採集シーズン、スタート(*^^*)

 

涼の父

 

 6月5日の土曜日に樹液採集に行ってきましたので、取り急ぎ御報告を・・・

 4月の半ばから精力的に朽ち木割採集をしてきたが、やっぱり成虫がみたい!という思いがどんどん膨れあがり、5月の半ばから樹液ポイントを彷徨するも、気の早いコクワやネブトが「おなかが空いたよぉ〜!」と乾いた樹皮にしがみついているだけ!
 九州では、とっくに樹液ダラダラ状態だというのに・・・

 それでも、連絡用掲示板では「行きたい!」「行きたい!」の大合唱!
 連絡を密にしている近畿支部兵庫組だけでも8名のクワ馬鹿がおり、日程の調整に一苦労するため、取り敢えず子供が学校に行っている奇数土曜日を採集オフミの日として固定した。

 今回の参加者は、私、KAZさん、リュージョンさん、そして先日まちかねBBSの『採集シーズン到来!』ツリーで「採集に連れていって下さい!」のコメントでデビューを果たした、てらぼんさんの4名。(兵庫組、また増えてしまった(^^ゞ)支部長、お引っ越し、tsuu3さんは名古屋でネブト採集、まきさん、わくわくへ出張、S.Bさんお掃除(^^;;;、魔法使いの弟子さんは花粉症・・・で欠席

 集合時間は、ゆっくりと14::00!場所は、樹液ポイントをそこそこ確保している私の縄張りの社町周辺とした。

 定刻どおりに集合場所に到着。KAZさんからの携帯が鳴る。「寄り道採集しながら向かっていますので、今から高速に乗ります(*^^*)」ばかやろ〜!寄り道するのなら早めに出発しろ!皆さんはまねをしないように・・・

 待たされること30分(−−)メ 漸く合流。既に、ヒラタとコクワをゲットしてきたと嬉しそうな顔をしている!てらぼんさんは、山で出会ったら熊と間違えそうな髭面であった!一瞬、「Yetiの森」のS.Bさんの顔が頭をよぎる(^^ゞ
 そして、なんと、てらぼんさんとリュージョンさんは同じ会社であった!

 挨拶もそこそこにして、第1ポイントへ。ここは、よほどのことがない限り坊主はないポイントである。おまけに、この春にその奥にも樹液が出そうな木を2本見つけてある。車を止めて1分もかからないというのも嬉しい。(まあ、そういう場所にしか樹液が出ている木はないのであるが・・・)

 なにやらクワガタらしい虫がへばりついている。コクワゲット!ヒラタゲット!
 「あそこにもいますよ!」とてらぼんさんが指さす木の少し上にはそこそこのヒラタが!初打席、初ヒットである58mmのヒラタであった(*^^*)さらに、KAZさんがそこより上にいるコクワを発見。相変わらず、目だけは素晴らしい(^^ゞ
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     シェンクリングコクワ(by KAZさん)


 樹液は、うっすらながらも出だしているみたいだ。期待が膨らんで第2ポイントへ。

 ここは、粘土質の斜面を登ったところにあり、雨上がりとかにはよく滑り落ちることがあるが(去年も息子と二人で転げ落ちた(^^ゞ)ネブトやカブトがよくいるポイントである。
 白く発酵した樹液が流れており、そこにはネブトがお食事中!28mmの立派な♂である。最近、密かなブームを巻き起こしているネブトであるが、全てのクワガタを同じ大きさ(例えば80mm)の画像にして、人気投票を行えば、おそらく1位はネブトではなかろうか?

 結局、ここではネブト♂2、コクワ多数、それと符節がない越冬ヒラタ♂1( 「よく頑張った!」とリリース)であった。

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     隙間のコクワも目のいいKAZさんにかかれば・・・


 続いて、第3ポイントへ移動!ここは、4月の材割りオフミの時に支部長が横の竹藪からエッチビデオを拾ってきたところであり、それ以後、「エッチビデオポイント」という名称が付けられている。この日は流石に誰かが片づけてあった。車から数秒という手軽さでよく採集者が訪れている。

 結果はコクワばかりであったが、リュージョンさんが木の根本から(相変わらず根掘り屋である)ネブトの死骸とネブトの大アゴを掘り出した。かなり大きい。五体満足なら30mm弱というところであろうか?

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    根掘り屋リュージョンさんを見守る、てらぼんさん(左)とKAZさん(右)

 次なる第4ポイントは、私がまちかねBBSに初めてツリーを起こした『隙間のヒラタの木』である。樹液は全く出ていない。夏に期待しよう。

 第5ポイント(第3、第4とはほとんど離れていない)もコクワのみ!リュージョンさんが樫(カシ)の木を指さし、「このように木に削りかすが付いているのは、カミキリムシが中で食べた痕です。もう少しすると樹液が出てクワガタが出てきますよ!」う〜ん、勉強になる。

 私がよく行く社町の近場ポイントは、小さなポイントを除いて以上であるので、(決して、隠しているのではない)ポイント開拓を兼ねて、372号線沿いをウォッチングしながら後輩に教えて貰った西脇市の樹液ダラダラポイントへ行く!

 ここは九州の採集記によく出てくるような、樹液が出ている穴がボコボコにあいている木がずら〜と並んでいる!「凄い!」と感心するも樹液はさっぱり!コクワ1と何故かチビクワ1だけをキープし、夏に期待して再びポイント移動。

 その後、チョロチョロ樹液をチェックしながら移動するも、戦果0(^^;;;少し早いが、夜に備えて(^^ゞ腹ごしらえをしようと、社町へUターン。途中「あと1カ所だけ心当たりをチェックさせて<(_ _)>」と戻ろうと車を脇へ止めると何故かそこにひなびた神社が!

 「ついでだから、チェックしてみよう。」と石の階段を登る。あまりいそうな雰囲気はない。が、1本のナラが目に留まる。樹液が出ていた小さな穴がある。こういう場合、裏側にも樹液が出ている穴がある場合が多い!裏側を覗くとやはり大きい穴を発見!「いました!」チビヒラタとコクワが樹液をなめております。樹皮との隙間にもまだいそうなので、取り敢えずキープしててらぼんさんと交替。彼がコクワを引っぱり出している間にリュージョンさんは、お約束の根っこ周り(^^ゞ「ミヤマゲット!!!」かなり小さいがミヤマである!もう、活動を開始しているとは!その後、リュージョンさんも隙間からコクワを引っぱり出し、この木には10匹近くのクワガタがいたことになる。

 往生際の悪いKAZさんが、まだ隙間を覗き込んでる(*^^*)ところが「ヒラタ、ゲッ〜ト!」ピンセットの先には、50mm台のそこそこ立派なぴかぴかヒラタ♂が・・・何でこんなの見落とすの?(^^;;;さらに、てらぼんさんが根っこ付近の隙間からチビクワをゲット・・・色々、視線を変えることの必要性を教えられる。新たなポイントをゲットしたのと併せて嬉しい(*^^*)

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    お昼の主な成果(その1)ミヤマ(右から2番目)はひっくり返っている

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    お昼の主な成果(その2)右2匹がネブト

 このあと、もう1カ所をチェックして焼き肉屋へ!ビールが旨い!クワ談議に花を咲かせながら思わず、「ジョッキ、おかわり(*^^*)」

 陽もどっぷりと暮れたので、夜間採集開始(*^^*)第1ポイントから再び回ることにする。流石に私の1番のお気に入りの第1ポイントには、いっぱいへばり付いていた!「ヒラタ♀発見!」しかし、ライトに驚き足元にポタッ!慌てて足元を照らすも見あたらない!ヒラタの♀が貴重なのを知っている私は必死で探すのだが、他の3人は樹液の方に夢中になっている(^^;;;結局、見失ってしまった(^^ゞ

 続いて、ネブトの第2ポイントへ!「ヒラタの交尾ペア、発見!」なんと♂の方は、昼間に符節取れで見逃してやったやつであった!よくぞ、押さえ付けていてくれた(*^^*)♂は再度、リリース!もう1匹ヒラタ♀を追加する。夏場には滅多にお目にかかれないのは、シーズン始めに交尾を済ませ産卵に潜るためであろうか?

 このころから、コクワはよほど大きくない限り、「コ」と短縮形で呼ばれ対象外となる(^^ゞ彼らにとってはこの方が幸せではあるのだが、何故か申し訳なくなる。

 この後、第3ポイント「コ」多数。第4もいないのは分かっていながらもチェック!そこには、ヒラタの代わりにホタルが飛んでいたのである。「もう、そんな季節か?」と思いながらも、考えたら早くからクワガタ採りしている自分に気付く(^^ゞしばし眺めることにする。しかし、そこは虫屋の性と言おうか悲しさと呼べばいいのか、気が付けば、2匹ゲットしていた(^^;;;
 てらぼんさんの次回採集の言い訳用に持って帰って貰うことにする。

 第5ポイントもミヤマ♂1をゲットするも残りは「コ」ばかり。私のマル秘ポイントを紹介するも「コ」。ホタル鑑賞に時間をくってしまったので、神社のポイントを最後にしようと移動するも、途中に常々気になる所があり寄り道。気になりながら今まで来なかったのは、昼間はそこそこ交通量があり、車を止める場所が無いのと目立つためであった。

 車を歩道に止め、チェック開始。しかし、藪が深そうだ!こういう所はまず樹液は出ていない。私の嗅覚ももう一つだな(^^;;;と思いながら車に戻ろうとすると、KAZさんが林へ続く本当に小さな道を発見。思わず、突入!この辺はクワ馬鹿ばかりだと非常に助かる。

 蜘蛛の巣をかき分けながら進むと(こういう時はあまり先頭には行きたくないのだが・・・)、樹液の出ている木を発見。そして「大きなヒラタ発見!」と手を伸ばそうとすると「ヘビがいる!」の声!思わず尻込み(^^ゞしかし、シマヘビと分かりヒラタゲット!本日最大の60mmオーバーの越冬個体であった(*^^*)

 リュージョンさんが、カミキリムシが囓って蜜を出しているカシの木を発見。「コ」が何匹かへばりついている。今度からは注意してカシの木も探そうと思う。コクワでは本日最高の48mmをキープ!なかなか立派だ。いつの日かは、50mmオーバーを・・・(*^^*)

 最後に神社ポイントをチェックするも「コ」ばかり。時刻も22時にならんとしているので、本日の採集を終了した。結局、本日の成果は、ヒラタ♂8、♀2、ネブト♂2、ミヤマ♂3、チビクワ2にコクワ100匹前後かな?(誰も数えていない)それと平家ホタル2(^^ゞであった。大型のヒラタとミヤマはもう少し先になるような気がする。

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    本日のヒラタ(真ん中が越冬61mm、右上2匹が♀)新成虫はピカピカである

 例年、クワガタは7月からスタートしていた私だが、6月にこれだけの個体がいるとは少々驚いた。京滋組も昨日今日とでネブトを灯火で50匹ほど拾ったと言っていた。分かっているとは思うが、敢えて言おう!

「採集シーズン、スタート(*^^*)」


 今年は、頑張って大きなヒラタやコクワを精選して函館の林原氏に送りたいものだ!

 先日来、精力的にオフミに参加したため、優しい嫁から「1回につき1万円(弁当付)」を宣告され、先週からのとで既に3万円に達してしまったのだが(ボーナス払い)、気兼ねなく楽しい1日を過ごせ、嫁も喜ぶのであれば、安いものである(^^;;;

 KAZさん、リュージョンさん、てらぼんさん、本日はご苦労様でした。そして、ありがとうございました(*^^*)
 兵庫組の皆さん、近畿支部の皆さん、そしてこれを読んで採集に行きたくなった人!

    「また、一緒に行きましょう(^^ゞ」


あとがき(裏話)


 近畿地区支部長(k-sugano氏)から、「4月からの採集記を「クワ馬鹿」に投稿せよ!」と指令書をいただき、1号機、2号機は何とか完成し、3号機「能勢の切り株、思わずドキドキ」も、あとはエンジンを積むだけであったが、KAZさんから「あれ、やっぱしコクワやったよ(^^;;;」と冷水を浴びせかけられ、開発を断念したのであったが、「3号機に替わる機体を開発せよ!期限は月曜日まで!(本日中)」と終戦間際の大本営のような指令書が届き、この4号機が急遽製作に至った訳である。従って、部品(画像)も足りないところがあり、ボルトに締め付け(文面)も緩いところが多いと思うが、お許し願いたい。
 なお、土曜日の採集にあたり、てらぼんさんは帰宅後、かなりの出血と捻挫を発見、私も出血1カ所、擦り傷多数、リュージョンさんに至っては、大事な採集グッズを私の職場に忘れたのと(その前は車に置いてきたのを忘れ、「財布を落とした!」と騒いだ!)、「その木は、漆(うるし)ですから気を付けて下さい!」と人に言っておきながら一人だけかぶれたそうである。皆様もくれぐれも興奮せず、冷静に節度を守って採集に励んで貰いたいものです。いやはや、ホント(^^ゞ・・・



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