アンテ 』の謎に迫る!?

Dorcus antaeus Hope,1842
(From Darjeeling/Max78mm)
-内歯の出方には個体差があるようだ-

最近、 Dorcus antaeus のことを『 アンテ 』と呼ぶ諸兄がいらっしゃるようだがこれに付いて調べてみた。私と虫友であるスギリン氏はこの昆虫の名前については『 ミナミオオクワガタ 』、または『 アンタエウスオオクワガタ 』、短縮するなら『 アンタ 』で一致した考えを持っている。ちなみに学名をそのまま読むなら『 ドルクス・アンタエウス 』。

ここで間違っている!というだけなら誰でもできる。そこで昆虫書籍コレクターのスギリン氏に依頼したのであった。まず、『 アンテ 』に通ずる文献が登場するのが87年8月の月刊むし198号である。記事の内容は平沢伴明氏による『チェンマイ物語’87』である。その文中に多数『 アンテウスオオクワガタ 』として登場する。

次に登場したのは93年6月号の月刊むし268号。これはクワガタムシ特集号の5号でもある。

記事の内容は、河野和男氏の『クワガタムシの多型と進化、3』。1は92年9月の259号でオドントラビス属に関して。2は93年3月の265号で3と同じくドルクス属に関してである。 その報文のなかで『アンテウス』として登場するのだ。その呼び名で2ケ所書かれている。

最初に登場した記事を参考にするのは良くある事だが、259号の記事もそうではなかったのか?

現在でもクワガタムシ特集号は他の号に比べずば抜けた販売数を誇っているが、この特集号をみた業者、または当時の初心者が『 アンテウス 』から『 アンテ 』として使いはじめたのではないだろうか?名前を短縮するのが好きな日本人らしい自然な現象である。

果たしてこれが『 アンテ 』登場説として正しいかどうかは霧の中だが、、、

まぁ、簡単な話『アンタ』じゃかっちょ悪いし、『アンタエ、アンタエ、アンタエ、、、』『アンテ』って感じなのかもしれないね。ちゃんちゃん。 

どう?

文/安達(福クワ)、調査&標本協力/スギリン(福タマ
例としてあげたものより以前の記事を知っている方はご一報下さい。

最近は野外で採集した幼虫やそれを返した成虫をF0やF1、天然物をF0とする方もいるようですが、両方とも天然物でF0という使い方は誤った使い方です。幼虫採集の羽化個体を標本にする場合、採集地、標高、採集者のなど他に幼採日、羽化日(月)をラベルに書けばいいでしょう

こういった事を頭に入れていろいろ見てみると違った意味で面白いです。

F0ってなんじゃ〜! 
スーファミのゲーム?それはFーZERO。