くわ馬鹿・年表

***世紀末のクワ馬鹿達の回顧***

by SIGMA B & k-sugano


1975年8月 ― 森内茂・永井正身: 「昆虫の飼い方U」, 文研出版.     

おがくずを瓶につめてオオクワガタ幼虫を飼育する瓶飼育法をはじめて一般に紹介.
1980年 ― 「昆虫ゼリー」発売, フジコン.
フジコンは仲俊夫氏が1970年に創業した昆虫界のパイオニア。これ以前に昆虫マットも開発・販売していた.
1982年10月 ― 大阪大学生物研究会: 「鍬形虫の幼虫飼育」, 昆虫と自然, 17, p.36.
ワンカップ瓶飼育法の紹介. 各種幼虫の形態と生態,幼虫の♂♀の判別法などを公開.
その他に機関紙"Noctiluca"に先駆的な知見を多数発表.
1982年11月 ― 山登明彦, 藤田宏: 「ヒメオオクワガタの生態」, 月刊むし, p.20.
はじめて一般に桧枝岐が多産地として紹介され,ヒメオオクワガタの採集が容易になった.
藤田宏氏は月刊むしの編集者であり,1985年6月には「日本のクワガタムシ」を 講談社から発行.
1986年7月 ― 月刊むし「オオクワガタ特集号」, 185号出版.
オオクワガタブームに火をつけた一冊.小島啓氏の累代飼育記事も初めて掲載.
1986年1月― 「昆虫ギネスブック 日本産クワガタムシ」開始.
月刊むし, 179, p.28 にて第1回目のギネスが報告される.以後,各種・各亜種の採集合戦が過熱.
ギネスの発表は2000年で終了することに.
1987年7月― 林長閑: 「ミヤマクワガタ(日本の昆虫8)」, 文一総合出版.
クワガタに関する単行本として初めて発行される.ミヤマクワガタを分類,研究史,生態など多方面から解説.
現在は残念ながら絶版になっている.
1988年6月― 岡島秀治, 山口進:「検索入門クワガタムシ」, 保育社.
生態と標本がカラー写真で掲載され,また一般書店でも取り扱われたためこの本がきっかけでクワガタ界に入った人が多い.
種の判別法や飼育法などにも詳しい.
1988年 ― 平山隆也:「ヒラヤマオオクワ」創業.
最初は採集個体のみの販売. 「週刊朝日に年収2500万円と紹介されたため,投資家の注目をも集める.
1989年9月― 「KUGAMUs」創刊, 虫研.
初めてのクワガタに関する雑誌.後にクワガタ通信と改称.また同年「クワガタ虫」も発売される.
虫研(当時は虫研出版)の吉田賢治によってオオクワガタブームは花開いた.
1990年11月― ビデオテープ「オオクワガタの累代飼育スーパーテクニック」発売, 虫研.
双葉社からもビデオテープ「日本のクワガタムシ」が発売される.これ以後にビデオテープの発売があいつぐ.
1992年― カワラ茸菌床「CVポスト」発売,バイオテック.
初めて発売された菌床. CVはカワラ茸の学名の頭文字.ただしカワラ茸であったためあまり普及しなかった.
菌床「むげん」(OBCむげん)は1995年,ギネスポット(かつらぎ産業,後にG-pot)は1997年の発売開始.
1992年― 坂下泰:「関西クワガタ同好会」を発足.
初めてのクワガタ専門の同好会.OB達はその後,多方面で活躍.
1993年6月―藤田宏:「月刊むし クワガタ関係記事総目次」,(初版), むし社.
これ以前に月刊むしに掲載された記事を整理・解説.1996年12月に増補版を発行.
 
1994年5月―水沼哲郎, 永井信二: 「世界のクワガタムシ大図鑑」, むし社.
出版のアナウンスから遅れること2年.みなさん御存知の大辞典が完成.全国のクワ馬鹿達が内容,分量,値段に驚愕.
永井信二氏は1985年にも「 世界のクワガタムシ科チェックリスト」を木曜社から発行.
1994年― 「外国産クワガタムシの輸入が本格化」.
組織だった外国産生き虫の輸入が本格的に行われ始める(ただし,当時は非合法).
この年,奈良オオクワセンターも創業.以後,一般に外国産クワガタ虫が急速に普及.
 
1995年7月―吉田賢治: 「カラー図鑑クワガタムシ・カブトムシ」, 成美堂出版.
一般に最も普及した図鑑の一つ.1996年には「日本産クワガタムシ大図鑑」が虫研より発売される.
 
1996年― SB:「Gerber」社製斧を材採集に始めて使用.
軽くて壊れず材割に最適であることを見出す.以後, 平山氏, k-sugano氏, リュ―ジョン氏から全国に展開.
1996年9月―NIFTY「FPETANY 4番会議室」開設.
ニフティサーブのフォーラムFPETS15番会議室より移行, 1997年7月小島氏登場.クワガタ界がパソコン通信の世界に突入.
1996年11月―小島啓之: 「クワガタムシ飼育のスーパーテクニック」, むし社.
「小麦粉添加マット」,「味の素」産卵促進法などを提案した著者による国産クワガタムシ各種の累代飼育法.
1996年12月―爆発栄螺: 「日本の鍬形虫」HP開設.
r.matsuda: 「STAG BEETLES」,林原: 「ブナ林のクワガタムシ」も同年HP開設.
インターネット時代に突入.以後,クワガタ関係のHPが乱立.
1997年3月―まちかね: 「まちかね掲示板」開設.
クワ馬鹿達のインターネット上での溜まり場となり,クワ馬鹿界の発展に大きく貢献.
この掲示板で知り合いになった方々も多いはず。新しい情報が絶え間なく書き込まれる.1999年11月―2000年6月休止.
1997年12月―k-sugano:「月刊クワガタ狂の大馬鹿者達!」創刊.
Web上はじめてのクワガタ定期刊行誌.1999年季刊に変更.
1997年4月―「ルカヌスワールド」創刊, 環境調査研究所.
1998年には「昆虫フィールド」がくぬぎ出版から,「KUWATA」がワイルドプライドから創刊された.
さらに1999年には「エレガントビートル」がUICから創刊された.クワガタ雑誌も競争の時代に.
1998年10月―亀有カブト:「驚異のマット飼育法」, (月刊クワガタ狂の大馬鹿者達).
矢内氏が開発したマット飼育でも大型個体が作出可能な脅威のフスマ添加飼育法の紹介.
後に増補版が「月刊むし」で公開.
1999年9月―「チョコエッグ」にオオクワガタが登場, フルタ製菓.
チョコエッグのオマケ第1段としてカブトムシ・ギフチョウなどとともに登場.コレクターの間で高値で取引される.
1999年11月―「外国産クワガタ一部輸入解禁」.
植物防疫法により,ノコギリ等を除いて禁止されていた外国産クワガタムシの輸入が一部解禁に.
外国産飼育が一般にも浸透.
1999年12月―「台湾大地震救済クワガタバザー」開催.
近畿のクワ馬鹿,業者が協力し台湾大地震救済を目的としたバザーが開催され大盛況.
2000年―「コバエシャッター・クリアシールドの発売」
一般への普及につれて防コバエ・ダニグッズがあいついで売り出される.
他にもアロマシート,コバエポット,防ダニミストなど.
間違い、勘違い、落ちてる情報など有りましたらご連絡ください。
BACK