阿久和川のシアン流出事故
発生地域:横浜市戸塚区阿久和川
シアン化合物を含有する工場廃水が流入され、魚類の死体が浮かびあがった(1988年6月)
戸塚保健所が流域の飲用井戸水について、29検体のシアン分析を行ったが、いずれも不検出であった。しかし、この事件に関しては、公害対
策局、衛生局、下水道局、土木事務所等が各自独自に検体採取し、肝心の阿久和川流域の住民に対しては、なんら知らされる事はなかった。


シアン流入が平成12年今年初めに新橋町でも発生していた事が、判明した。最近自分達の住んでいる環境問題に関心をよせてくれるようにな
った町内会長が、横浜市へ町内を流れている小川、及び井戸水の調査を依頼し、近くの廃棄物最終処分場からもれていたカルシウム分、お
よび工場廃水から出ていたシアンが検出された。この件は一部の町内会の住民にだけ、回覧で知らされた。


阿久和川より全国平均値を上回るビスフェノールAが横浜市の調査で検出(平成12年11月1日)
横浜市環境保全局は、私達の要望に答えて第4回目の水質検査項目にビスフェノールAを加えて水質分析を行いました。

分析項目
新橋最終処分場排水流入口路
     流入口の上流      
           
      流入口の下流       
              
平成10年の神奈川県内の河川調査    
PCB
0.0036
0.0005以下
0.0005以下
全鉄
14
1.4
1.2
溶解性鉄
6.2
0.34
0.32
全マンガン
0.68
0.04
0.05
溶解性マンガン
0.68
004
0.05
陰イオン界面活性剤
0.1以下
0.1以下
0.1以下
pH
6.9
7.2
7.3
SS
14
16
17
ビスフェノールA
0.179(17.9μg)
0.0014(1.4μg)
000148(1.48μg)
ND〜0.79μg

(単位: mg/L PHを除く、 ビスフェノールAに関しては他の測定値と比較する為に1mg=1,000μgで換算赤文字で表示した)
(学校の給食食器から溶出される恐れのあるビスフェノールAに関して配慮している横浜市は、その子供達が夏季に水遊びが出来るように整備した
この阿久和川の水質に関して無関心でいるとは思われませんが?)

私達は、当初最終処分場の排出口から必ずビスフェノールAが検出されるとの確信を持っていました。しかし、阿久和川自体がこれほど汚染されていると
は予想もしていませんでした。 旧新橋最終処分場以外にもビスフェノールAを阿久和川に注ぎ込んでいる排水路がある事が解かりました。今後、横浜市
と、如何にして阿久和川の水をきれいにしていくかを働きかけて行きたいと思います。子供達が、泥鰌や鮒を追いかけまわす歓声が聞こえる阿久和川を
21世紀始めに取り戻したい!!