公的年金が3割カットされる? 2003年06月01日(
 

週末は報道番組に、政治家や閣僚がハシゴして登場するのが恒例と
なっているようですねぇ…。

この人もその一人でしょうか。塩川財務大臣がこの週末、テレビ
番組に出演して、公的年金制度改革のあり方について話された様子。
「現在の年金は現役時代の収入を所得保障するもの、生活の最低限
を保障するものに変えるべきだ」と述べたとか。例えば高齢者夫婦
のもらっている年金の額を現在の3割ぐらい減らすべき、という
話をされたようです。年金給付額を生活を最低限保てる水準に改め、
年金制度を持続できるようにすべきという観点から政治家が語った
という意味では率直かも。

公的年金制度の破たんについては、以前から話題には上るものの、
じゃあ具体的にどうして行こう、という未来像が全然見えていません
でした。「とにかく制度を維持していこう」というのも一つのやり方
ですよね。(まぁそれなりの金額を払い込んだ人にとっては不満も
ありましょうが…)

今は現役時代の6割くらいの支払いが受けられるようになっている
ようですが、若い頃収入が多かった人たちの中には、公的年金に
頼らなくても生活ができるように手当てしていた人々もそれなりに
いるようで、結局困るのは低所得者層、ということになるのかも
しれません。

こういう事態を誰も予測していなかったか、というとそうでもない
ようで、作家の邱永漢さんなどは今から30年以上前に、「高齢者社会
が到来して年金の支払いをする側の人数が減り、会社も退職金を払えな
くなる」と指摘、そして「国も会社もあてにせず、老後のお金の心配
は自分でするように」とアドバイスしていたとか。

その頃は、一流大学を出て一流企業に就職し、そのまま一生勤め
上げて退職金をもらい、公的年金で悠々自適な老後をくらす。という
人生設計を疑う人はいなかったでしょう。ですが30年以上過ぎた
今となっては、それを信じている人は、とくに若い人にはもういない
のではないでしょうか?

世間の常識というのは時代とともに移り変わっていくもの。ちょっと
心の目を開くと、ちょっと未来が、いろいろなものが見えてくるのかも
しれませんよねぇ。

 

「幸せな宝地図」を描いてみませんか? 2003年06月03日(

 

本のご紹介を。(^^)
望月俊孝著、『幸せな宝地図であなたの夢がかなう』(ゴマブックス)
という本です。著者は何度かコラムでも取り上げている、本田健さんの
『幸せな小金持ち』シリーズの中でも紹介されている方でもあります。

「思考は現実化する」とか、「人は思っている通りの自分になる」とか、
「普段口にしていることは実現する」とか…成功する法則として、いろ
いろなところで耳にされることがあるのではないかと思いますが、
その具体的なやり方をやさしく描き綴ってあります。

まぁ方法は題名のとおり、「宝地図」を作ることなのですが、実際に
どのようにやっていくのかは、ぜひ本書を参考にされてください。
ポイントはビジュアル化することにありそうですね。

私もさっそくやれるところから実践しています。やはり夢はできるだけ
具体的に描けると、それだけ実現が近づいてくるように感じますねぇ。
こういったことは変な見栄やプライド、世の中の常識、今までの自己認識
といったものを一旦すべて捨て去って、素直な気持ちで取り組んで
みるとよさそうです。(結果をご報告できるのを楽しみにしていたり)

最近、よく考えていることは、自分が本当にやりたかったこと、好きな
ことは何だったんだろう?ということでしょうか。幸せに豊かな人生を
送るには、そこら辺ははずせないところのようですので、こういう本は
ありがたい存在かも。

夢を忘れてしまったなぁ…そのようにお感じの方。ぜひぜひトライされて
くださいませ。お勧めの一冊です。
 
 



 

虎快進撃中!、廬大統領来日、有事関連法成立 2003年06月06日(

 

虎が快進撃中ですよねぇ。(^^)
尼崎の商店街では早くも、マジックナンバー『79』を(自前で)点灯
させたとか。例年ですと、最後にこけて皆を納得(?)させるタイガース
ですが、今年は様子が違うかも。日本経済活性化のためにも、リーグ優勝、
そして日本一を成し遂げて欲しいものです。虎ファンの方々、本気で祈念
しましょう!
 

韓国の廬大統領が来日されていますね。
韓国の社会では良きにつけ悪しきにつけ、利用されたり、引き合いに出され
たちする日本との関係です。仲が悪くなれば経済界から文句もでるでしょう
し、仲良くなれば「なれあうな!」みたいな感じでマスコミから突き上げ
られるようですし…。(マスコミのレベルは日本とあんまり変わらないの
か?)なかなか舵取りが大変です。海外(日本)の文化流入を全面的に解禁
できていないということで、やはり国家としての自信を完全には持ちえてい
ないのだなぁとも感じます。ここら辺がクリアーできると日本との関係も、
もっともっとすっきりしたモノ、健全なモノへと発展しそうなのですけどね。
 

有事関連3法が可決されましたね。研究開始が1977年の福田内閣の頃
ということですから、まさに四半世紀をかけてようやっとスタートラインに
たった感じでしょうか。「有事関連法」という言葉を聞くと反射的に、
「日本の軍事大国化が始まる!」なんて騒ぎ立てる人々がいますが、どうか
していますよね。今の日本人ほど戦争を毛嫌いしている国民はいないかも
しれないのに。(なんせ侵略されたら、守るために戦う人よりも、逃げるとか
降伏すると考えている人が多いようなのですから) まぁ、他の国が普通に
やっていることを普通にできるように、ようやっとなりつつあります。
軍が暴走しないようにするお手本は、歴史や他国の例に学べばいいことです。
きちんとした法整備を、政治家の方々にはお願いしたいものですねぇ。
 


日本の名誉を救った男 2003年06月08日(

 

お芝居をみてまいりました。(^^)
劇団銅鑼主催、『センポ・スギハァラ』という題名で、杉原千畝という先
の世界大戦中、リトアニアの外交官だった人物の物語です。日本のテレビ
などでも最近になって取り上げることが増えてきましたので、その名前を
耳にされた方も多いのではないかと思いますが、ナチスドイツに追われて
リトアニアに逃れてきた6000人のユダヤ人のために、アメリカ合衆国
への通過ビザを発行し、その命をすくった人物でありました。

歴史として学ぶと頭に入りにくいことでも、このようにお芝居になると
印象に残りやすいもの。1992年の初演以来、世界各地で公演を続けて
いるとのことですので、興味のある方は機会があればぜひどうぞ。
(劇団銅鑼のHP

戦後、杉原千畝は外務省を辞めさせられてしまいます。リトアニア勤務
時代、省の方針に逆らってソ連での通過ビザを発行したことが問題視され、
その責任を問われたためでした。当時、ナチスドイツと軍事同盟を結んで
いた日本政府としては当然の処置だったでしょうが、日本領事館を取り
囲む多くのユダヤ人の姿を目の当たりにした彼は、ついに発給を決断、
自分一人で責任を追う覚悟で誰にも手伝わせることなく、2000枚の
ビザを書き続けました。

結果として彼は外務省をクビになってしまいます。そして長い間、その
名誉が回復されることはありませんでした。ところが当時、彼に命を救わ
れたユダヤ人たちは彼のことを忘れることはなかったのです。戦争後、
生き残った人々が『センポ・スギハァラ』という名前を頼りに、ずっとその
消息を探し続けていたと聞きました。

そしてユダヤ人たちが動くことで、日本のマスコミも杉原千畝の存在に
気付き取り上げるようになったおかげで、ようやく外務省も重い腰をあげ、
彼の名誉回復がはかられたようです。(ただし、残念なことに杉原千畝の
死後のことと聞きました)

当時、外務省のからの指示にしたがってビザを発給しなかったとしても、
それを責められることはなかったでしょう。一役人としては当然のことです。
ましてや彼自身にも守るべき家族もいたわけですから…。ですが彼は良心に
従って、多くの命を救う決断をし、実行しました。

杉原千畝の勇気ある行動は、日本のそして日本人の名誉を救ったと言えま
しょうか。本人はそういうつもりはなかったかもしれませんが、もし、自分
が同じ立場に置かれたら。果たして彼のような行動がとれるでしょうか?
彼について書かれた書籍もあります。篠輝久著、『約束の国への長い旅
(リブリオ出版)という本です。彼の生きざまに興味のある方は、読まれて
みてはいかがでしょうか。
 
 



退化しつつある子供たち? 2003年06月11日(

 

梅雨入りしましたね。毎度のことながらやはりちょっと面倒に感じてしまい
ますが、これによって日本の水瓶が支えられているだと思えば、ありがたい
こと。日本人の豊かな生活は、この豊富な水によっても支えられているの
ですから。
 

子供達の歯に異変が起きている…そんな記事を目にしました。
通常小学校高学年には、乳歯が抜け落ちて永久歯に生え変わるものが、
永久歯が欠落している子供が約7%存在している…。そのような報告が
ある歯科医師からなされたとのこと。あるものが生えてこない、のでは
なくて、生え変わるべき永久歯が存在しないようなのです。

7%とはかなりなものですよねぇ。報告した歯科医師は「除草剤が原因
ではないか?」と考えているようで、植物の成長を促す遺伝子を疎外する
成分を含む除草剤が原因ではないか?そのように推測していました。

うーん、難しいですよねぇ。従来のとおりの自然環境に依存した農業の
ままで作物の生産量をあげつつ、少ない人手で収穫量をあげる。しかも
日本の市場では、形の美しい野菜じゃないと高値で売れないわけですから、
どうしても農薬に依存せざるをえません。

有機農業を売り物にしている野菜とて実際はどうなのか…。日本人一人
ひとりが考えないといけない時期にきているのかもしれません。虫にしろ
雑草にしろ、やはり土が柔らかくて栄養のたっぷりある土地に住みたい
でしょうから、今までのやり方では限界があるでしょうか?

ここでこそ日本の高い技術が生かされる時かもしれません。土地や自然
環境に依存した農業ではなくて、まったく新しいタイプの農業。植物の
能力を存分に引き出すことを可能とする、バイオテクノロジーを導入した
農業へと転換することができれば…。問題解決の糸口になるかもしれません。

これには規制緩和が必要となりますか。農家の既得権益を守るために、法人
の農業への参入をはばむような現在の体制は、打破されなければ無理かと
思いますし。そして若い人が魅力を感じて入ってくるような最先端の産業へ
と生まれ変わることを期待しますね。
 



SARSは一旦終息すれども… 2003年06月14日(

 

あれだけ大騒ぎしていたSARSも、ようやっと終息しつつあるのでしょう
か。とにかくやれやれですよねぇ。今頃になってやっとSARSに対する訓練
を実施して批判を受けている自治体とかもあるようですが、確かに遅いかも
しれませんが、SARSがこれで根絶されたわけでもないのが現状ならば
無駄にはならないかもしれません。もし、インフルエンザのように冬季に
流行するタイプの感染症であるとすれば、次の冬にまた世界的な発生が
見られるかもしれません。そのころまでにワクチンが開発されている保障
もないし、中国など流行地における衛生状況の改善(上下水道の完備等)が
なされるかは心もとないところです。
 

朝鮮総連施設に対する税金免除を見直す動きが、あちこちでみられています。
まぁ、こういう状況ですから当然でしょうか。一種の既得権になっていた
免税措置ですが、どういう経緯でこういうことになったのか、なかなか聞こ
えてきませんよねぇ。下手に書くと当時携わった方々からの圧力がかかるの
かもしれませんが、マスコミもそろそろ本当のことを書き始めて欲しいなぁ
と思いますね。
 

イラク復興支援特別措置法案の提出で国会もわさわさしています。
近くに日本にミサイルを向けている国がある状況で、ようやっと有事関連法
が通過しました。日本が自国を自分の手で守るのが難しい現状で、日米安保
の大切さを痛感した日本人も多かったと思います。ですが一方的にアメリカ
の庇護のもとでぬくぬくとしていられた幸せな時代(この状況を属国と表現
する人もいますけど…)はすぎてしまいました。アメリカも同盟国としての
相応の貢献をもとめてきています。まぁ相手の立場からすれば当然ですよ
ねぇ。次のイラク復興支援特別措置法案をめぐって国会が揺れています。
残念ながら相変わらず、「危険なことはさせない」とかそんなレベルの議論
になってしまっているようですけど。もっと現実を見据えた議論をして欲しい
もの。日本全体の安全を考えつつ、現地へ赴く自衛隊員がきちんと活動でき
るように。その手足をしばることがないように。自分の身内が現地に行った
場合を想定して物事を考えていただきたいものですねぇ。
 


電車の間引き運転も…? 2003年06月16日(

 

原子力発電所の運転停止によって、夏場に首都圏の電力不足が起きることが
取りざたされています。それに関して政府が最悪の事態への対応策を検討
しているとの記事を読みました。

高度情報化社会を迎えた日本の社会ですから、コンピューターネットワーク
のダウンによる混乱を防ぐことをまず考え、電車などの公共機関にも電力
使用抑制に協力させようとのこと。まぁその意図は分かりますよねぇ。
具体的には、ラッキーなことにラッシュ時間帯に電力使用のピークは重なら
ないため、日中のその時間帯に電車の間引き運転などを実施する、などの
方法があげられているとか。

今のところ日本政府は、国民に対しては節電を呼びかけているだけでしょうか。
首都圏の経済活動が混乱に陥れば、それは首都圏の問題ばかりでなく、日本
全国、場合によっては世界市場への影響が出る可能性もあるやもしれません。
国民にとっても無関係ではないですよねぇ…。

電力供給量というのは、最大使用時を想定して決めていると聞いたことがあり
ます。どういう時にもっとも多く使われるのか。夏の高校野球の決勝戦の時間帯、
午後の一番気温の上がる時間帯に、一斉にクーラーをつけ、テレビをつけ…
その時を想定しているとか聞いたような。

もしそうなのだとしたら、この条件がなくなれば電力供給量はもっと低くても
大丈夫ということになりましょうか。例えば決勝戦をお昼からではなくて、
朝の9時頃からやってしまうとか、逆にナイターにしてしまうとか…。

結構、工夫できることはあるように思えます。現代社会は電気なくしては
成り立っていきませんから、一番問題なのはエネルギー問題をどうしていく
のか、国の姿勢がきちんと見えてこないことかも。原発が有効な供給手段
ならばどのようにそれをきちんと管理していくか。故障や事故にどのように
対応していくのか…。そういうところをなおざりにしてきたツケがまわって
きているのでしょうねぇ。
 


電素早いメール便とネットが生んだカップラーメン  2003年06月18日(

 

夜遅くに郵便受けに何か入る音がしました。「チラシかな?」とのぞきに
行ったら、17日の明け方に申し込んだ資料がもう届いていました。その
早さに感心しながら宛名をみると、『○○ネコメール便』の文字が。なる
ほど、夜に届くわけですよねぇ。利用する方(企業)としては、これほど
頼もしい郵送手段はないかもしれませんよね。値段も確かめたわけでは
ないけれど、そんなに高いこともないのでしょうし、依頼すればさっと
集配しにくるサービスなんかもやっているのかもしれません。郵便局に
とっては驚異の競争相手かも。郵便の自由化に反対する理由として郵政省
側があげていたのに、『全国一律のサービスができなくなる』、『離島
などの僻地が見捨てられる』といったものがありましたが、距離によって
料金が変わるのは利にかなっていることですし、遠隔地だからといって
サービス適用外にすれば、この事業そのものがなりたたないでしょうか。
(この企業のトップも以前、テレビ出演した時にそう言っていましたね)
まぁ、競争してみればいいのですよね。それによって宅配産業が大きく
発展したのですから。
 

コピーライターの糸井重里さんが主宰しているHP『ほぼ日』。今は独立
してHPを立ち上げられていますが、邱永漢さんなんかも以前はコラムを
載せられていたり、一日のアクセスがかなりの数にのぼるという有名サイト
なのでご存知の方も多いと思いますが、こちらと食品メーカーが組んで、
カップラーメンの新商品を開発したという記事が目につきました。テーマ
は「忙しくて食事の時間を十分にとれない人たちを応援するための食品」
なんだそうで…。「おせっかいぶくろ」という名前でビタミンCの顆粒が
おまけでついているのだそう。だからなんだ、と言われてしまうかも
しれませんが、物はあふれて豊かにはなったものの、なにか荒んだ社会に
なった印象もある今日このごろ。遊び心をくすぐるようなこの商品ことが、
なんとなく目についたのでした。コンビニ当たりで売るのでしたら、結構
売れ筋商品になるのかもしれませんよねぇ。(コンビニは安売り店じゃない
ですしね)
 


『ユダヤ人大富豪の教え』  2003年06月21日(

 

新しい本のご紹介を。(^^)
このコラムで何回か取り上げてきている本田健さんの新刊なのですが、
ユダヤ人大富豪の教え〜幸せな金持ちになる17の秘訣』(大和書房)
という題名の本です。今までの『幸せな小金持ち』シリーズとはちょっと
離れて、本田さんが豊かにそして幸せに成功されるきっかけになったエピ
ソードになりますでしょうか。

本田健さんの本の出版を楽しみにされている方は結構多いようで、19日
に発刊されたのですが、ネット本屋のアマゾンでは発売前から売り上げ高
ランキング入りしていた様子。私も楽しみにしておりまして、19日、
早速本屋さんにて購入しました。一挙に読めましたねぇ。(^^)

世の中にはお金に縁のある人とそうでない人が存在する。世の中には自由人
と不自由人が存在する。そしてその違いは、普段の生活習慣の違いや普段
考えていること、口にしている言葉の差である…そう説かれるようになった
きっかけが何であったか。この本を読めば良く分かるかと思います。

最先端を行く国になった日本。この国に生きていく日本人もどのように行動
していったらよいのか、とまどっているのが現状ではないでしょうか?
ひと昔前ですと、「一生懸命頑張れば、いつか報われる」という言葉も
通用したのでしょうが、これだけ高度情報化社会になった現在はさにあらず。
がむしゃらな努力が報われる時代ではなく、方向性正しく努力した場合に
報われる時代になったということでしょうか。

生まれや才能、学歴などで人の一生は決まらない、とくに21世紀はそう
いう世の中になったということです。あらゆる人の周りに豊かになるチャンス
が溢れています。自分自身で自分を枠にはめず、心の目を開いて自分の周りを
見渡してみませんか? チャンスの目がいくつも見えているかもしれませんよ。
 
 


住宅ローン減税で誰が得をするのか?  2003年06月23日(

 

 家を買うことを推奨することで、誰が得をするのか…住宅ローン減税の
来年の継続を求める方針を、国土交通省か固めたらしいですね。これは
税収難をどうにかしたい財務省あたりとは、かなりもめることになりそう
とのこと。

うーん、どうなのでしょう。今、ごくごく一部を除いて、日本全国で地価
が下がり続けています。住宅地と商業地の地価下落率をくらべると、住宅
地の下落率が低いので一見マシにみえますが、これは国が持ち家をすすめる
ような政策をずっととってきたためと考えられます。(税金を優遇するとか)
その結果、日本人の持ち家率はすでに6割とも聞きます。そして少子高齢化
時代です。若い世代はそのうち相続すべき家を持っているわけで、購入層
も今でなくとも、いずれ余ってくる家を現在よりも安く買った方がお得です
よねぇ。(まぁハイパーインフレなどが起きた場合はそうなりませんが、
その可能性は低そうですし)

そして日本人がマイホームを購入する場合、たいていローンを組むことに
なります。いかに低金利とはいえ、毎年の昇給やボーナス、満額の退職金が
期待できなくなった世の中です。そんな中で20年も30年も同じ会社に
勤務できている保障もないわけで、かなりリスキーなことですよねぇ。

金持ち父さんの定義によれば、自分のふところからお金を奪っていくもの
は負債であるとのこと。持ち家はそうなるとまさに「負債」ということです。
とくにローンを組んでまで購入するのは、これからの日本の社会ではハイ
リスクなことかもしれません。物件の値上がりは期待できませんしね。
(中古住宅に対する評価の仕方が変われば、値上がる可能性はありましょうか?)

住宅ローン減税で得をするのは誰なのでしょうか? やはり不動産業界や
土建屋さんたちでしょうねぇ。セールストークで「今なら税金面でもお得ですよ」
とか言えますし、また住宅の着工戸数が増えれば儲かるわけですし。あ、
家を買うのは間違っていると言っているのではなくて、やはり自分や家族
の状況をよくみてから判断すべきなのかなぁと。家の買いどきはその人や
家族によって異なるわけですから。

不動産業界を活性化させたいのなら、現在の業界人にやたらに有利な現状
をかえていく必要がありそうですよねぇ。ものすごく高い買い物でもあり
ますし、他の分野はデフレによる売り手市場になってきているのですから。
 
 


先生の学力不足  2003年06月26日(

 

「学力不足」と判断された教師が免職処分になったという記事を目にしま
した。

基礎学力と指導力不足が指摘され、校外研修を受けていた高校の数学教師。
「簡単には改善されない」と判断されての処置とのこと。今までの日本の
社会の感覚でいくと、気の毒に感じられるかもしれませんが、まぁ妥当な
線かもしれませんね。子供達に教えるべき学習内容、つまり商売道具を
持ち合わせていないということでしょうから。

今の学校の先生達は、学校の成績がよく教員試験の点数の良い順に採用されて
いるのでしょうか? 長年そのようにしてきたツケがここにきて表面化し
てきているのでしょう。教師に大切なモノは学生時代の成績の良さに以上に、
子供達を教えるスキル、ノウハウをきちんと身に付けているかどうかと
いうことかと思います。

戦前の日本には師範学校というものが存在しました。まさに学校の教師に
なるためのスキルを身につける場所だったと聞いたことがあります。
かの夏目漱石も師範学校出身の英語教師だったとか。英会話力では外国
帰りの教師に劣るけれども、こと英語という教科を教えるにあたっては
ものすごく、和訳、文法などはばっちりで、生徒からみても迫力のある
先生だったようですねぇ。

子供たちの教師を見る目はシビアです。きちんと教える技術をもたない
先生を尊敬することはないでしょう。そしていわゆる優等生だった人間
ばかりが先生になっていては、そうでない多くの子供達の気持ちを組み、
どのようなところでつまずくのか推測して教えることは、難しいことかも
しれませんよねぇ。

子供達の側にも基本的なしつけが家庭においてなされていないという
問題がありますが、まずは誰のための教育なのか。なんのために行われて
いるのか。せっかく税金を使って行われているのですから、ぜひ成果を
上げてほしいものですよねぇ。
 
 


逆ぎれする若者と道徳教育の大切さ  2003年06月28日(

 

八王子で路上に寝転んでいた4人組を注意した男性が、逆に暴行を
受け、死亡するという痛ましい事件が起きました。犯人はニュース
で大きく報道されたのを見て、自首してきましたが…。

また10代の若者たち?とも思いましたが、蓋を開けてみれば27、
28才の立派な成人。やったことの大きさに恐れおののいて、4人で
相談して出頭したとのこと。あそこら辺は地理は多少知っていますが、
結構な距離を追跡したあげく、車から引きずりおろし、死亡するような
暴行を加えたわけですよねぇ。本当にひどい話です。

これがおそらく一人や二人だったら、こんな事件にはならなかったかも
しれません。もともとは気の小さい者たちが、集団心理で気が大きくな
っていたのか。そして道路に寝転んでいたことを注意され、逆に腹を
立てての犯行。被害者も加害者ももともと地元の人間のようですから、
加害者の家族がここに住み続けるのは難しいかもしれません。やった
ことの大きさを加害者が実感するのは、これからなのかも。

いけないことをいけないと判断できる神経、人に迷惑をかけたら謝ると
いう習慣、人に親切にしてもらったら「ありがとう」と言える心…
そういったモノはまず家庭で培われる物でしょうか。基本ができて
いない子供が小学校にあがってそれができるとは思えません。そして
そのまま中学、高校と進んでしまったのか。

こういう時、やはり家庭や学校における道徳教育、宗教教育が大切なの
ではないかと思えます。幼い頃から両親が大いなる者への畏怖と感謝と
いうものを子供達に示すことができていたら。学校へ行けば周りの人へ
の愛情と感謝について、日常的に語られる雰囲気があれば…。このような
大人には育たないと思うのです。今回の加害者の親御さんの世代は、
そのさらに親の世代が日常的に、神棚や仏壇に手をあわせていた姿を
目の当たりにしていたのでしょうけど…。

私自身、たまたまではあったのですが幼稚園がミッションスクールでした。
毎朝お祈りをし、たまに礼拝室に上がってマリア像に手を合わせ、人に
感謝することの大切さ、人を愛することのすばらしさを説いた話を聞き、
物語を読んで育ちました。今でもこの経験を持てたことをラッキーだった
と感じています。

戦争へのアレルギーからか、必要以上に宗教に関して拒絶反応を示すように
なった日本人。そのせいでかえっておかしな宗教をはびこらせているような
気も。海外では信仰を持つのが当たり前のことで、それがない人間は得体の
知れない者として警戒されると聞きました。

いろいろ問題があったかもしれませんが、戦前、日本神道が普及していた
社会はもっともっと礼儀正しく、思いやりに満ちた、あたたかい地域社会
が作られていたようにも思えます。戦後半世紀以上がたちました。そろそろ
見直してもいい時期になったのかもしれません…。
 
 



 

【本日のひとこと目次へ】

【目次へ】