山形から新潟、そして福島へ・・・

13・14/Jul/2002
by なべ


7月13日 土曜日

今日は待ちに待った山形採集決行の日である。

朝から少々コウフン気味に集合時間を待っていた。
いつもの某公園駐車場で待ち合わせをし、スズリさんのキャンピングカーで一路山形を目指す。
今回のメンバーは、namihiroさんとスズリさん、そして私の3名である。

東北道をひた走り山形へ到着。最寄のコンビニで夕食の買出しをすることに。
するとどこかで見掛けた方がやって来た。
埼玉の伊賀さんとKBさんだ。

お二人はすでに昨日から現地入りしているそうだ。
恐れ入りました。(^^;;

昨日は気温が上がらず、成果は挙がらなかったとのこと。
今日は蒸し蒸しとしていて曇り空といった好条件である。
嫌がおうにも期待が膨らんでくる。

今回はちょっとしたオフ会のように、各地から名だたるメンバーが集結するようだ。
私もまだお会いしたことのない方もいらっしゃるので、とてもたのしみだ。

待ち合せ場所の某駐車場に着くと埼玉からタカさんと先ほどコンビニで行き合った伊賀さんとKBさん、そして東京からエンダーさんが来ていた。しかもタカさんとエンダーさんは、日帰り採集とのこと。(^^;;
ここは福島とちゃいますよ。お二人さん。(^^;;;;

これだけのメンバーが集まると流石に採集話しに花が咲いたが、時間も迫っているので早速灯火ポイントへと散ることとなった。

 こんな感じのところ

我等群馬隊は河川脇の土捨場に張ることにした。山も近いし周りも開けていて文句無しのポイントである。

そそくさとセットを済ませて点灯。ゴールデンタイムには少々時間があるので、皆さんのセットに飛来してみることにした。
現地に行って見ると、先ほどのメンバーに加えて、爆発栄螺さんとBAJAさんがやって来ていた。
爆発さんとは今回はじめてお会いすることができた。ご挨拶などしていると、今度は新潟から佐渡2号さんがやって来た。(^^;;
まるで桧枝岐方面にでも来ているかのような顔ぶれである。
少々のくわ談義の後、自分達のセットに戻ることに。

戻って見ると蛾の数はもの凄いのだが、クワの飛びがイマイチのようだ。
っと思って辺りを歩いてみると、そんなことはない。周りにはそこそこクワが落ちていた。(^^
まずはアカアシ、そんでミヤマ、今度はノコ、おやおやカブチン。(^^
そのうちノコノコノコとノコタコ採れ状態になってきた。(^^;;

オオクワポイントでミヤマタコ採れなら解るが、ノコタコ採れとは・・・。
ほんとにオオクワが来るんだろうか。
いやいや、別に私的にはオオクワが採れなくてもいいのである。
題名こそ『オオクワを求めて』となっているが、その実は甲虫を求めてだったりするのだ。

ノコをせっせと拾っていると、地元のおじさんが○△□※〜などと叫びながらこちらに向かってきた。

むむ、これはもしかして怒られてしまうのかと思ったら、おじさんはえらくご機嫌な感じで話かけてきた。
ここで灯火張るとご迷惑ですか?と尋ねると、なんも迷惑なことなどねえからドンドンやれ!との有難いお言葉を頂戴できた。

しかし山形弁はサッパリわからん。(^^;;
以前、山形からの出稼ぎの方と一緒に仕事をしたことがあったが、こちらの言うことは通じても、あちらの言葉が理解できなくて大変苦労した想い出がある。もう7年も前のことなので、すっかり山形弁が頭から離れていてどうにも聞き取れない。(^^;;
そんな中、namihiroさんが普通におじさんと会話をしているのを見て、なんだかもの凄く感心してしまった。

思えば私も栃木弁の使い手である。(^^;; 以前専門学校に通っていた頃、新潟の友達にお前すんごくナマってるなァ〜と言われたことを思い出した。もの凄くショックだった。なぜなら新潟弁のほうがもっとナマっていたからに他ならない。(^^;;

高校生の頃にはこんなこともあった。
級友が夏休みに東京のイトコに指摘されたようで、栃木弁の語尾に着く『べェ〜』或いは『だべェ!』がダサいと言うのだ。
私はそんなダサいとかダサくないとか、そんなこと気にするまでもないと言ったのだが、都会派を自称する級友はかなりショックだったらしく、『もう俺、
だべって言うのやめるべェ〜!』と叫んでしまったのだ。

頭を抱えてしゃがみ込む彼。(^^;;;
もう彼は完成していた。
すっかり骨の隋までトチギな彼が哀れでならなかった。(T-T)


そんなことを思いながらnamihiroさんとおじさんの遣り取りを聞いていたのだが、どうやらおじさんもすっかり灯火の魅力に摂り付かれたようで、これはオモシロイといいながらせっせとノコを拾っていた。

いやいやホントはオオクワガタを採りに来てるんですよというのだが、そんもんここで見たことねえぞとの有難い言葉が返ってくるのだった。(^^;;
でも確かに去年、タカさんがオオクワ1♀拾っているし、居ない訳がないと思っていたのだが、おじさんは流石に蛾の多さに参ったらしく帰っていった。
また来るべェといい残し、車へと向かうおじさんを見送りながらノコを拾っていると、何やらノコとは違った形状の黒いクワガタがボトンっと飛んできた。

『やっちゃったかも知れません〜!』(@@

思わずそんな風に叫んでしまった。(^^;;
なにせオオクワのワイルドな♂を拾うのはこれが生涯初なのである。
同行者、或いは他の方が拾うのはたびたび目にしていたが、ホントウに嬉しかった。(^^
しかもこの日はあまり嬉しくないのだが、誕生日だったりするのだ。
なによりスズリさんが自分のことのように、喜んでくれたのもまたとてもうれしかった。

車に乗り込もうとしていたおじさんをすぐさま呼び戻して、採れましたよ〜と報告すると、慌てて駆け寄ってきてこれを採りにわざわざ来たんか〜とうれしそうにながめていた。(^^

 山形産オオクワ♂

自分のオオクワはこれっきりであったが、もう一つのターゲットであるカミキリ、これがまた嬉しかった。
次々とハンノアオカミキリが飛来してきたのである。
このカミキリは普通種であるが、自分的にはとても好きなカミキリである。(^^

オオクワ♂は採れたし、大好きなカミキリは採れたし、もう大満足な夜である。

 ハンノアオカミキリ

せっせとカミキリを摘んでいると、伊賀さんとKBさんの狩猟民族的灯火採集派のお二人がやって来た。
手に持っているケースには、ミヤマやらアカアシに混ざってもの凄い成果が詰まっていた。(@@

 山形産オオクワガタ♀

 山形産オオクワガタ♂

KBさんが1♂1♀、伊賀さんが1♀拾ったそうだ。
まったくブッタマゲた人達だ。(^^;;

聞けば別部隊のセットには5♀来たとのこと。
内訳はBAJAさん1♀、エンダーさん2♀、爆発さん2♀。
まったく凄すぎである。(^^;;

しかも驚くことに、私とスズリさんで街灯を廻っている最中にnamihiroさんのところに立ち寄った爆発さんがオオ1♀を置いて、ミヤマを持って行ったかと思うと、今度はKBさんが1♀置いてノコの大きいのと交換していったとのこと。(^^;;

やはり本物のくわ馬鹿は一味も二味も違うのだ。(^^

今日はこの辺でお終い。某道の駅で就寝とすることとなった。


7月14日 日曜日

2日目。
目覚めると外は雨が上がっていた。

同じ駐車場でBAJAさんと爆発栄螺さんも休んで居たようだ。
朝からくわ談義に花が咲く。(^^
お二人から楽しい話をたくさんお聞きして、さあ、目指すは新潟!(^^;;

途中、某昆虫館に立ち寄り見学。
様々な標本を見物して思わずタメイキものであった。

その後は一路新潟県目指してひた走る。

街中で昼食を摂り、燃料を補給して今度は温泉。(^^;;

ゆっくりと温泉に浸かっていると、どうやら台風の影響でかなり雲行きが怪しくなってきた。
それどころか強風が吹き始め、やがて大雨になってしまった。(T-T)

これでは灯火は無理である。
はるばるここまで来たのに、まったく残念である。

んが、ここで諦めてしまうほど普通の人種ではない。(^^;;

まだ間に合うと、南会津へと進路変更。(^^;;
まったくもの凄いパワーだ。

ひた走ること数時間、福島県某所に到着。
時計はPM8:30を指していた。
恐らく普通であれば、これだけハードに移動してきては、少々街灯を廻って帰還という発想だろうが、そこは超が付くほどのくわ馬鹿3人衆である。そそくさとセットを済ませて、街灯を廻ろうと言うのだ。(^^;;

しかもここで成果を挙げてしまうのがスズリさんのスゴイところ。
セット後ものの30分で1♀ゲットしてしまった。(^^;;

スズリさんの引きの強さもさることながら、それを許してしまう南会津の懐の深さにも脱帽である。
この山々には一体どれほどのクワガタが潜んで居るのだろうか。(^^;;

 福島産オオクワガタ♀

街灯を一巡して戻ると、大分雨が強くなってきた。
こちらにも台風の影響が及んで来たようだ。

さすがにここで今回の採集はお終い。

っと、思うのは普通のくわ馬鹿。(^^;;

あれよあれよとセットを畳んで、いざ街灯へ。(^^;;;;

しかし流石に体力も限界。
←当たりまえ。(^^;;

有名ポイントのみ廻って帰還となった。
ところがスズリさんの目はこれでお終いではなかった。(^^;;

こちらは目を開けているのか閉じているのか解らない状態にも関わらず、走行しながら道路上のクワガタを次々に見つけ出してしまうのだ。

そして挙句の果てがこれである。(^^;;;;

 福島産オオクワガタ♀

いやはや恐れ入りました。
こんなとこにもおったんね。(^^;;

こんな予想外のところで見付けられては、次から来るときは行きも帰りも果てしなく時間が掛かってしまうがな。(^^;;

まァしかし、今回はこの辺で許してやろう!と言う事で、ようやく家路に着くのであった。

思えば今回はなんと2日間で1000kmを走破してのハードな採集行ではあったが、それはそれでとてもいい経験となった。
山形では人数も居たが、2♂7♀、福島では2♀、これだけのオオを目にすることができた。

namihiroさん、スズリさん、本当にお疲れ様でした。(^^
また行きましょうね。(^^;;


そして次の日・・・

職場に戻ると、またしても4000Wもの水銀灯が私を待ち受けていた。(^^;;

台風の影響で河川が決壊。その対策に夜半まで追われるのであった。(T-T)

遊ぶのも遊んだのだ。さァ、仕事仕事。

しかしそろそろ寝せてくれェ〜〜。(^^;;;;




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