ピカソ・クラシック 2003年12月04日(木)
 

普段は漫画を描いたり読んだりするのが大好きな私ですが、いわゆる名画を観る
のもとても好きだったりします。ここのところご無沙汰だった美術館に久しぶりに
足を運びました。上野の森美術館で現在開催中の、『ピカソ・クラシック』です。
平日に足を運んだにも関わらず、かなりのにぎわいで日本にピカソファンが多い
のが分かりましたねぇ。

今回はタイトルからもそうですが、キュビズムなど大胆な画法で知られるピカソが
比較的オーソドックスな方法で描いている時期の作品群です。1914位からの何年か
なのですが、オルガと結婚、上流階級の人々との交流を持ち、様々な芸術家たちと
つき合っていた頃。そして息子のパウロとの幸せな生活。ひょっとしたらピカソの
人生で一番おだやかな日々だったのかも。

気に入った絵柄があればハガキを購入することが多いのですが、今回印象に残った
のは美しい青色だったでしょうか。2枚程手に入れてきたのですが、今回の一押し
が『想いに沈むオルガ』でしょうか。パステルを使って描かれたこの絵。オルガの
白い肌と対照的な、何とも言えないぬけるような青色にハッとするこの作品。
この平和な生活も終わりに近付いているだけに、どういう心境だったのだろう…と
つい考え込んでしまいました。(^^ゞ

今回、ある意味目玉だったのが、この時代にピカソが取り組んだ、バレエなどの
舞台美術、舞台衣装のスケッチ群だったでしょうか。ピカソがこういうこともやって
いたのを知らなかったので、新鮮な驚きといいますか。本当にパブロ・ピカソという
人は自由な人だったのだなぁと、今回の作品群をみながら強く感じましたねぇ。

キュビズムなど独創的な作品が多くて敬遠される方もいるかもしれませんが、そう
いう方でもこの『ピカソ・クラシック』は見やすい展覧会かもしれません。やはり本物
の作品には迫力があるといいますか、作者の息づかいが聞こえてきます。頭で考える
のではなくて、ハートで味わってみて、自分がどう感じるか。こういう芸術作品に
触れる時はそれが大事なのかと思います。12月14日まで開催予定ですので、ぜひ
上野まで足を運んでみてくださいませ。

 

性善説は通用しないのかなぁ…  2003年12月08日(月)

 

日曜日に更新するつもりが、どうやら食べたものが悪かったらしく、蕁麻疹に
悩まされているここ数日。お刺身がちょっといたんでいたのかも…。そういやぁ、
昔はちょっと古いお肉などを食べて、痒い思いをしていたのを思い出しました。(^^ゞ
 
 

ちょっと新聞を読んでいて、気になったことがありました。
最近、都心部の外国人による犯罪が問題になっていますが、それがらみなのでしょう、
中国女性の日本人の妻が急増しているとか。まぁ、偽造結婚なわけで実際に夫婦生活
を送っているわけではないところが問題なのですが…。

この背景には、留学生や就学生として来日しホステスとして働いていた中国人女性が、
警察の摘発をのがれるために日本人と偽装結婚。表向きは合法的に日本に滞在できる
ように手をうったということのようです。そして、それを手助けするブローカーも暗躍
しているのですよねぇ。

一方の当事者、偽装結婚の相手になる日本人男性ですが、こちらにも問題多しです。
多重債務者が狙われるようで、借金のかたに自らの「戸籍」を売買しているわけです。
警察としては合法的に滞在している人間を取り締まれないわけで、ほとほと困り果てて
いる様子。とはいうものの、戸籍係にその責任を負わせるかといえばそうはならず。
「お互い好きあっているから結婚しました」「生活のために出稼ぎに行っています」と
言われてしまえば、形式が整っている限り婚姻届は受け付けなければならないでしょうし。

日本の治安が良かったのは、戸籍制度がきちんとしているからという話はよく聞きますが、
日本の法律やいろいろな制度は、『性善説』によって作られ、運用されているものなの
かなぁと感じることがよくあります。ですから悪意をもって申告してくる人間のことは
想定しておらず、このような問題が起きてくるのでしょう。

基本的には、法律は『性悪説』で作ったり運用したりするのが良いのかなぁ思います。
とくに、これだけ国内外の人の出入りが増えた現代社会においてはそうでしょうか。

逆に、『性善説』で国をずっと運用できていた日本の社会というのは、ある意味、
ものすごく洗練されていたのかもしれないとも感じました。世界最先端やもしれません。
この日本の美点を失わないように。その上で、諸外国とも上手くやっていけるように、
今、日本の社会は少しずつではありますが、脱皮しつつあるのでしょうか?
 
 


劇団Dotoo!公演中、イラク派遣、不動産セミナー  2003年12月11日(木)

 

劇団Dotoo!の『仰げば尊し』の公演が行われています。私も12日に見に行く予定
です。公演予定は16日火曜日まで、下北沢駅前劇場にて。実はDotoo!がこのお芝居
を上演するのは3回目。そして私も初演から3度目の観劇になります。劇団の代表作
とも言えるこの作品ですが、毎回パワーアップの様子。今回も楽しみです。
さて、団員への差し入れにケーキでも焼くかなぁ…(^^ゞ
 

グズグズしまくっていましたが、どうやら自衛隊のイラク派遣基本計画が決まり
ましたね。まぁ、「治安が悪くて危ないから派遣できない」では通用しませんし。
武装した自衛隊は送れないけど、丸腰の外交官ならいい。というのもおかしい
ですもんね。とにかく、人道復興支援活動を中心に据えるのはそれで結構な話し
ですが、とにかくロケット砲が飛んでくる戦地に送り込むわけです。きちんと装備
を整えてあげてきっちり送りだしてあげたいもの。気合いだけじゃあどうにもなら
ないですしね。自衛隊は砂漠地帯の装備はまだ持ってないとも聞きます。まだ
時間がかかりそうですねぇ。(水筒ひとつとっても、砂漠仕様にしないと使い物
にならないようですし…)
 
 

とある不動産関係のセミナーに参加してまいりました。
日本の不動産業界の裏事情ともいうべき話をたくさん聞いてまいりましたが、
驚いてしまうこと多しです。例えば…

日本の不動産を借りた時に、当たり前のように取られている「仲介手数料」ですが、
不動産業者は建物のオーナーの代理人として活動しているわけで、オーナーからも
手数料を徴収しており、これは民法に違反しているとのこと。皆の無知を利用して
「慣習」として法律を無視しているということですねぇ。

他にも、いろいろと面白い(というかびっくりしてしまうような)話がバンバン
でてきましたが、日本ではれっきとした上場企業がそういうことを平気でやって
いる現状に腹立ちも覚えましたでしょうか。金融業界ばかりでなく不動産業界も
変革が必要のようです。

でもまぁ暗い話ばかりでもなく、この状況を打破し、健全な透明性のある業界に
しようと頑張っているところに、さくら事務所ジェイ・イエスがあります。
さくら事務所の長嶋代表は、テレビに雑誌に本に…とかなり活躍されていますので
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、どちらもプロとしてプライドを持って
お仕事されています。今回はジェイ・イエスのセミナーに参加してきたのですけど。

不動産関係のことをどこに相談したらよいか、お悩みの方はぜひ、2社のHPを
のぞかれることをお勧めします。解決の糸口がみつかるかもしれませんよ。(^^)b
 


フセイン大統領、身柄確保?!  2003年12月14日(日)

 

さて、何かニュースはとテレビをみていたら…『フセイン元大統領の身柄確保』
のニュース速報が流れました。これからアメリカ側の記者会見が始まりそうです
ねぇ。バクダットの記者会見場の慌ただしい様子がテレビにうつっています。
ちょっとながめてみましょうか。(なんかライブみたいだなぁ(^^ゞ)
 

…バクダッドの連合軍暫定当局で行われた、記者会見の様子をみてみました。
ブレアー行政官がフセイン氏の身柄拘束を発表すると、場内から歓声があがって
いました。それはそうですよねぇ、作戦開始からすでに半年以上が経過していま
す。長く続いた膠着状態に終止符がうたれるかもしれませんし。軍関係者にも
報道陣にも疲れがたまってきているでしょうから。

ビデオやスライドも公開されましたねぇ。捕まったアドアの地下室。かなり狭か
ったですねぇ。つけひげをつけていたというフセイン氏の映像も公開されました。
健康診断の様子でしたが、健康状態は良好のようでしたね。

DNA鑑定や声紋鑑定も行われたということで、まぁサダム・フセイン本人に間違い
ないようですが、今回逮捕されたことでテロが多発している状況に変化があらわれる
でしょうか。フセイン氏とテロリスト達にどれだけのつながりがあるか、それに
よるのでしょうけど。

日本にとっては自衛隊派遣を控えているわけで、これをきっかけにテロがおさまって
くれれば万々歳ですよねぇ。今までみていると小泉首相は「ツイている」御仁のよう
にも思えますので、今回もそうであって欲しいもの。運の良い主導者がいる方が
いいですもんね。(まぁ、それを当てにし過ぎてもいけませんけど)

まだフセイン身柄拘束が発表されたばかりなので、どういうなるかは分かりませんが、
これをきっかけにイラク国内が安定へと向かうことを願うばかりです…。
 


人を喜ばせること、喜ぶこと。  2003年12月18日(木)

 

いやぁ、師走です。
いつも通りに歩いているつもりなのに、なぜか人によくぶつかったり。なかなか車が
切れなくて道路を渡れなかったり。なんか、せかせかしているんでしょうねぇ。
年内にさっぱり物事を片付けて、すっきりお正月を迎えたいと思うのでしょうか。
飛び込みの仕事が来る来る。慌ただしい日々を送っています。

正月の前にはクリスマスがあるわけですが、やっぱりクリスマスケーキですよねぇ。
仕事先では茶坊主の私。ちょっと潤いが欲しいなぁと、お金をやりくりしてプチケーキ
を買い込んで職場の皆にふるまうことを計画しました。(^^)

今日、実行してみましたが、こういう時は女性陣の反応がいいですねぇ。とはいえ
秘かに(?)甘いもの好きな男性もそれなりにいるもので、結構喜んでもらえたか
なぁと思います

こういう時の反応にはいろいろありますが、イベントを計画したりプレゼントしたり
した側を満足させるといいますか、喜ばせる人は、思いっきりびっくりしたり、驚い
てくれたり、喜んでくれたりする人でしょうねぇ。

前日に出勤状況を知ろうと、ちょっと何かあることを匂わせて話した時、詳しく
聞きたがったのを制して、「内緒」「お楽しみ」と伝えました。ある人はそれに乗って、
「内緒の方が楽しみよねぇ」とニコニコしながら言いました。こういう反応を見ると、
こちらも嬉しくなっちゃいますよねぇ。

一方後でその話を聞いて、こちらが秘密と言っているのに、「何なに〜?」と
ちょっとしつこい人もいました。野暮といいますか、興ざめといいますか…ちょっと
白けちゃいますよねぇ。

人を喜ばせることについては、それが「良いこと」とされていますが、反対に、人が
してくれたことを、思いっきり喜ぶこと。あまり言われることはありませんが、とても
大切なことかもしれないなぁと感じたのでした。
 


弱腰を宣伝すると、かえって危ないのかも…  2003年12月22日(月)

 

久しぶりに音楽CDを買ってBGMにしています。
最近はまっているアニメ、『鋼の錬金術師』のオープニングとエンディングになって
いる、ポルノグラフティーの「メリッサ」、北出菜奈さんの「消せない罪」です。
とくに「メリッサ」は良いです〜♪ アニメと一緒に観るとなおよいです〜♪♪
アニメに興味のない人でも、オープニングだけでも観てみてください。アップテンポ
でカッコよいですよー。(^^)b

こちらはもっと久方ぶりかも。
新しいMacを買うことを画策中だったりします。iBOOK(Macのノート)を
チューンナップして買おうかなぁと。今日も店をながめてきました。パソコンは
物色中がとても楽しいのですよねぇ。あー、そういえば、Apple社が銀座に
開いたショールーム、まだ覗いていないのですよねぇ。先週末、某忘年会で銀座に
行ったのにうっかりしていました…。まぁ、位置は確認しましたので、今度こそ!
(大きなリンゴマークが目立つ目立つ(^^;)
 
 

さて前置きはこれくらいにして(^^ゞ、タイトルの話題に入ります。
先日、イラク情勢についてコラムで、作家の曽根綾子さんが書いていたのですが、
『「攻撃を受けたら自衛隊を即時撤退させる」つもりなのがテロリストに伝わると、
まず標的にされる恐れがある。』と。

これを読んで正直、「なるほどなぁ」とすごく納得してしまいました。まぁ当然
ですよね。テロリストにとってはイラクの治安が安定し復興が進むと、自分達の
身が危険になり、捕まれば犯罪者として裁かれることになるのですから。(欧米の
法律で裁かれればまだしも、イスラムの法律で裁かれることになるでしょうから…
彼等としては必死にもなるでしょう)

となれば、自衛隊にもイラク入りして復興作業に従事して欲しくはないでしょう。
攻撃されれば即時撤退…ということになるのなら、まっ先に標的にされる可能性大
ということになりますよねぇ。

このコラムを読んでから、このまま自衛隊を派遣するのにすごい不安を感じていた
のですが、まぁ、情勢が急展開しましたよねぇ。一週間前、フセイン元大統領が
逮捕されました。これで治安も回復し、復興作業も急ピッチで進むことになるでしょう
か。

イラクのことはほとんど知らなかったのですが、農民はほとんどいないとか。大部分
が石油関連事業に従事していたため、それがまともに稼動しなくなった現在、国民
のほとんどが稼ぐ手段を失ってしまっているようです。今は援助物資がなければ
立ち行かない状況だそうで、破壊されつくしたインフラも早く復旧させなくては
いけません。

日本の自衛隊の活躍が期待されるのは、まさにこの部分だそうで、援助物資をきちんと
届けるのもそうですが、イラクのインフラ整備にはかなり日本企業が携わっていたとか。
これを復旧させるのには、日本人の手を借りるのが手っ取り早いというわけです。

なぜだか日本国内では、自衛隊が戦争を目的にイラクに行くかのようなマスコミの扱い。
何を目的としていくのか。外交上どういう効果があがるのか。もちろん100%安全
とはいえないわけですが、北朝鮮というやっかいな国が隣に控えている日本にとっても、
一刻も早いイラク情勢の安定が望まれるのではないでしょうか?
 


テロとSARSの年…だったのでしょうか。  2003年12月27日(土)

 
 

大体、世間は26日で御用納めだったのでしょうか?少しは落ち着いて仕事をしよう
と思っていた12月。結局、ばたばた走り続けの月になってしまいました。
ペースをおとしながら続けてきたコラムも、とりあえず2003年はこれで最後。
やはりこの一年間がどういう年だったかを振り返ってしまいますね。
 

世界的な話題はやはり、イラク情勢とSARSといったところでしょうか。一時期
泥沼化して解決の糸口が見えないのでは…と心配していたイラク情勢も、12月に
入ってからフセイン元大統領の身柄が拘束されたことで、一挙に流れが変わったよう
にも感じました。あくまでもアメリカは、イラク人に統治させて治安の安定化を
はかるつもりのよう。もう少し時間はかかるでしょうが、イラクの復興に日本の
自衛隊や企業が活躍することになりますね、きっと。
 

またSARSですが、今シーズンがどうなるかですよねぇ。おそらく衛生状態の
悪い地域で問題になるでしょうか。まぁ健康に自身のない人は、気温が下がって
乾燥するこの時期に、あえてそういう地域に旅行するのは避けた方が懸命かも。
ちょっと熱を出すと空港でチェックされるでしょうし、帰って来てからも本人が
不安になるでしょうから。(本人だけでなく、家族も周囲も、病院なども難儀
することになってしまいますしね)
 

日本にとって大きなことに、北朝鮮の問題があります。
ここにきてまたいろいろと揺さぶりをかけてきているのか、北朝鮮に残された
(まぁ、はっきりいって人質ですよね)拉致被害者の子供達を、親本人が迎えに
こいとか言ってきたようですよねぇ。しかもまたNPO法人を通じてです。
北朝鮮もそうですが、このNPO法人もどうかなぁと正直思いますねぇ。北朝鮮
へこういう便宜をはかることで、どういう利益を得ているのか。気になるところ
です。残念ながら北朝鮮は、こういうしたたかで一筋縄では行かない国なのは
明らかですし、かといってアメリカも、北朝鮮の無法は許さないがこの問題を
それほど大きくとらえていないのが現状のようです。日本が唯一手持ちの経済制裁
カードを切るためには、周囲の国々の協力が不可欠とか。日本が単独で行っても、
それこそ北朝鮮の思うつぼになる可能性が高いかもしれません。今できることは、
手持ちのカードが使い物になるように、手入れをしておくことかもしれません。
 

最後の最後で、アメリカで初めてBSE感染牛発生が話題になっています。なかなか
終わりませんね。日本は牛の全頭検査をアメリカに求めていく、と小泉総理は明言
していましたが、さてさて。もともと日本に全頭検査が導入されたのは、消費者の
「安全確保」というよりは「安心確保」の意味合いが強かったかと思います。専門家
の間では「一定年齢以上の牛に発生する」というのが通説でしたし、「日本の検査は
無駄だ」と言われてしまっていたような…。たしかに、全頭検査のおかげで1頭、
若齢牛がBSE陽性と判定されましたが、どうなりますか。米農務省はBSE検査
の見直しの検討に着手したものの、日本の全頭検査については「日本は検査をしす
ぎだ」とコメントしているようですし。そのコストを負担するのは一般消費者、と
いうことになりますから。
 

来年は1月5日にまず更新を予定しております。豊かで幸せな年が来ることを願って、
しめくくりたいと思います。皆様、良いお年を。
 



 
 

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