グランディスの飼育記録

大石
 


昨年から今年にかけてグランディスオオクワガタを飼育してみたところ
結果として格安お手軽飼育で、全く死ぬことなく、そこそこ大きいサイズを羽化させることができた

以下に飼育記録を報告する

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82mm 雄 99.8 初令
900ccマヨA瓶
99.10 24.6g
900ccマヨA瓶
00.01 32.3g
900ccマヨA瓶
00.04 羽化
81mm 雄 99.10 初令
900ccマヨB瓶
00.02 38.2g
1500cc広口C瓶
00.07 羽化
81mm 雄 99.10 初令
900ccマヨB瓶
00.02 37.6g
900ccマヨA瓶
00.05 羽化
80mm 雄 99.10 初令
900ccマヨB瓶
00.03 34.4g
900ccマヨA瓶
00.06 羽化
80mm 雄 99.8 初令
900ccマヨC瓶
99.10 21.0g
900ccマヨC瓶
00.01 30.2g
900ccマヨC瓶
00.05 羽化
79mm 雄 99.8 初令
900ccマヨC瓶
99.12 34.6g
1500cc広口C瓶
00.06 羽化
74mm 雄 99.8 初令
900ccマヨA瓶
99.10 19.6g
900ccマヨA瓶
00.01 27.8g
900ccマヨA瓶
00.05 羽化
52mm 雌 99.8 初令
900ccマヨA瓶
99.10 14.8g
900ccマヨA瓶
00.02 羽化
51mm 雌 99.8 初令
900ccマヨA瓶
99.10 14.3g
900ccマヨA瓶
00.02 羽化
49mm 雌 99.10 初令
900ccマヨC瓶
00.01 13.9g
900ccマヨC瓶
00.04 羽化
46mm 雌 99.10 初令
900ccマヨC瓶
00.01 13.6g
900ccマヨC瓶
00.04 羽化

(備考)

上段/瓶交換の年月と幼虫のサイズ
下段/交換した新しい瓶の種類

900ccマヨA瓶は菌糸瓶で購入
900ccマヨB瓶はB銘柄の菌床を自分で詰め替え
900ccマヨC瓶及び1500cc広口C瓶C銘柄の菌床を自分で詰め替え
 

(親虫のサイズ)

親雄 57mm
親雌 47mm
 

(飼育環境)

冷房なし:常時扇風機で送風
温室あり:10月末頃より加温(22℃−25℃) 温室内ファンなし
 

(その他)

900ccマヨ瓶を多用したのは、実験ではなく単に広口瓶(L瓶)を持っていないからで、
僅かなL瓶の手持ちは国産オオクワでの使用を優先している。
途中で菌糸瓶の種類を変えているのは、実験ではなく単に切らしてしまったからである。
交換時期が妙に遅い場合があるが、実験ではなく単に忘れただけである。

延べ約50頭が孵化(卵での割出含む)
11頭を残し全て里子放出
手元の初令11頭は、羽化まで1頭も死ぬことは無かった
 


私の飼育課題は、冷房の無い環境において
1mmでも大きい(国産)オオクワを羽化させることである
...てな訳はなく、諸事情によりクーラーが設置できないだけである
これでは、さすがにアンタエウスは飼えないので
グランディスを飼育してみたところ

たまたま多産し
恵まれない飼育環境の
おまけに適当な管理下において
たまたま1頭も死ぬことなく
以外にも80mmオーバがかなりの確率で出たことは
「グランディスって簡単じゃないの!」
と、安易に思いこんでしまうのに充分な結果であった
 

ところで、表ではA銘柄の菌糸瓶が若干比較優位であるようにも見えるが
所詮10頭そこそこでのデータなので何とも言えない
また、当時はC菌床を瓶に詰め直す時には
何も添加していなかった

費用的には、900ccマヨA瓶1本より900ccマヨC瓶3本の方が安かった
(詰め直す手間はかかるけど)

ということは

C銘柄の菌床を瓶に詰め直す時に、例えば麦芽なんかを添加して
必要に応じL瓶等を使用して
交換時期はちゃんと管理して
夏場はクーラーで温度管理をすれば

格安菌床飼育でも
大型のグランディスがウハウハ羽化すること間違いなしと思われる(笑)



 

ところで、グランディスに関しては
「多産であるが全く産まない場合もあるらしい」
「幼虫がどんどん死んでいく場合もあるらしい」
という話を聞くが
正直なところ私にはわからない

このあたりは、グランディスのプロな人がおられるようだし
そちらのサイトを見ると興味深い諸説が展開されている

今回の飼育データで唯一の収穫点といえば
7ケ月強で80mmオーバが羽化することがわかったことぐらいである
ということは、データにもあるように8月頃を目安に産卵させれば
真夏に終令となるのを避けることが可能なはずであり
クーラーの無い飼育環境下においては
これがベターである気がする
(勿論、冬は温室で加温する)

例えば、このデータと同じ飼育環境で
1月に初令の幼虫を飼育してみると
何月頃にどのくらいの大きさで羽化するのか気になるところだが
今までのオオクワガタの経験値から考えても
良い結果は想像しづらい



 

最後に、これも良く聞く「大きくなる血統」についてだが
今回の親は雄57mm、雌47mmであった
これを以って血統は関係無いとは勿論言えない

逆に80mm前後が高確率で出たからといって
(国産)オオクワガタなら血統を持ち出したくなるところだが
グランディスなので、関係があるとはとても断言できない
 

これについては、グランディスで調べるつもりはないが
(国産)オオクワガタで自他のデータを集めているところである
 

それはそれとして、里子放出先の方々
途中で死ぬことは無かったですか?
羽化サイズはいかがでしたでしょうか?
誰に里子に出したのか記憶が曖昧になってます
憶えていたら是非教えてください




 
 
 

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