、車1台、見ることはありませんでした。

さてさて、ここが教えてもらったオオクワが濃い場所。 なのか? おいっ!  街灯には蛾が数匹。 寒さのあまり動けないでいます。

義兄夫婦はここで幽霊らしきものを見たそうだけど、 まるっきり霊感の無い私にとっちゃなんてことない場所。 (これなら光もまったく無い山奥の方が怖いっちゅーねん!)  あたりをじっくり伺いましたが幽霊さんはおりません。  「ふん、ふん、ふん」と鼻歌を歌いながら、 買っておいたおにぎりなどをほおばり、 次の目的地である秋田県へのルートを確認します。  ついでに甲虫類も飛んでこないかと街灯などを睨みつけてましたが、 生命反応はまったくありませんでした。  ここなら必ず採集者に出くわすと思ったのに、 そんな事もありませんでした。(うれしいような、悲しいような)

今日はスッパリ諦めて、秋田方面へと移動します。  途中の街灯でカブ♀がひっくり返ってました。  ここらへんはちょっとだけ暖かいみたい。  しかし、まわりが杉林だったので探索はせず。

いつものように道の駅で寝ていましたが、 想像を絶するほどに寒い。(ほんとに夏か???)  寝袋を2枚重ねにして、しっかりチャックを閉めないと眠れないほどでした。


8/23(水)
秋田県仙北郡へ移動。

5分に1台は山菜取りの車が入るという、大人気の林道へ突入します。 (5分に1台とはちと大袈裟だったかな)  去年はここで惨敗してしまいましたが、 その日の夜に地元の採集者に話しを聞いてみますと、 少ないながらも取れてるそうな。  で、今年はというと、去年とは様子が変わっています。  去年は林道沿いの木々が土ぼこりをかぶっていたはずなのに、 今年は水々しいというか、 コンディションは良いようです。

わざわざ頭を下げてから下に向かって移動するエゾゼミがいたので記念撮影。


あちこちに枝分かれする林道に車を停めてはルッキングを繰り返しまが、 なかなかというか、まったく見つかりません。  かれこれ2時間ほど経過したところで、ようやく標高850m付近にてヒメオオ♀が取れました。 (ホワイトバランスめちゃくちゃ)

ここでは腰を振って、いやっ! 腰をすえて半径100mほどのエリアを徹底的に探索しました。

さて、今回の採集では「藪こぎ」にチャレンジです。  なんか大袈裟のようですが、いるかいないか分からない木に向かって  藪の中を突進するのはどうも苦手だったんですね。  というか、顔や腕などに草木があたるのが許せなかったりしてたのです。  まして、ダニやヘビなんかいた日にゃ、もぉぉぉぉぉぉおっ。(単に神経質)  でもね、一歩踏み出せばなんてことは無い。  どうしていままで躊躇してたのか不思議なくらいにザックザックと突進します。  子供の頃はこんなの当たり前のようにやってまして、 怖い犬が待ち構えている山道の入り口を わざわざ数十mも遠回りして、 藪こぎしてたのを思い出しました。

で、藪こぎを堪能して、戻って来て愕然。  一気に服が汚れまくってます。 (^^;) 採集用のパンツじゃなかったのに・・・・・・   これは洗濯しても汚れは落ちそうにないな。  確実に妻にド怒られる。

でもね、藪をこぎこぎしてまで辿りついた木には、 ことごとくクワガタが張り付いてなくて、 だんぜん楽して採集できる木の方に付いてるもんなんすよね。  パラダイスを見つけるのは難しいですね。  もっと場数を踏まなくては・・・・・・・

山菜取りのじいさんと話してると、柳の下でホバリングしている黒くて小さな虫発見。  なんかのカミキリかな〜〜〜と、ひっぱたいてみると。  これがなんとオニクワ♂。 (^^;) ひぇ〜〜っ!

こんなシチュエーションもアリなのかぁ。

となると、2匹目のドジョウも来ないかと期待しちゃいますよね。  じいさんと会話しつつもあたりをキョロキョロしていると、 頭上3メートルあたりをオニクワらしきものすっ飛んで行きました。  林道を横切って飛ばれちゃ、いくらなんでも追いつけないね。

熊よけの鈴をリンリンさせながら、沢を渡って探索を続けていると ダケカンバの樹液にムラサキっぽいハナムグリが付いてました。  標本用に確保。

しばらく沢向こうを探索してると、 獣が発する「フゥーッ、フゥーッ、フゥーッ、」って息のような もんが聞こえて来ました。 そりゃもう、びっくらこいて鈴を、、、、、、、

リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン
リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン
リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン
リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン
リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン
リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン
リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン
リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン・リン


傍から見たら「お前、バカだろ?」と思われるほど、 鈴を鳴らしまくりながら車まで逃げ帰ります。  恐る恐る、あたりの様子を伺いっていると、先ほどのおじいさんがやってきました。 (^^;)  息があがってるとはいえ、もうちっと人間らしくしてほしいです。 人間としての尊厳の問題です。(謎)  「熊かと思ったよ!」とじいさんに声をかけ、 熊の目撃談やら沢の名前の由来やら、ありがたいお話しを頂戴しました。


それではここでの採集結果です。 ヒメオオが11♂3♀。  ルアーケースにこれだけのヒメオオが入るのは初めてです。  (あれっ? ここには8♂3♀+青森産1♂+スジ1♂+ハナムグリっぽいな。 メモってたのは間違えか?)  なぜか局所的に集まってる印象があります。


さんざん歩きまわって疲れたので、ここで温泉タイム。  いつも温泉で思うことがあるのですが、 たとえ良い温泉でも、有料ロッカーってのはちょっといただけないですよね。  たいてい一人で採集に来てるので、 少なくとも財布や車のキーを入れなくちゃならんのですよ。  ほんと、いい温泉なんだけどねぇ・・・・・ もったいない。

風呂上がり、 駐車場ちかくの針葉樹の大木にゼットンみたいなカミキリが張りついてたので確保。


さきほど採集してた林道の入り口から、国道を1.5Km下ったところにある、 ほぼ行き止まりとなってしまった林道へ。  橋の手前にカラフルな布製ベルトが落ちています。  誰がこんなところに落として行ったんでしょう?  あれほど綺麗なベルトならヘビの訳がないだろうと近づいて行くと、 シュルシュルと逃げて行きました。 (^^;) ベルトって動くんだぁ・・・・・・・

さてさて、この橋の上が本日の灯火場所です。  実は去年、ここに迷い込んだ時に灯火採集にもってこいの場所だと思ったんですよ。  2度と来れないと思っていたのに、翌年に来れるなんて幸せだなぁ・・・・・  橋の上に獣の足跡あり。 小熊かな?とも思いましたが、 後で調べて見ると熊じゃないみたい。  なんなんだこいつは?


車の中で休んでいると、助手席から見える細い枯れ枝に不明カミキリ。  車から出て助手席側に回り込んみたら、どこにいたのか分からなくなっちゃったゾ。 (^^;)  もう1度、運転席に戻り、居場所をきっちり記憶してから、 ようやく確保。 コレクションには無いので〆ときます。


陽が落ちてきたので灯火の準備。  風対策にスクリーンの右下を止めていません。(意味は無かったかな?)  どうもイレクターだと、もっとジョイントを追加しないと強度が足りないように感じたので、 上部を横方向に紐で縛ってみました。  標高は430m。 19時の気温18度。  月齢は最悪ですが、曇っているみたいで月も星も見えません。


ライトを付けた途端に信じられないくらいのコガネムシの大群が押し寄せて来ました。  最初の大物はこのエゾゼミ♂。  こいつとは最後まで付き合わされるハメになりました。  ジ・ジ・ジ・ジ・ジ・ジ・ジ・ジ、ほんとうるさい奴です。  でも、良くみると可愛いかも・・・・・ (^^;)


19時15分あたりからクワガタが次々と飛来してまいりました。  最初のお客さんスジ♂。  一瞬、オニだと思って喜んだんだよなぁ、、、、  ちと残念。  このあとオニ♂も飛んできましたが、 このスジ♂のせいで写真に撮ったつもりでいました。 (^^;)


ひっくり返るミヤマ♀。  そういや裏が真っ黒けミヤマの事をすっかり忘れてしまってて、 1匹も確認してなかったや。  確認しないまま、ほとんどをリリースしちゃったんだな。  なんとも勿体無い。


アカアシだね。


泥付きのコクワ♀。 左前脚の符節が無い。


50mm台の大型コクワ♂。(ピンボケ)  ひっくり返すと威嚇しまして、 なかなか大顎が立派な個体です。  これは標本にしました。


見えにくいけど、おびただしい数のコガネムシが飛んできています。  落ちた獲物を探すたびにプチっと踏んでしまって気持ち悪いです。 (踏まない様にはしてるんですけどね)

1時間半でオニ♂、コ♂♀、アカ♂4♀、スジ♂、 ミヤマ10♀、ノコ10♀。 その他の外道はコガネムシ数百、エゾゼミ、カブ2♀。  短時間の割にはまずまずといったとこでしょうか。

これからオオクワ!と期待が高まったところでしたが、 着実に気温は下がり続け20時30分以降はミヤマ1♀のみ。  21時30分には16.7度になったので試合終了。  1度だけでも暖かかったら良かったのにぃぃぃぃぃぃぃぃ!

靴下をはかずに椅子に座っていたので両足首に40ヶ所くらい蚊に食われちゃいました。  めちゃくちゃかゆい。 灯火を片付けてるところに雨が降り始めました。


今年の寒さについて情報を得ようと、街灯ポイントへ山を降りていきます。  地元の採集者が2名いましたので、早速、情報を伺います。  「灯火採集の人はマナーを守ってさえいれば、どこでやってもかまわないと思うんですがねェ・・・」  うっ、まずっ。  灯火に集まった外道どもを出来る限りかき集め待て処分しましたが、 動いてるのもいるんで、全部は無理だんだよなぁ〜  95%くらいは処分したつもりでいたけど、暗くて良く分からんし。  よし、明日、寄ることがあったら確認してみよう!

寝床(道の駅)近くのコンビニでノコ♀。  その他、甲虫が多数来ていたが探索せず。


8/24(木)
雨・雨・雨・雨・雨・

さてさて、今日はどうしようかな?  北東北は寒すぎなのでシーズンオフだと思うし。   となれば、できるだけ暖かい方へとさらに南下したいとこなんだが、 妻達を迎えに行くために青森へ戻る事を考えるとちとつらい。  またしても、秋田県仙北郡の同じようなエリアに移動します。  今回はとある湖にある発電所近くの林道を探索してみましょう!  ここは民家なんてものは存在しないので、 夜間の交通量は絶対に少ないはずです。  橋の上とか灯火に良さげです。(少しだけ針葉樹が気にりますが)  さらに伸びる林道を探索に行きましたが、 雨の中でのはじめての林道は少し怖い。  雨水を吸い込んで、地盤もいい感じでゆるんでいそうです。  ところどころに大きな落石があるなど、少々荒れた林道です。  慎重に上って行きましたが、落石にホイールカバーをガリッっと擦りつけたので、ちょっと鬱。  樹相としては、左に原生林なのに右は大植林地帯だったので、一気にやる気を失ってしまいました。  さて、戻る気になったはいいのだが、Uターンできる場所がなかなか見つかりません。  しばらくは林道を登りつづけるハメになってしまいました。

さてさて、林道を下ってから標本整理しつつ、本日の宿題を決めます。

「雨の中でヒメオオはどうしてるのか?」


2年前だったかな? 北海道に行ってた時に、 雨の日でもヒメオオ採れるか調べて見ようかな?と思ったことがあったんです。  今日はこれを調べてみましょう!  となると取れてた所に行かないと意味が無いですね。  昨日のヒメオオポイントから始まって、さらに奥へと探索することにしました。

「小雨になるのを待って採集−>大雨で車に戻る」を何度も繰り返します。  外に出てる時間45分程度でヒメ8♂1♀、アカ1♂を捕獲しました。  採集時間としてはまずまず効率が良いように思えますが、 採集してる時間の3倍は待っている時間だったりします。 (^^;)

(結論) 大降りになってもヒメは枝についているようです。  ただし、移動もしないようなので、昨日、  取り尽くしたところにニューカマーはなし。


今度は夜の部です。 昨日の灯火場所に移動します。  まずは昨日の灯火の後始末チェック。  外道達の死骸が散乱していないか、 あたりを見渡しますが、ほんの数匹しか確認できませんでした。  まずまず、後片付けは出来てるみたいですが、 やはり、ホウキとチリトリは必需品かな?

車の中で雨が止むのをひたすら待ちます。  「カミナリさん落ちて下さい!」と言わんばかりに橋の上に車を止めているので、 雷鳴が近くまでやってくると、 橋から降りて木の下まで逃げます(右の写真)  当然、Tシャツにパンツ一丁。(一歩間違えば変態おやぢ)  金属類は全て外して、車の真中らへんに丸くなって捨てネコのようにブルブル震えます。

カミナリが遠くなると橋の上にやってきますが、 また近づいてくると、橋を降りて木下へ。  暗くなるまで、なってからも、何度も何度も繰り返します。 (^^;)

そんなこんなしている間、多少の雨でも濡れずに出来る灯火方法を考えます。  灯火用シート1枚を車に引っ掛けて、 雨避けにすれば、私は雨に濡れずに快適だな!なんて事を考えて見ました。  しかし、小雨になっても5分と持たないコンディションではどうにもこうにもなりません。  まして寒い。 戦わずして負けてしまいました。


ねぐらに戻る際に事故車発見。(びっくらこ)  懐中電灯片手に生存確認しに声を掛けに行きます。  後部座席の女性2名にケガはなさそう。  前の座席の2名かな?は ケガのせいか、恥ずかしいのか、まったく動いてません。  山を降りる車に連絡を頼んだと言うので、 安心して、この場を去りました。 (懐中電灯で照らしたのは、ちとまぶしかったかな? すいません)


8/25(金)
秋田県仙北郡の同じようなエリア3度目。

昨日、探索しに行った林道の逆側の林道を探索します。  ここは舗装道路で快適ドライブ。   しかし、停まれる場所が少なく、途中のヤナギにクワガタ無し。  路上でカラフルなヘビがいましたが、 ギリギリ避けれたか、踏んずけたか?  怖る怖るバックミラーを覗きましたが、 ヘビはそのまんま。 うーん、踏んずけちゃったのかなーーーーっ。  あっとゆうまに山頂付近に。 その先はガケ崩れで通行止め。 コガネムシを観察&標本用に〆て、この林道は終了。  戻る途中でさきほどのヘビを探しますが、 ヘビさんはいません。 どうやら踏んでないようですね。(よかった)


さっきの林道もダメだったので、午後にやることを考えてみます。

今度は「取り尽くした木に短時間でニューカマーは来るのか?」を調べてみることにしましょう。


ということは取り尽したエリアへ3度目の突入です。  すでにお腹いっぱいになるほどヒメオオは取れてるので、 今回は調査と写真撮りに専念することにしました。  標高720mあたりからヒメが取れるも、やはり局所的に固まってるみたいで、 ここは少なく、この1頭のみ。   採る気はないと言いつつも、何故かとっつかまえてしまう悲しい性。


さてさて、あえて取り尽したところで探しまわります。  落とした記憶があるところには確実に付いていて、ヒメ2♂確保。  これがまた「この枝のこの部分で樹液を吸っていた」と記憶しているとこと同じ所なんですよね。  面白いですね。


ニューカマーはこの1♂のみ。

(結論) そう簡単にはヒメオオは移動して来ないみたい。  特に前日が雨だったり、前日の夜の気温が低すぎたりしたらなおさらのように感じます。  ひょっとすると好条件と思われる場所でヒメオオが取れないのは、 誰かが取り尽したということなのかな?


こんどはブナの写真を撮りたくなりました。  少しだけ紅葉が始まったブナの大木が気に入ったので、 光と雲の状態が良くなるのを待ちます。  ちょっと写真家きどりです。 妥協は許されません!  あみんの「待つわ」を口ずさみながら、(ハモれないけどな) 待って、待って、待ち続けます。

30分くらい待っても良い条件にならないので、 足元にある沢山のブナの芽でごまかし。  元気に育てよ!

ちょっとだけ移動してさらにヒメ1ペア。(ここは採り尽くしたとこではない)  目的が違ってきたので引き返します。

林道出口付近で荷物の整理をしているとハチが登場。  ちっと逃げたら、こっちの方に向かってきやがった。  良く見たら虎縞模様は鞘翅に書かれている。  ようやくトラ系カミキリ発見!と思いっきりひっぱたいたら、 どっかに吹き飛んでしまいました。(もったいない・・・)

さて、今夜の灯火場所でも探しますか!  ダムの南端付近に見晴らしの良い橋が2つあり。  すぐにダートの林道へと続くので、夜間は邪魔になりそうになく、 橋の幅も結構あるので、車を止めてたってまったく問題にならないみたい。  屋台を設置するのに良さげ。

などと、いくつかの候補地を見つけてから、 ガソリンを入れに山を降りると携帯の電波が届いている。  真夜中まで電話出来ないので、 妻の様子でも聞いておこうと電話して見ると、 あいにく娘の調子が良くないらしい。  戻って来いとの指令を受けて、まともにオオクワ取りしてないのに、 今年の採集は強制終了。(Ctrl+C) 今年もオオクワ取れなかった。 (T-T)

帰り際に灯火で捕まえていたミヤマ♀、ノコ♀などを、持ち帰らないものを ポイポイ、ポポ、ポイとリリース。

8/27(火) 〜 8/29(木)
千葉県勝浦市のリゾート。


関東に戻って見ると、いまだに猛暑。  東北での寒さは何だったんでしょう???  さてさて、今日は一家団欒、日本の夏を楽しみに来ているのでした。  まわりは南国系のブナ科植物のパラダイス。  ヒラタが洞に入っているのを想像してしまいます。(採ったことはないけどね)  すぐにでも突入したいところですが、  そうはさせじと3人の女どもが私を睨みつけます。

毎年、街灯になにかしら来ていましたが(大抵はコクワだけど)、今年は1匹もみつけられません。  カエルも少なくて、アマガエル1匹のみ。  虫関係と言えば、娘とバッタなどを採ったくらいか。  ポニーがいたので糞虫でもと思ったのですが、 背筋が凍るほど妻の目が怖かった。

なーんも虫的に良いことはなかったので、 シャチのオーバーヘッドキックでも見てください。







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