これは、私が飼育したテオドシアの羽化までの飼育日記です。
日記としたのは飼育方法が確立できたわけではなく、
偶然の要素が多くまだ解からないことも多いので、
レポートではなく日記とさせていただきました。

まさ@愛知 (永田)

 
それは、2000年の春にカラープライスリストの表紙を飾っていました。
見た瞬間、胸が高鳴るのを覚えています。
時間も遅くなっていましたが、電話をして即注文。
在庫・持ち金も制約がありB品を購入しましたが、それでも価値のわからない私にはハナムグリなのにずいぶん高価に感じました。(今なら迷わず買いですが・・・) 
 

6月12日
宅急便にて到着するが風邪の為熱があり、とりあえず腐葉土ケースにペアのまま投入。このときのセットは、コンテナの300×450に、一番下にカブト用に腐葉土を小麦粉で発酵させて半年置いたものと、腐葉土をふるいに掛けたものを混ぜたものを軽く固めて入れ、その上にふるい掛けの腐葉土、その上に購入したままの腐葉土とを、三層にしたものでした。(カブト用を半年置いたのは、外産カブトに使用しようと思い作成したけど、なんとなく使いそびれて置いてあったものです。)腐葉土はJTを使用。 

6月14日
改めて、テオドシアを眺めかっこ良いのに、惚れ惚れする。いろんな所からの情報から、マットを使用したいが、まだ手元にないのでそのまま腐葉土ケースにて管理する。セットするにあたり集めた情報では、マットは、他のセットで使用して黒化した物が良く、腐葉土でも結構産んでいるとのことでしたので参考にしました。 

6月15日
第二ケースとして、の腐葉土ケースに使用したカブトマットに0マットをブレンドして、マット使用のセットを作成。 

6月17日
ペアにてマット上にいたので、マット使用のセットに投入。 

6月27日
腐葉土ケースにてテオドシアの初令を2頭発見。前情報にあったように、腐葉土の上部ふわふわの所にいた。親虫の穴はケース底面まであったが、幼虫を見つけたのはふわふわの腐葉土層の中であり、孵化したばかりのようだった。この時点で投入から2週間ぐらいであり、かなり早いように感じる。温度は、虫に付いていたデータに標高1200mとあったので、低めの22度〜24度ぐらいに設定した。1頭の幼虫を、試しにプリンカップにて管理してみるが、しばらくして出すと死んでいた。 

7月27日
腐葉土ケースに残った幼虫1頭が、15mmくらいに大きくなっていた。 

8月21日
結局Oマットを使用した第二セットからは幼虫は発見できず。腐葉土セットの幼虫はそのまま、虫小屋の一番下に置いたままにしておいた。産卵ケースのままなのは、幼虫がケース内をけっこう動き回っているのと、プリンカップに移して失敗してしまったためである。幼虫が動き回っている所は、固めたマットとふわふわの腐葉土の間であり、湿度はどちらかと言うと乾燥気味で軽く湿っている程度。 

10月21日
久しぶりに、テオドシアのケースをひっくり返すと2頭の幼虫を見つける。最初に見つけた幼虫は、けっこう腐葉土層を食べているようだ、糞が一箇所で多く見つかる。飼育温度は、18度ぐらい。もう1頭は半分ぐらいの大きさで、固めたマットの中で見つけた。ここで、幼虫の飼育容器をコンテナから、フジコンの3.5リットル瓶に入れ替える。内容は、産卵、飼育と使用してきたコンテナの中身を、そのまま使用した。即ち、例のカブトマット+腐葉土ふるい掛けを固めて詰めたものを一番下に、その上に腐葉土のふるい掛けを入れ、その上に購入したままの腐葉土層と3層にて詰めたものである。湿度は、下が湿り気味で上に行くほど乾燥気味になっていおり、表層は乾燥している。この後11月初め〜翌年1月中までに、温度22度ぐらいの棚に移動させているが、意識して移動したのではなく、空いていた棚が22度ぐらいの棚だったというだけである。いつ温度変化を与えたのかは非常に大事なのだが、ノートに記録されていないのが悔やまれる。12月頃から下の棚は15〜18度になっていたはずであり、ヒントになるかも知れない。 

1月27日
なんとなくテオドシアの瓶に目をやると、中カリカリと動くものがいる。もしやと胸が高まり急いで瓶の蓋を開けると、見事、カッコ良いオスがいるではありませんか。手に乗せて見ると、ワイルドオスがグリーンぽかったのに対して、なんだか赤っぽいカラーでした。でも、何度見てもかっこ良い! 嬉しかったですね。早速Fan Linさんのカブト、ハナムグリ掲示板に、報告を入れると、皆さんから多くの反響をいただき、その重大さに初めて気付かされました。あと1頭小さめの幼虫がいるので、メスかもと期待し飼育を続ける。 
 


 

テオドシア成虫1.JPG (78097 バイト)テオドシア成虫2.JPG (83389 バイト)
テオドシア計測.jpg (24787 バイト)

テオドシア新成虫

 
 

1月29日
掲示板に報告してから、どうしてももう1頭の様子が知りたく衝動を押さえきれずに とうとう掘ってしまった。しかも、悪魔のささやきにも負け、なんと土繭の中を覗くという暴挙にも出てしまいました。 小さく開けた穴からわずかに見えたのは、まだ前繭状態の幼虫のようである。 「しまった・・悔やんだがもう遅い、やってしまったものはしょうがない」と気持ちを切り替え、「きっと大丈夫」と自分に言い聞かせる。とりあえず葉っぱで蓋をして戻しておく。 やはり、この子も中間より上層の割合渇き気味の場所で土繭を作っていました。
やはり自分で出てくるまで、待ったほうが良いかも・・・
その後たまに繭を覗くが、白い蛹らしき姿が見えるだけで何ヶ月かが過ぎ去り・・・ 

5月10日
いいかげんに、出ないのでこれは駄目だと思い(もっと早く気が付け!)土繭を暴くと、
あー可哀想な姿が・・・
真っ黒になって死んだ蛹が・・・
あれ、良く見ると小さなツノが・・・
幼虫の大きさからメスと思い込んでいたが、 可愛いチビオスだったようだ・・・
 

 

テオドシア蛹4.JPG (34940 バイト)

残念

 

昨年は、データを入手しそこねましたが、今年こそもう一度羽化までこぎつけ飼育方法の確立を目指したいと思っています。
疑問点はいくつかありますが、皆さんもぜひご自分で羽化させてみてください。
気になっている点は、カブト、ハナムグリの幼虫のいる土の中の温度です。 夏の気温30度でも土の中は何度ぐらいなんでしょうか?
いくらなんでも、日向の影も無い所ではないでしょうから、林の中で腐葉土中の温度を今年は測ってみたりしたいと思っています。