鍋モノの美味しい季節になってきましたね。(^^)
冬の食卓をにぎわすモノとして牡蠣がありますが、これによる食中毒被害も増えるのが
タマに傷。ですが、この原因となるSRSVというウイルスを除去するシステムを開発
したとの記事を読みました。カキが体内からウイルスを排出しやすい水温に保った水槽内で、同社が開発した無菌化
装置で浄化した海水を使い、カキを洗う仕組みとのこと。仙台の企業のため、まず地元の
宮城県を中心に売り込みを始めるとか。SRSVによる食中毒は近年問題化しており、症状はかなりひどい下痢や嘔吐、発熱といった
ものです。子供は下痢よりも吐く場合が多いようですが…。まぁ症状が派手にみえても
予後は良好な食中毒で、脱水症状に気をつければ大丈夫でしょうか。このウイルスはもともと牡蠣自身がもっているわけではなくて、周囲の水域が汚染されている
ためだといわれています。卵が先か、鶏が先か…人と牡蠣との間で循環サイクルが出来上がって
しまっているのでしょうねぇ。ちょうど鍋のシーズンは冬場で水温も下がるため、牡蠣がウイルス
を除去する働き自体がにぶってしまうのですね。いうなれば牡蠣も被害者でしょうか?まぁ、汚染されていない海域の牡蠣ならば心配ないのでしょうけど…。とくに生牡蠣を食する
場合は、覚悟を決めて食べた方がよい時代がまだまだ続きそうです。(^^;
テロ事件の背景には 2001年11月04日(日)
今、世界中の人々がかたずをのんで注目しているであろうアメリカのアフガニスタンへの攻撃。
今回のテロ事件に関しての話を聞く機会がありました。今回の事件の背景ですが、やはりキリスト教文明VSイスラム教文明という構図が一つありそうです。
マホメットの教えを厳格に守るイスラム原理主義者にとって、アメリカを始めとするその教えとは
全く異なると思われる文明をもつ国々は、悪魔の国ということになるようです。そしてその国々が
繁栄しているのは許せないという嫉妬の気持ちがあると。(その繁栄の象徴が貿易センタービル
だったわけですね)そしてもう一つ見逃せない構図が、自由主義VS平等主義、というモノです。
自由主義の国では個人の能力の差、個人の努力の差によって裕福な人とそうでない人ができてきます。
平等主義を信奉するイスラム国家にとって、それは認めがたいということですね。ただし、イスラム圏
の人々にとっての平等は「結果平等」ということのよう。歴史的に見て平等主義に重きをおいた場合、皆が
裕福になることはまずなく、皆が均等に貧しくなってしまうのが現状のようです。バランスの問題なのでしょうが、やはり競争原理が働く自由主義を否定した国が繁栄することはなさそうです。
ここで恐いことなのですが、これは20世紀に世界中を吹き荒れた(まだ亡霊は残っていますが…)共産主義、
社会主義と通じるものがあるということです。今、世界中でジワジワととくに社会の底辺層にイスラム教信者が増え
つつあるということです。また自由主義社会の競争に疲れた人々の中にもモスクに通う人々が増えているとか。
日本ではあまり感じないことですが、21世紀に共産主義、社会主義の流れを組む動きが、イスラム社会の中に
入ってくる可能性があるようです。この話を聞いてかなりショックを受けました。
多くの人々の生命を奪った大実験を1世紀かけておこなった結果、その失敗はあきらかになったであろう
マルクス主義…それが違う形で蘇る可能性があるとは。やはり平等主義はあくまでも「機会の平等」でなくてはいけないと思います。努力した人もそうでない人も
同じような評価しかされない社会はおかしいですしね。「機会の平等」と「結果の公平」。そして社会の
発展や繁栄を肯定する精神。21世紀を担うのはこのような思想になるでしょう。そしてその思想により、
地球文明がつくられていくのではないでしょうか。
子供とシラミ 2001年11月05日(月)
雑誌リバティーで気になる記事を読みました。
「なぜか子供にシラミが以上発生」…戦後すぐの時代ならともかく、場合によってはお風呂もタオルも
自分専用の時代、何が起きているのだろうかと、興味深く特集記事を読んでみました。アタマジラミの発生件数は環境庁によると、10年前の約10倍に増えているとか。約1万人が被害に
あっているとのこと。(実体はこの数十倍の被害者がいると推定されるようですが)
その8割以上が幼稚園や小学校に通う子供達で、いったん学校で発生すれば直接の接触などで、
簡単に集団感染へと発展してしまうとのことです。その原因として指摘されているのが、親と子のかかわり方の変化。この頃の子供というのは、自分で
きちんと洗髪できるようになるかならないかの端境期。親が子供の面倒をみる時間を割けなく
(割かなく?)なった結果、きちんと洗髪すれば落ちるはずのシラミが問題化しているのだとか。
シラミが最初に発生する家庭の特徴というのはだいだい決まっているようで、親が遊び好き、昼夜
働いていて子供に無関心な家庭だとか。子供自身が不潔かどうかという問題でも必ずしもないようです。豊かな社会にはなったものの、人間どうし、親子間のふれあいが希薄になっているということでしょうか。
ゆとり教育の悪影響(自主性に任せるという名目での放任主義)、子育て業の軽視…様々な原因が
記事にはあげられていましたね。自分のやりたいことに夢中なわがままな親(とくに母親)が急増中という学校の先生のコメントもありました。
「子供は未来からの留学生」とは加藤寛さんのお言葉でしたでしょうか。幼い時期の子育ての大切さ
を見直されないと、まだいろいろな問題が発生してきそうですねぇ。
「デフレに強い知的金銭生活」 2001年11月06日(火)
新しい本を読みました。邱永漢著『デフレに強い知的金銭生活』
(PHP研究所)という題名です。
副題に「デフレとつきあいきれない者は滅びる!?」とありますね。
タイトルから推察される通り、これから当分の間続くと思われる
デフレの時代、どのように生活していったらよいか、どのように
財産を形成していったらよいか等々。お金もうけの神様が提言した
ものです。普通、日本人は貯蓄するのが美徳だと考えるし、歳を取れば取る
ほど財布のヒモは固くなるものですが、邱さんは「働きながら遊び、
稼ぎながら使うのが人生」というポリシーを持って実践されて
きたとのこと。さすがに80歳近くなられて人生の引き際について、
真剣に考えられているとか。死ぬまでに自分の全財産の大半を
少なくとも課税対象がなくなるまで、どうやって使い果たすかが
残された新しい課題だと。大した財産もないから関係ない…という方も多いかもしれませんが、
貯金や不動産はあの世にはもってかえれませんし、日本ではかなり
重い相続税が課されます。また家をつぐ、家業をつぐ、という意識の
薄れた今の日本の社会では、せっせと子供のためにいろいろと残し
ても、それを子供達に引き継いでもらえるかはあやしいもの。そう
いう時代の生き方を考えないといけないといろいろと提案されてい
ます。詳しくは本を読んでいただくとして、デフレ時代にはどういう世の
中になるかとか、そういう時代の財産形成の方法としては株式投資
が主流になるとか、高齢化時代に株式投資はボケ防止になるとか…
とくに御年配の方々には参考になる内容かもしれませんね。
(そしてこれから歳を重ねていく人々にとってもですね)デフレ時代の財産形成について、どのような考え方をしていったら
よいのか…お知りになりたい方はぜひご一読を。一助になる本かと
思います。
人の噂も75日といいますが、とにかく日本では物事が風化するのが早いような印象を受けます。
事件のころはとにかくニュースもワイドショーも「オウム」「麻原」一色であったのに、
今ではほとんど話題にのぼることもなくなりました。それから6年が経過しましたが、本来、日本で起きた類をみない凶悪テロ事件(宗教団体の名を
かりたテロリスト集団でしたね、実態は)再発に対して、危機管理体制を整えておかなくてはいけな
かったのにも関わらず、政治もマスコミも、宗教法人の締め付け(某団体対策とも思われる)に
走り、肝心なことには手をつけず仕舞い。かえってアメリカなど諸外国の方がこの事件を受けて
体制を整えていたようでした。その成果が試されたのが今回のアメリカの同時多発テロ事件だったのではないかと思います。
日本での対応は御承知のとおりで、平時に議論しておくべきことを緊急時に議論しなくてはならなくなり、
そのうえ事は急を要するのに「慎重な対応を」とか「時間をかけて議論すべき」だとか、
国民の生命と財産を守るという政治の使命を忘れたかのような国会議員の答弁にはうんざりさせられました。
話は戻りますが、今もオウムの裁判は続いていますが、とにかく日本の裁判は時間がかかりすぎですね。
裁判開始からすでに5年半が経過したにもかかわらず、松本被告の弁護団が反対尋問のために一年の
休廷を申し入れているとか。これに対し被害者の方々が休廷を認めないように要望書を提出したということです。
5千人にもおよぶ被害者を出した地下鉄サリン事件、他にもさまざまな凶悪犯罪をおこした団体と首謀者に対する
処分の決定に時間がかかりすぎています。10年も20年も裁判を続ける気でしょうか。この5年の間に、オウム自体は名前を変えてジワジワと勢力を拡大し社会問題化しています。(これも破防法
適用を見送った時点で予測できたことですが…)
結局、残ったオウムのメンバーが言い訳にしていた理由の一つが、「有罪が確定していないのだから、
オウムがやったことではない」というものでしたか。とにかく時間もお金もかかりすぎる日本の裁判制度。時間の質をあげていかなければならない高度情報化社会
がおとずれるであろう21世紀社会において、これでは心もとない限りです。こういうところの改革も早く
進めていって欲しいものですねぇ。
9日、米軍などへの後方支援のための自衛隊派遣に先立ち、自衛隊艦隊3隻をインド洋に派遣しました。
戦闘開始から時間が経過してしまいましたが、やれやれといったところでしょうか。
情報収集が主な任務となるとのことですが、その目的のために最適と思われるイージス艦が派遣されるのでは、
と当初噂されていましたが、結局は実現しないかも。なんとなくすっきりしない結果ですねぇ。イージス艦を派遣し、情報収集に当たらせれば米国の戦争との一体化につながるとの反対論が与党内にある
ためだとのことですが…変な話ですね。何の目的で派遣するのでしょうか。今、テロリストに対する戦争を
しているハズなのに。戦争をするにあたっては勝つつもりでやらなければいけないし、協力するに際しては
勝つ方につかなくてはいけません。中途半端な行動は結局、湾岸戦争のときの二の舞いになりかねません。
多額の資金を提供したにもかかわらず感謝もされず、無視されたようなものでしたし。今回も「日本は戦力の
出し惜しみをしている」という印象をもたれてしまうかも。そうなれば次にテロの対象に日本がなった時に
困るのは日本自身になるでしょう。これは得策ではありませんよね。どうせ協力するのなら効果的にしたいものです、人的貢献も資金提供も。
そして一番つらい立場におかれるのは現地に派遣される自衛隊員かと思います。諸外国の最前線にいる軍人
たちにしてみれば、日本だけ危険な任務から逃げているように見えてしまうでしょうし。文句も愚痴も罵声も
でるやもしれませんしね。(生命をかけて任務にあたっているのですから)ただまだ先発隊とのことで、政府は16日にも閣議決定する基本計画のなかでイージス艦を含む艦艇の派遣を
決めたいとし、与党と調整するということです。今回のテロ事件は日本にとって他人事ではありません。
アメリカをはじめとする自由主義社会を破壊する目的で行われたモノです。貿易センタービルはその繁栄の象徴
として標的にされ、破壊されたわけです。「テロに対して甘い国」だと判断されれば、今度標的にされるには
日本になりかねません。戦力を見せつけて相手の闘う意欲を奪うことも立派な戦略かと思います。懸命な判断を政府、そして政治家の方々にはお願いしたいものです。
テロ声明 2001年11月11日(日)
ついに、ビンラディン氏がテロ声明を発表したようですね。
ある英国新聞が、アフガニスタンの山岳地帯で10月末に撮影した極秘ビデオの中で米中枢同時テロの実行を
初めて事実上認めたと一面トップで報じたとのこと。ビンラディン氏は、ブッシュ米大統領とブレア英首相
について「力しか理解できない」と述べ、初めて米英首脳の命を狙う発言も行ったということです。
またビンラディン氏が日本、ドイツ、オーストラリアなどもテロ対象になる恐れをほのめかし、米英の武力
紛争に関与しないよう警告したとも伝えてるとか。日本の場合はここで脅しに屈すると、次に標的にされる可能性は大きいです。何せ自由主義社会で繁栄を
極めているのですから。そしてきっちり自由主義国の一員としての役割を果たさなかった場合、同盟している
国々からもテロが起きた時に助けてもらえないかもしれません。テロ実行犯を第三者として語った従来のビデオと違い「私は」「われわれは」などと1人称で語っているのが
特徴で、同氏は「世界貿易センタービルは米経済を支える正当な標的」とし「乗っ取り犯はアラーの祝福を
受ける」と語ったということですが…はからずしも前に書いたことが的をえていたようですね、
アメリカの繁栄の象徴である貿易センタービルを狙ったものであるという。実行犯は聞く所によると、
特攻を実行して悪魔の国に一矢報いれば、天国へ行くことができ、美しい女性たちに囲まれた結構な来世が
待っていると教えられたとかられないとか。多くの人々の生命を無惨にもうばっておいて、そうそう上手く
いくとも思えませんけどねぇ。これでアフガニスタンの人々が「証拠がないのにアメリカは悪魔の国だ」とはいえなくなったハズです。
しかし、ビデオ自体は二週間くらい前から出回っていたという話も聞こえてきます。
うーん、情報戦華やかなりしという感じでしょうか。一番効果的な発表のタイミングを伺っていたのかも
しれませんね。とにかく一日も早い戦闘の終焉を祈るだけでしょうか。
民間の危機管理システム 2001年11月12日(月)
またアメリカで航空機が墜落した様子。今のところテロかどうかははっきりしないようですが…。同時多発テロ事件発生は、海外に支社を置く日本の企業にも、社員の安全確保という深刻な問題を
投げかけました。各社が安全対策に乗り出す中、日立製作所が立案した独自の危機管理体制に注目が
集まっているとの記事を読みました。日立では湾岸戦争を機に、危機管理を一手に引き受けるリスク対策部門を設置。本社内の各部署や
拠点のほか、グループ各社との間を電子メールとファクスで結び、情報の集約・発信を一元的に
取り扱っているとのこと。リスク対策部門は社長、副社長、CC(コーポレート・コミュニケーションズ)
本部長のいずれか一人の決裁を経ればよいシステムのため、有事の際の即応性が特徴とのことです。
普段から報道機関や外務省から提供される治安情報の蓄積も怠らず、独自に世界各国の危険度など
治安情勢を分析し、社内ネット上に開設したHPで社員に提供しており、多くの社員が活用しているとか。こういう備えは平時からやっておかないと、いざという時には役には立ちませんよね。
お上にすべてお任せ…という意識では、とくに海外では活動できない時代に突入してしまったようです。
ビンラディン氏が日本もテロの対象であると明言している現状では、自分の身はまず自分で守ることが
重要になってくるでしょう。災難や災害といったものは油断しているところ、隙をついて襲ってくるようにも思えます。
「最悪の自体に備えて、いざことが起きれば楽観的に対処する」
危機管理のスペシャリスト、佐々敦行さんのお言葉でしたか。
日本人一人一人に、いろいろな意味で危機意識が必要な時代になったようですねぇ。
ピンチの中にチャンスあり! 2001年11月13日(火)
暗いニユースが多いなか、日本人にも(多分)アメリカ人にもグッドニュースが
とびこんできました。イチロー君がア・リーグの新人王に輝きました。おめでとう
ございます。(^^)日本人はピッチャーしか通用しないだろうとか、いろいろ言われましたが、
どうどうたるもの。ダイナミックなプレーが売り物だった大リーグも、変革期なの
かもしれません。着実にヒットを重ねて出塁し、盗塁し、得点に貢献する。そして
守備も一流のモノを見せたイチロー。1試合2安打以上のマルチヒット記録も
なんと75試合達成。ほぼ2試合に1試合のペースとなりますねぇ。この記録も
堂々一位だったようです。本人はいつ見ても淡々、黙々といった態度で、
ここら辺もアメリカの大リーグファンにとっては新鮮だったようです。
来年度も、野茂投手、佐々木投手らとともに魅せて欲しいものです。話題は変わりますが…
国内はテロ事件、狂牛病と大きな事件が続いたせいもあって、消費がすっかり
冷え込んでいる様子。とくに年末年始の海外への旅行客が激減することで、
航空業界、旅行業界はかなり苦しくなりそうです。とくにアメリカ本土への
旅行者は6割減になりそうとのことで、体力のある会社でないともたないかも
しれません。逆にいえば、今までピンチだった国内旅行に関連する部署にとってはチャンスかも
しれません。国内旅行において消費者の不満と言うのは旧態依然なシステムと、
高い交通費などにあるかと思います。団体客ばかりやツアー客ばかりを優遇し、
画一的な内容、個人が旅行を自由に楽しもうと思っても、ものすごく高くついて
しまいますし。もともとタイアップしてはいるのでしょうけど、また違う意味で航空業界と旅行業界
が協力しあうといいかと思います。少し前、竹村健一さんが提案されていたのですが、
今はハイジャック事件などで飛行機を敬遠する人が多いし、もともと運賃も諸外国に
比べてかなり高い。だからこの際思いきって、国内の航空運賃を10分の1くらいにさげて、
国内線の利用客を増やせば、それによって国内の各観光地にも宿泊やらおみやげやらで
お金が落ちることになり活性化につながるだろうと。もともと日本にはお金がないわけではなく、いい使い道があれば動きたくてうずうずしている
お金はたくさんありますし。そうやって社会にお金が回って行けば、この不景気も打破
していけるでしょう。今はみんな用心して財布のヒモを固く締めてしまっているため、
なかなか不景気から脱出できないわけですよねぇ。(お金は経済の血液ですから)ピンチの中にチャンスあり。不景気といってもこういう時こそきちんと収益をだしている
優良企業もいくつもあります。また景気のよいときにコツコツとやってきて、こういう
不況時にこそ打ってでるような会社もあるでしょう。いろいろ方法はあるのだろうと
思います。日本では「出る杭は打たれる」という言葉がありますが、工夫や努力を重ねて
成功した人や企業を嫉妬するのではなく、祝福し自分もその成功にあやかりたいという
マインドを持つように変わって行くことが、この長引く不況を脱出するためには必要
なのではないかと感じています。
戦争目的は達成したか? 2001年11月14日(水)
ついにアフガニスタンの首都カブールを、反タリバン勢力である北部同盟が全域掌握
したようです。基本的には喜ばしいことですが、兵士による虐殺行為もあるとか
聞こえてきます。一部勢力による再統一はタリバンの二の舞いになる可能性もあります
から、混乱の続くアフガニスタン情勢については、アメリカとその同盟諸国、そして今回の
軍事行動を支持した国々で責任をもって見守っていく必要があるでしょうね。アフガニスタンの人々は、「すぐにもヒゲを剃りたい」とかで床屋に行列ができたり、
女性はベールをはずしたりとかで、開放感あふれる様子が伝わってきました。
やはりイスラム原理主義政権によって治められた国の生活というのは窮屈なものであった
のでしょう。この文明社会において、生活に様々な制約を課し、女性たちを外にも出さず、
教育も受けささず…これでは人々の生活の向上や、経済、文化の発展など臨むべくも
ありませんね。マホメットが教えを説いてから二千年。マホメットも当時生活していた
人々のレベルにあわせた教えを説かれたハズです。もし現代社会に生まれていたら、今の
文明レベルにあわせた教えを説くことでしょう。ところで、アメリカの今回の軍事目的ですが、同時多発テロ事件の首謀者である、ビンラディン氏
を捕らえることにあったわけです。そうやって考えると、まだ戦争は終わっていませんし、
このまま終わったとすれば、テロリストたちはきっと自分達の勝利を宣言することでしょう。
まだケリはついていませんよね。アメリカはどのような形で終わらせるつもりなのか。第二次世界大戦…日本は負けました。ですが戦争目的という観点からみると、必ずしもそうでは
なかったという指摘もあります。当時日本にも覇権主義があったかと思いますが、白人による
帝国主義社会の打破という目標は本心からだったと思います。大戦後、アジア・アフリカ諸国は
どんどん独立してきましたが、その原動力になったのは日本が白人社会と互角に闘い、場合によっては
破ったのを目の当たりにしたことのようです。逆にアメリカもイギリスも他の連合諸国も、
広大な植民地を失うことになりました。そういう意味では戦争目的を達成したとはいえない
ということでした。物事にはいろいろな側面があるということですね。もっともっと広い視野をもちたいものです。
イージス艦派遣&世の中の動きあれこれ 2001年11月15日(木)
米軍支援のためのイージス艦の派遣を巡って、政府内、自民党内でもかなりもめたようで、
一度は派遣を見送りそうになっていたわけですが、一転、14日にイージス艦も護衛艦に
含める方針を固めたとのこと。イージス艦の情報収集能力は、戦闘状況の変化を素早く察知し、
テロ特措法が活動を禁じる「戦闘区域」に自衛隊艦船が近付くことを未然に防ぐための判断
ということですね。(これも妙な話ですが…)この動きに対して、与党内からも慎重を期す(まぁ、要は反対とのことでしょうね)意見も
出ており、野中氏や加藤紘一氏などがコメントしている様子。このお二人はこういう時は
必ず反対意見のようです。きちんと協力するなら協力する姿勢をアメリカに見せておくことが
大切かと思います。出し惜しみしているという印象を相手に与えてしまっては、せっかくの
協力も無駄になってしまうやも。どうせするならこちら側も最大の効果をあげていきたいものです。ところで、一昨日に不景気を打破するための方法に関してコメントしましたが、やはり
各業界も不景気だからといって手を拱いているわけではなさそうです。
航空業界や旅行業界同様に不景気のあおりをくらっているデパート業界。(まぁ消費者ニーズ
の変化ということもありましょうが)テロ事件で海外旅行組の減少が見込まれ、国内で
お正月を迎える人が増えることを見越して、例年になくおせちの予約販売に力を入れて
いるとのことです。最近は老舗レストランなどのおせち商品が開発され、和風、洋風、中華と
様々な料理が選べるようになりました。また和洋中の組み合わせも可能なセレクトおせち、
有名シェフのおせちなどなど。さまざまなおせち料理が楽しめるようです。予約受付は
好調な出だしのようですね。また、普段から業績アップのための工夫を怠らないマクドナルドですが、建設工法の工夫に
続き、今度は東京ガスと協力して、「マイクロタービンコジェネレーションシステム」なる
ものを設置。試験運転をはじめたとのこと。発電しつつ排熱なども有効に使えるシステムで、
光熱費削減が可能になるようです。
都市ガスで電力28キロワットを発電するとともに、排気を使って蒸気や温水を作り、店内の
床暖房や給湯に使用。年間で一店舗100万円の電気代が節約できるとか。
平日半額セールなどで業績は好調なマクドナルドですが、ここのところ狂牛病のあおりを
くらってさすがに売り上げが落ちている様子。とはいえ普段からコツコツと業務の見直しを
怠らず、どんどん新しい手を打ってくるところはさすがです。不景気、不景気とはいっても、やはりきちんと儲けをだせるところは儲けを出せる、という
ことでしょうね。勝ち組企業がどのようなところを工夫して勝ってきているのか。その姿勢は
個人でも参考にできるのではないでしょうか。
『40歳から何をどう勉強するか』 2001年11月18日(日)
新しい本を読みました。和田秀樹著、『40歳から何をどう勉強するか』
という本です。和田さんの書いた本は以前、日下公人さんとの共著などで
紹介したとは思いますが、精神科医としてのユニークな着眼点に惹かれま
した。今回も期待して購入してみました。題名からも察せられるように、この本は40歳くらいからのビジネスマン
をターゲットにしてかかれたものでしょうか。高度情報化時代到来の21
世紀、IT関連機器を使いこなし独創的な発想ができる若者に対し、中高
年が活躍していくのは無理のように言われがちですが、さにあらず。がっ
くりしている御年配の方々はこの本を読んでみれば勇気がでること請け合
いですね。そんなに寿命が長くなかった時代は、確かに学校で学んだことが一生涯通
用する時代ではあったので、「学歴」が有効な社会でした。ところが人生
80年、時代のサイクルも短くなった近年では、学校で学んだ知識はすぐ
に陳腐化してしまいます。そういう時代に通用する人材は、勉強し続ける
人々である…そのように和田さんは指摘されています。そして作者もいろんな著書で書かれていることですが、現代の日本の若者
の学力低下はかなりひどいものようで(これに関しては他にも様々な方が
指摘されています)、そういう意味でも中高年層が踏ん張らなくては日本
の将来が危うそうです。そして実際の勉強の仕方についても細かく説明されています。やはりやみ
くもに勉強するのではなく的をしぼって効率良く勉強するのがポイントで
あると。具体的にどのようにやったらよいかは本書を読んでみてください
ませ。「今からでもたいていの若いモンには勝てる」…力強い言葉ですね。
まぁ、要するに年令を言い訳にするなということでしょうか。ツボを押さ
え、努力し続ける人にはよりチャンスの多い時代が到来したということか
もしれません。この本を読んだだけでも「勝ち」
である、そうも述べられていましたね。講談社から出版されています。ぜひご一読を。(^^)
アフガンとその周辺の動き、そして自由主義経済 2001年11月19日(月)
アフガニスタンでタリバンに身柄を拘束されていた、フリージャーナリストの柳田さんが
この日の早朝に無事帰国しました。映像でみるかぎりは元気そうでよかったです。
まぁ拘束中の様子をこれからルポとして発表するのでしょうけど…一応、反省の弁は
述べておられたようですが、これからも最前線に出かけていくんだろうなぁ、こういう
人たちって。アフガニスタンではタリバンは撤退したものの、次の政権というか利権というかをめぐった
争いが始まっているようです。とくに首都カブールを実効支配している北部同盟の動きが
活発化。国内に駐留する多国籍軍に難色をしめしたり、NGOの支援活動を拒否したり…
アフガニスタンの人々がどう判断するか、ということなのでしょうが、今までが自分達で
代表を選んで国をおさめるスタイルではないわけで、終わってみたら首がすげ変わっただけ、
などという結果になってしまわないように、アメリカも日本も、その他今回の軍事行動に
賛同した国は見守る必要がありますよね。そしてお隣のパキスタンも同じような問題を
抱えつつあるようです。国内に流れ込んだ難民や義勇兵がテロリスト化する危険性が
指摘されています。まだまだ油断がなりませんね。話は変わりますが、宮崎駿監督が館主を務める三鷹の森ジブリ美術館がオープンしてしばらく
たちますが、この入場券をめぐって問題が起きている様子。ここは完全予約制で年内のチケット
はすでに完売状態。人気は上々のようです。このチケットのネットオークションを利用した
転売が問題になっているということ。三鷹市はHPの運営会社に削除を要請したということですが…
現時点では転売目的と認定するのは難しいということで、削除には難色を示しているようです。
定価千円の大人入場券が一万円になったこともあるとか。一度に大量のチケットを出す出品者も
いるとかで転売目的に購入したようだとのこと。うーん、残念ですね。それにしても必ずこういうことを考える人々が出て来ますねぇ。
これも自由主義社会の落とし穴ということでしょうか。人々の善意にや欲望につけこむ輩は
必ずでてきますね。とはいえタリバンなどのように頭からその手の活動を制限すれば社会の
発展を妨げるし…難しい問題です。あとは館主の宮崎さんの気持ちをファンがきちんとくみ取って
行動することを願うだけでしょうか。(そういうある種、見苦しい行動が起きるところが
イスラムの人々に嫌われる原因かもしれませんね)
さまざまな動き 2001年11月20日(火)
どうやらビンラディン氏もだんだん追い詰められてきたようですね。
今回のアフガンへの攻撃で、今まであまり見えていなかった中東の国々のことが少しは分かって
きました。さまざまな文化、国力のレベルの格差も世界中ではまだまだあります。地球文明を
つくれる環境は次第に整いつつありますが、まだまだ時間はかかりそうですねぇ。狂牛病騒動に関してですが、薬害エイズ事件に似た背景が浮かび上がってきました。
狂牛病問題への行政側の対応を検証する調査検討委員会が開催されたようですが、この中で、
農水省の関係者から国内の研究者に対し、狂牛病の話題に触れるなとの要請があったことなどが
明らかにされました。10年くらいまえのことのようですが、ある研究者が狂牛病の日本上陸の
可能性に触れたところ、とある検疫所所長から要請があったとのこと。これをもって農水省全体の
意見とするのは難しいとの反論がありそうですが、きちんとした対応を取る気のなかった様子が
うかがえます。事なかれ主義、そして消費者の生命や健康の安全を確保することよりは、生産者
保護の方針が明らかにでていますね。生産は農水省、流通している時は厚生労働省(当時は厚生省)
と完全に縦割り行政になっている弊害が出ています。省庁改編がなされた後もこの部分には手が
つけられていません。今からでも遅くはないので、さらなる見直しをお願いしたいものです。そして特殊法人の廃止、民営化問題。いよいよ具体的にどうするか、小泉内閣の改革案が
出されてきましたが、ターゲットにされた省庁の反発。いわゆる族議員なのでしょうか、国会議員
からの抵抗もはじまっている様子。若手議員からは首相のやり方を独裁的だと批判する声も上がって
きていると聞きます。とはいうものの、思いきったことをやらないとどうにも身動きがとれなくなって
いる日本のシステムですから、ここは小泉総理にはきちんと公約を実行していただきたいと思います。
いろいろ試してみないことにはどうしようもないですよね。不都合があればどんどん手直ししていけば
いいと思いますし。国内外で様々な動きが見られますね。世の中が大きく変わろうとしているのを感じています。
フーリガン対策 2001年11月21日(水)
新人王にひきつづき、MVPも受賞してしまいましたね。イチロー君、おめでとう!
二つ同時に受賞というのは大リーグ史上二人目だとか。狂牛病の確定診断、ニ頭目が出てしまいました。以前「安全宣言にはまだ早い」という
タイトルで書いたと思うのですが…。まぁ、検査体制が整ったから狂牛病の牛が市場に
出回る危険性がなくなったという意味での安全宣言であったのでしょうけど、消費者の
感覚からすれば狂牛病が発生しているという事実から危険を感じてしまうでしょう。
結果として最初に過った情報を発表をしてしまったのに引き続き、「嘘をつかれた」と
いう印象を与えてしまったかもしれません。またまた消費が落ち込んでしまわなければ
よいのですが…。(ちなみに私はオージービーフを中心に牛肉を食べています(^^))Wカップがだんだん近付いてきました。世界各地でさまざまな試合が行われて、徐々に
盛り上がってきているような感じも受けます。国内でもスタジアムが完成し、あとは
その時期を待つだけになってきました。そんな中問題になるであろう「フーリガン」。
これに関しては対策が進んでいない現状を新聞記事で目にしました。
日本人である私にはピンとはこないのですが、とにかく試合の勝敗に関わらず暴れること
自体が目的であるらしいので油断がなりません。目立つ場所や警備の手薄な場所があれば
お構いなしに暴れると言うことですから。そうなればスタジアムだけでなく、スタジアム周辺の商店街などもそのターゲットになる
可能性大ですね。ところがイングランドのフーリガンへの対策は何も決まっていない
地元商店街も多いとのこと。他の欧州諸国でイングランド戦が行われた時には、戒厳令に
近い状態に街がなってしまったこともあるとか。あるサッカージャーナリストによれば、「最善のフーリガン対策は近寄らないこと」だそうです。
「どこかの競技場周辺で本当にハプニングが起きないかぎり、誰も本気で動かないのではないか。
サッカー文化の違いより、日本人の横並び意識の方が危ない」とも。一度問題が起きれば
死傷者も出るかもしれません。そして今度のW杯は日韓共催で二国間の行き来はかなり自由に
なります。このどさくさにまぎれて、テロリストなどの侵入など許してしまうのではないか…
そういうことも心配になってしまいますねぇ。
狂牛病〜英国の場合 2001年11月22日(木)
9月に国内で狂牛病第一号が発生してからしばらくたちますが、その間、さまざまな情報が
流されてきましたので、もともとイギリスで発生したことは御存じの方は多いと思います。
後手後手まわっている感のある日本に対し、イギリス政府の対応はどうであったか。狂牛病が問題となった1996年、イギリスでは法律によって「生後30ヶ月を超える牛は
食べてはいけない」との方針が徹底されたとのこと。現在でも週15頭の割合で狂牛病が
発生しているようですが、政府および国民はおおむね狂牛病を抑止できたものとみている
ということです。イギリスではすでに450万頭以上の牛を処分し、88年には肉骨粉の牛への使用を禁止した
うえ、違反者には罰金か二年以下の禁固を課しているなど、法的な部分も整備されていることが
大きいようですね。また今話題になっている狂牛病の検査ですが、当のイギリスでは「死んだ
牛の一部」に実施されるだけで、「生きている牛」には実施されていないのだとか。
現在、食肉検査所の検査員が連日夜遅くまで検査をしているようですが、そのうち倒れる人も
でるやもしれませんね。しかし…えらい対応の差です。「検査より、むしろ危険なエサの禁止と感染の可能性のある家畜の処分に力を入れている」
ということのようです。日本は未だに消費者より業者保護、という姿勢が見受けられます。
さすがに二頭目が発生したために牛の消却処分等が進みそうですが…。結局、まだ感染ルートが確定されず、感染を広げてしまった農水省の責任問題もうやむやのまま
事態が進行しているために、なかなか安全宣言がなされても信用されないのかもしれませんねぇ。
「ひきこもり」の高齢化問題 2001年11月24日(土)
世界中で大ヒットしているハリー・ポッターシリーズ。今、日本より一足早く、欧米で公開
されています。私も予告編を観ましたが、なかなか面白そうでした。
いろいろと話題をふりまいているこの映画ですが、なんでも中国ですでに海賊版が出回って
いるとのこと。中国では当分上映の予定はないそうなのですが、WTO加盟を直前に控えて
いるにも関わらず、こういったことが堂々と行われるのは困ったものです。政府がきちんと
国内の産業に対し必要な規制をかけられず、中国企業や個人も世界の市場のルールに従わないと
いうのなら、WTOに加わる資格はないといえましょう。きっちりおとしまえをつけてから
加盟していただきたいものですね。MXTVで、石原慎太郎都知事が様々な識者を招くトーク番組があるのですが、久しぶりにこの
番組を観ました。この日は精神医学ご専門のお医者さまのようでした。
その話の中で現代の家族についてとか、おたくについてとか、教育についてとか…いろいろな
問題がとりあげられましたが、その中で気になる話がありました。いわゆる「ひきこもり」の
ことです。その医師の話では日本ほど「ひきこもり」の多い国は他にはなく、これは日本特有の
甘えの意識が原因ではないかということでした。子供に自立を促す育て方ではなくて親孝行して
一人前という文化の土壌が、かえってそういう状態を許してしまっているのではないかと。なんでも日本には100万人にものぼる「ひきこもり」状態の人が存在し、その年令も10代
から40代と多岐にわたっているとか。近い将来、「ひきこもり」の高齢化が社会問題となるで
あろうとの指摘には正直ぞっとしてしまいました。親に先立たれた後、社会経験の全くないであろう
これらの人々はいったいどうなるのか…豊かになった社会、人々は便利な生活を享受しています。ところが一方で日本人は大切な物を忘れて
しまったのかもしれません。アメリカのアフガニスタンへの攻撃に関しての質問を若者にした結果、
「自分は逃げる」「かかわり合いになりたくない」といった回答が7割を占めたとの記事を目にしました。
確かに、5分の電車の待ち時間に耐えられず、地面にペタンと座ってしまう若者達…何かを守って
闘うなんてできそうにないですよね。なんせ戦うことは悪いことだと教えられて育ってきたのですから。これから様々な問題がでてきそうです。ですが、あらかじめ先の見えている人々の警告も発せられています。
日本人ひとり一人の問題として受け止めて行くこと。それが問題解決の糸口になるのではないでしょうか。
テロに対するシュミレーション…ではないですが 2001年11月25日(日)
昨日、ひきこもり100万人と書きましたが、他の本を読んでいたら厚生省の調査結果が記載されて
いまして、それによると10万人に登るとのことでした。まぁいずれにしても、かなりの数字です。(^^;アメリカのバイオ企業がクローン技術を応用して人間の胚(はい)細胞を作ることに成功したとの
記事を読みました。以前にもとりあげたことがあるテーマですが、胚細胞は人間のあらゆる臓器や
組織に成長する可能性があるおおもとの細胞で、この技術を使えば臓器移植などをせずに病気を治療
する研究が進むと期待されています。臓器移植に関しても何度もとりあげていますが、他人の死を
待ち望むことは、患者にとっても周囲の人々にとっても、精神衛生上よろしくないことです 。
悪くなったら取り替えれば良い、といった考えに陥るのも困りものですが、早い実現化を望みます。
それにしても、日本企業はこの分野ではアメリカにしてやられていますねぇ。映画のような出来事…発生した直後はそのように感じられた、貿易センタービルなどへの同時多発テロ。
日本にも高層ビルはいくつも存在しますが、その中のひとつ、東京の霞ヶ関ビルについて東京消防庁が
30年以上も前に、同様の事故が起きた場合の被害状況をシュミレーションしていたとのこと。
それによると、同ビルの鉄骨は耐震性にすぐれ、ジェット機一機の衝撃では壊れないことを確認したとか。
まぁもちろん、テロ事件を想定してのことではなくて、事故発生時に起きるであろう火災の消化計画を
立案したということですが…。
当時、建設会社や航空会社の関係者には、「起こり得ないことを想定してどうするの」と笑われたとのこと。
うーん、危機管理とはこういうことなのだと感心する話ですね。今より当時の人々の方が、危機管理能力は
上だったということでしょうか。
シュミレーションでは高さ50メートル付近にボーイング727が時速600キロで突っ込んだと想定。
機体はバラバラになるものの内部にとどまるが、ビルは崩壊しない可能性が高いことが分かったようです。
消化活動も消化剤や放水について検討され、きちんと消化できることが確認されていますね。備えあれば憂いなし…でしょうか。日本の技術力の高さを示す話ですね。心強いです。(^^)
難破貨物船問題 2001年11月26日(月)
国土の四方を海に囲まれた日本。その環境ゆえの問題も抱えています。
たまにニュースになりますが、貨物船が座礁することがあります。すぐに撤去されれば
いいですが、そうでないことも多いです。海上保安庁によると現在放置されたままに
なっている外国船は12隻もあるとか。撤去に関して国際的な取り決めがないため、
座礁船を放置したままにする無責任な船主が後をたたないようです。そんな中、問題になっているのが二ヶ月近く放置されている北朝鮮籍の貨物船です。
山口県の日本海側に放置されているのですが、ここら辺はサザエやウニ、アワビの
良い漁場とのことで、一刻も早い撤去が望まれています。ところが北朝鮮の船主は
積み荷の自転車だけをさっさと積み換え、帰国してしまったとか。そのままにされてしまった貨物船。重油の抜き取り作業も日本側で行い、その費用すら
支払ってもらえないとか。うーん、ひどい話です。貨物船ももはや解体するしか方法が
ないということですが、その費用も一億円以上かかってしまうとか。財政難の地方自治体
がその資金を負担するのはとても大変なことです。こういう時は日本も、もっともっと筋の通った対応をした方がよいと思いますね。
北朝鮮に大しては人道的見地からという理由で、コメ支援を始めとし多額の援助を行って
いますが、こういう費用に関して言うべきことはいった方がいいでしょうねぇ。北朝鮮
だけでなくそれを見ている他の国に対してもなめられることになりますし。北朝鮮に関しては、現政権が急激に崩壊した時に起こり得る危機を回避する意味合いも
あって、各国(まぁ、とくに日本ですけど)が資金援助をしているという背景もありそう
ですが…。相手の善意に基づいた外交を行っていると相手になめられてしまいがちなのが、
残念ながら現実ではないかと思います。
歴史学者の目から見た日韓併合について 2001年11月27日(火)
韓国では、自国がひどい目にあわされるきっかけとだったとして日韓併合があげられることが
多いようです。朝鮮半島は外国(とくに中国)から侵略を受けることの多かった歴史
を持っていますが、中国に関してはあまりこだわらず、なぜか日韓併合ばかりが強調
されて宣伝されているために、いまだに日本および日本人に対する印象が悪い原因
にもなっているように思えます。このほどアメリカのハーバード大学で開かれた国際学術会議で、この日韓併合条約
(1910年)について合法だったか不法だったかの議論がなされたとのことです。
今回の会議は韓国政府傘下の国際交流財団が財政的に支援、韓国の学者の主導で準備
されて様子。日韓ばかりでなく英独の学者も巻き込んで不法だとの結論を出すつもり
だったようですが…。結果、条約に国王の署名がないことを理由に不法論を展開した韓国側に対し、当時の
日記などから国王が条約に賛成していたことを日本の学者が指摘したり、また、署名がない
ことについては国際法上必ずしも必要なものでないという見解が英国の学者から出たり
したようです。合法論は国際法専門のクロフォード英ケンブリッジ大教授から出されて
いるとのこと。「自分で生きていけない国について、周辺の国が国際秩序の観点から
その国を取り込むということは当時よくあったことで、日韓併合条約は国際法上は不法な
ものではなかった」…国際社会からの御墨付きをもらいたかったのでしょうが、
韓国側のもくろみは失敗に終わったようです。日韓併合に関しては、未だに韓国や北朝鮮から謝罪や補償の要求が出されるネタにされて
しまっていますが、当時の帝国主義が世界的にはびこっている状況では仕方なかった面も
あります。条約を結ぶにあたって日本政府は欧米諸国に対し打診しており、反対する国々
はなかったと読んだことがあります。もちろん、このようなことがないのが一番だったの
でしょうが、現在の尺度だけで歴史を推し量るのは無茶なことかと思います。天皇陛下が以前コメントされたように、「双方にとって遺憾な状況」であったわけで、
一方的に日本が悪者にされるのも乱暴な話です。(まぁ、心情的には分かりますし、
お金を引きだすカードになるならば、使いたくなるのは当然かもしれませんが)あまり感情的にならず、きちんとした国どうしの関係を結んでいければよいですねぇ。
サラリーマン医療費3割引き上げへ 2001年11月29日(木)
政府・与党は29日、2002年度からの医療制度改革の大枠で合意したとのこと。2003年4月から
サラリーマンの医療費が現行の2割負担から3割負担へと変更になりそうです。まぁ、
取りやすいところからとろう、ということなのでしょうが…。(保険料というのは
サラリーマンにとっては、実質税金みたいなものですねぇ)不景気が長引き税収が落ち込む中、ない袖は振れないわけですから負担がある程度増えるのは
仕方がないと思います。しかし、患者側の負担が増える反面、医療側の改革が進んでいるようには
見えませんよねぇ。こういう時は当然、力のある医師会とかからの圧力もあるでしょうし、
選挙で棄権しているツケがでているのやもしれません。いずれにせよ、後ろ向きな改革だなぁという印象を受けました。
以前も書きましたが…飴とムチといいましょうか、やはり国民全体が病気にならないように
努力する。健康的に生活し歳を重ねていく。そういう生活習慣をよしとするような政策を
国としてとっていただきたいと思います。まぁ、病気の予防に力を入れた個人や医療従事者が
得をするような制度に変えるといいましょうか。そうすれば病気になる人も減少し、結果として
医療費自体も抑えられるでしょうから。もちろん、患者数が減少すれば医者の出番が減るでしょうから、このような政策をとれば
医師会そして厚生族といわれる政治家の猛反発が予測されますし、喫煙や飲酒に関しても
それを抑制する政策をとることになるでしょうから、関連業界からも猛反発があるでしょう。
また、環境汚染につながるような業界へのさまざまな規制も強まるでしょうから、
それらの関連業界の反発もありえますね。そして逆に、国民の健康を推進する業種、環境汚染を防止する技術をもつ企業、病気の予防や
精神面でのケアなどに力を入れる医師や病院が評価され、得をするような国民のコンセンサス
が作られれば、21世紀、日本は素晴らしい国になると思うのですけれど。基本的に「自由」を尊重し、議会制民主主義をとっている国ですので、多数の利益を代表する
政策が通ることになりますよね。この場合の多数というのは、国民の実際の割合というよりも、
さまざまな選挙の時にきちんと投票したり、運動したりしている人数が多い、ということを
意味するかと思います。やはり得をしたいと思ったら、自ら行動することが大切かもしれません。
自分がコントロールすることができるのは自分自身、他の人の考え方を変えることはできませんしね。