栃木県北部某所
04/Aug/2002
by なべ


当初今回はヒメオオ&カミキリ採集ツアーをする予定であった。

んが、夏休みも中盤にさしかかり、まだ何処にも連れて行ってもらってない!と苦情が殺到してしまった。(^^;;
う〜〜ん、これは辛い。
ヒメオオはまだいいにしても、ルリボシなカミキリは今回を逃したら、また来年まで待たなくてはならないようなそんな気がしてならない。(^^;;

これは何とかしなくては・・・。
ここで諦めては採集馬鹿の名折れ。

っと、言うことで、ドライブ&公園で森林浴ツアーを催すことと相成ったのである。
途中ちこっと採集させてね。っと言う私に、エ〜〜っと輪唱の様にお許しの声が響いた。

さァ、出発!(^^;;

とりあえず進路を北へ・・・。
快調に愛車は我々を北の森へといざなってゆく。(^^;;;;;

途中途中にヨダレものの桑の大木が植えられている。
これはタマラン!
今すぐ止まってルッキングしたくてしょうがない。
んが、ここはガマンガマン。

しかし辛抱堪らず、ちょっとした材場に寄らせてもらうことにした。(^^

奥では地主と思しきおじさんが、野良仕事の最中であったため、
『ちょっと材木見せてくれませんか〜。カミキリ採ってるんですぅ。』と声を掛けた。
『ええよォ〜。』っと気持ちよく承諾してくれた。(^^

おじさんは『ここじゃァカミキリ採れねェべェ〜』と言っている。
確かに、目ぼしいカミキリは居ないようだ。(エグリトラくらいかな)

『○○の製材所に行って見るといいぞ!オガクズに沢山居るぞォ〜。』っと続けた。
『そこには青いカミキリは居ますかねェ〜。』っと返すと
『クロやチャイロはいるけんどなァ〜』と返ってきた。(^^;;
う〜〜ん、クロやチャイロはとりあえずいいかなァ。(^^;;;

そこで今度は『この辺りで○○△□は採れませんかァ〜。』と尋ねると少しの沈黙のあと
『採れるどォ。』と返ってきた。やっぱりね。(^^
まァそれは何れ来てみることにしよう。
おじさんにお礼を言ってここをあとにした。


やがて道は果てしなくヒメな雰囲気に包まれて行くのである。(^^

ここまでくると流石にツアー客が感づきはじめた。(^^;;
『あ〜〜!何だかパパの目がいつもと違う〜。』
・・・うっ。(^^;;;

間違ったフリをして脇道に入り、用を済ますフリをして何気にルッキング。(^^;;

しかしこんな中途半端なルッキングで採れるほど、栃木のヒメは簡単ではないのであった。

その後、これがドライブ&採集ツアーであることに客が気付くまでそう時間はいらないのであった。

そんな感じでドライブしていると、なにやら暗雲がたちこめて雲行きが怪しくなってきた。
『罰ね。』の声とともにカミナリが鳴り出し、激しい雨がアスファルトを叩き始めるのであった。(^^;;

そんなことで諦める訳にはいかない。
まずは目的地の材場へとひた走るだけである。

目的地が近づくに連れ、じょじょに雲は取れ、時折おてんとう様が顔を覗かせるようになってきた。(^^

現地に到着したときには、スッカリ空は晴れ渡り、先程の雨が好一転ムシムシとバツグンの条件を整えてくれたのであった。
『どうだ!日頃の行いがいいからに他ならないのだ!』っと高らかに笑い車を降りる。
すでに他の採集者(後に子連れ狸氏と判明。(^^;;)がルッキングしていたが、時間的にまだまだ大丈夫だろう。

どれどれ、自分も・・と材に近づいて行くと・・・

ああ〜〜〜!(@@

いきなり発見。(^^;;

 ルリボシカミキリ

いや〜、ウツクシイ。
図鑑で見るのとは一味も二味も違う。(^^

カミキリムシの採集はもの凄く奥が深いが、この土場と呼ばれる材木の集積場をルッキングするのが
もっとも初心者向けというか、基本となる採集であろう。
私も御多分に漏れず初心者なので、この土場を回り採集する方法で多くのカミキリと
出会うことが出来ている。

さて、無事撮影も出来たし、落とさないように急いでGET!

うは〜、ホンモノだァ〜。(^^
思っていたよりは小さな感じがする。
そう、私はチョコエッグのオマケなイメージでルリボシをとらえていたのだ。(^^;;
何事もホンモノを手にしなくては語れないのである。

 ルリボシカミキリ

追加個体を摘みつつ、細かなところまでルッキングしていく。

お、材の下で休憩中のカミキリがいるぞ。(^^
さァ〜て、なにカミキリでしょう。(^^

うしし、これはウスイロトラカミキリ君ではありませんか。

この方も未採集。ホント、カミキリは種類が多く、採集していておもしろい。(^^

 ウスイロトラカミキリ

よくよく見渡せば、あちらでもこちらでも、ウスイロなカップルが短い夏を楽しんでいた。

 

ウスイロトラは満喫したので、またルリボシを見付けつつ他のカミキリも探しルッキングしていく。

すると・・・。いたいた。(^^

今度は誰かなァ〜。

上手に擬態しているが、解るかな。(^^

このコはヒゲナガゴマフカミキリ君。

 ヒゲナガゴマフカミキリ

いやいや、カミキリってホント、いろんなのがいますねェ。(^^

今度はソダ場も見てみよう。(^^
でもソダ場の採集は以外に難しかったりするのだ。
なぜなら、ちこっとでもソダに触れると、折角見付けた個体がポロンっと、落ちてしまうのだ。

私のようなヘタクソには、見付けることは出来ても
採集することは極めて困難なのである。(^^;;


それでも手を拱いていても仕方がない。

まずは外回りからルッキング。
おお、なんか居た。(^^;;
って、早速落としてどうする。(^^;;;;

なんとか見付け出して一安心。(^^

どれな、と見てみると・・・。
ああァ〜〜。(@@
コバネカミキリさんではないですかァ〜。(^^;;

 コバネカミキリ

コバネカミキリと言っても、あの憧れのネキではなかったりする。
ただのコバネカミキリなのだ。

それにしてもウレシイ。(^^

気を好くした私は、草むらの向こうにある材も見てやろうと、軽い藪コギを試みた。
先ほどの採集者(子連れ狸さんです。(^^;;)もあそこはルッキングしていた様子はなかった。

草むらを抜けて材に到着し、早速材の上に登ろうと丸太の洞に足を掛けた瞬間、
シャー
っという紙を引き裂くような音が耳をかすめた。

慌てて材から飛び降り、ギックリの痛みが残る腰を押さえつつ洞を覗くと・・・。
ゲっ!(@@(@@

 決死の撮影。(^^;;

まったくシャレになっていない。(^^;;

日本の陸地に棲む蛇の中で毒を持つ蛇は、たった3種類しかいない。
まずはハブ、つぎにヤマカガシ、そんでもってマムシである。
ちなみに言うまでもないがこの方はマムシだったりする。(^^;;
知らなかった方は、よ〜く目に焼き付けておいて頂きたい。

マムシはガラガラヘビと同じく、威嚇するときにシッポ(何処からかは不明(^^;; )の先を
震わせてシャーっと音を出すのだ。

万が一噛まれてしまったら、慌てずに噛まれた蛇がなんであるか確かめて
傷口よりも心臓に近い部位をきつくしばり、近くに人がいれば知らせて
なるべく自分では動かずに救急車を呼んでもらうか、病院に運んでもらうようにする。

慌てて走りだすと、噛まれた蛇が何であるか解らず、血清を打つことができないばかりか
毒が一気に体に周ってしまうからである。

フィールドで遊ぶと言う事は、こういったリスクがいつも隣り合わせであることを充分に理解して
その対処方法も学んでおかなくてはならない。

やはり人があまり立ち寄らない所は、慎重に進まなくてはならない。

あ〜、危なかった。(^^;;

さァ、気を取り直してルッキング。(^^
ルリボシを少々追加して、今度出合ったのはホソカミキリ。(^^

 ホソカミキリ

ホソカミキリを採集したところで、また雨脚が強くなり、ここで今回の採集はおしまい。

帰りちこっとツヤハダなポイントを覗いて、幼虫を確認してみたりした。(^^;;
←つまり成虫はヌル。



帰りの道すがら、あァここで灯火張ったらおもしろいだろうなァなんて場所を見付けつつ
家族からの批難の声とカミナリが鳴り響く中、おいしいラーメンを振る舞い、お茶を濁しつつ家路を急ぐ自分であった。(^^;;




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