第六章 (生後19日目〜1ヵ月28日目)マザーリング、3人が退院するまで。
<12月11日(月)>
S子、R子がN病院に転院。パパのお母さんが私達の代わりに手続きに行ってくれました。
お母さんの話によると、N病院で待っていると救急車が来て、1台の保育器に2人寝ていたそうで
す。処置があるからと待たされ、面会できたのはかなり時間がたってからだったそうで申し訳なか
ったです。今度のNICUは広くて家の子の他に3人位しかいなくて寂しい感じがしたそうです。
無事にお引越しが済んで良かった。お母さん有難うございました。

<12月13日(水)生後21日目>

パパのお父さん、お母さんが迎えに来てくださって赤ちゃんに面会に行きました。

初めにN病院へ。お母さんの話通り広い部屋にポツポツと保育器が置かれとても静かな環境
でした。本当に寂しそう。それからR子はMRSAというものに院内感染していました。
これは常菌でどこにでもあるものだけれど子供やお年寄り、体力が低下している時などに
かかり易く抗生物質が効き難かったりするらしい。なのでR子は他の子に移らないように
隔離されていました。保育器のまわりに赤いテープが張られていてその中には私達も入る事が
出来ず、近寄る事が出来なくて残念でした。早く消えるといいね。

次にY太郎に会いに大学病院へ。とても元気そう。腕も段々と太くなってきて嬉しい。
相変わらず寝てばかりいる。早く抱っこしてみたい。
体重はY太郎が1714g、S子が1354g、R子が1710gになりました。

<12月18日(月)生後26日目>

Y太郎がS子とR子のいる病院に転院の日。私が1週間後検診日だったためまたまた
パパのお母さんに手続きに行っていただきました。毎回本当にありがとうございました。
Y太郎も無事にお引越しできてほっとしました。

3人同じ病院になったので面会も楽になりました。私の母乳はマッサージを続けても殆ど
でなかったので、どっちにしろ三人分は足りないしと思い諦めてしまいました。

<12月20日(水)生後28日目>

面会に行くとY太郎もMRSAに感染してしまいR子の隣で隔離されていました。
Y太郎とR子は保育器の中で産着を着て窓を開けて外に出る練習(?)をしていました。
面会に行くたびに変化があって嬉しく思いました。

S子はまだ小さいのでそのままでしたが名前を呼ぶと目を開けてくれました。可愛い!
体重はY太郎が2002g、S子が1524g、R子が1976gになりました。

<12月23日(土)生後1ヵ月目>

面会に行くとY太郎とR子が2000gを超えて保育器から小さなベッドに昇格していました。
すごく嬉しかった。S子は1586gだったためまだ保育器の中にいました。1人だけ差が
ついてしまって何だかかわいそうでした。今日は血液型が判明しました。パパがA型で私が
B型なので全ての血液型が生まれる可能性があるのですがY太郎とR子がパパと同じA型で
S子がAB型とミックスでした。正直言って同じB型がいなくて少々残念でした。

<12月27日(水)生後1ヵ月4日目>

S子が風邪をひいていて点滴をしていました。いつもはうるさいくらいに泣いていると
言われていたのに全く泣かずあまり動かないと言われてショックでした。
鼻水を流していてかわいそうでした。私が面会に行って菌を持っていちゃったのかなあと
心配になりました。ごめんね。Y太郎とR子はまだMRSAが消えず触る事もできなくて
残念でした。

<12月29日(金)生後1ヵ月6日目>

S子もMRSAに感染してしまい隔離されていました。誰にも触れなくなってしまいガッカリ!
Y太郎とR子は口から入っていたちゅうぶが外れていました。Y太郎がはじめて私達の前で
泣きました。いつもおりこうさんに寝ていたので聞いた事が無かったのですが男の子らしく
元気なものでした。泣き声が聞けてだけで興奮してしまいました。可愛い。
体重はY太郎とR子が2200g位でS子が1700g位になりだいぶお肉もついて来て
赤ちゃんらしくなってきました。

<12月31日(日)生後1ヵ月8日目>

3人とも哺乳後でぐっすり寝ていて名前を呼んでも起きてくれなかった。
3人は病院でお年越し、来年の今ごろは歩いているかなあ・・・
なんてちょっと想像してしまいました。早く退院してきてくれるといいなあ。

<1月5日(金)生後1ヵ月13日目>

初めてY太郎とR子を抱っこした記念すべき日。
首がぐらぐらして怖い。でもものすごくかわいい。いつまでも抱っこしていたい気分。
でも緊張してしまって腕が痛くなってしまいました。3人の体重はY太郎が2578g、
S子が2050g、R子が2530gと、めきめき大きくなっ
てきて嬉しい。

17日(日)生後1ヵ月15日目>

今日はS子を初めて抱っこする事が出来ました。2人に比べてかなり小さく軽く思えました。
新生
児の500gはかなり大きいものだと実感しました。

18日(月)生後1ヵ月16日目>

今日からマザーリングが開始。オムツの交換とミルクをあげる練習をしました。
看護婦さんに教えてもらいながらドキドキのマザーリングでしたが赤ちゃんと触れる時間が
多くて嬉しかった。今日はY太郎にミルクを飲ませました。Y太郎は飲むのがとても
上手でしたがR子は戻してばかりでした。
そして今日はパパが初めてY太郎を抱っことオムツ替えをしました。温かくて可愛いと
感想を言っていました。

体重はY太郎が2700g、S子が2108g、R子が2660gと順調に育っていました。

19日(火)生後1ヵ月17日目>

今日のマザーリングもオムツ替えと哺乳練習でした。1回にY太郎とR子は60ccでS子は
55
cづつミルクを飲んでいました。
パパが初めてR子を抱っこして、Y太郎にはミルクを飲ませてあげました。

私よりもパパの方がゲップを出させるのが上手かった。ちょっと悔しい。

110日(水)生後1ヵ月18日目>

今日はオムツ替え、ミルクのほかに綿棒刺激の練習もしました。
便秘の時に綿棒にベビーオイルをひたして肛門に入れてクルクル回すと面白いくらいに
ウンチが出てくるのでビックリ。結構楽しかったかも。パパはやらせてもらえなかったので
残念がっていました。ミルクは70〜80ccを飲みたいだけあげましたが途中で寝てしまって
なかなか飲んでくれなくて苦戦しました。少しでも多く飲んで大きくなって欲しいのに。
パパは今日初めてS子を抱っこしてR子にはミルクを飲ませてあげました。S子は小さくて
怖かったと言っていた。
体重はY太郎が2814g、S子が2200g、R子が2734gになっていました。

111日(木)生後1ヵ月19日目>

今日は沐浴を見学しました。看護婦さんが入れているところをパパがビデオで撮影してくれたので
家に帰ってから何回も見てミッキーのぬいぐるみを使って2人で練習しました。(笑)
退院したら三人入れなくちゃならないかと思うとすごい重労働のような気が・・・。
今日は本来の予定日でした。本当ならこの頃うまれてくるんだったんだよね。
早く産んでしまってごめんねと改めて思いました。

<1月12日(金)生後1ヵ月20日目>

今日は沐浴を実際にやってみる事になっていましたが病院の都合でもう入れてしまったと
言う事だったので明日に延期。オムツ替えとミルクはかなり上手くなってきたように思う。
でもまだまだ看護婦さんに頼ってばかりで指示がないと出来なくて気分は「借りている」
という感じ。でも楽しくてマザーリングの2時間くらいがすごく充実しています。
体重はY太郎が2904g、S子が2308g、R子が2828gになりました。

S子が2500gを超えたら三人揃って退院の予定。

<1月13日(土)生後1ヵ月21日目>

初めてS子にミルクをあげました。全部飲んでも足りないらしく泣いていました。
体が小さく内臓が未熟な為にたくさんはあげられないそうなので可哀想だけど我慢してね。
それからY太郎を実際お風呂に入れる練習をしました。ビデオを見て練習してきたのに動く
Y太郎では難しい。
それでも途中までは上手く行っていたのですが背中を洗う為Y太郎をうつぶせ状態に
ひっくり返し反対側にあった石鹸を取ろうと手を伸ばした時「アブッ。」とY太郎が
言いました。私はすっかり石鹸に気をとられてY太郎の顔を湯船に沈めてしまったのです。
その様子をパパがしっかりビデオに撮っていたのできっとおおきくなってそれを見たら
怒るよね、ごめんねY太郎〜。

<1月14日(日)生後1ヵ月22日目>

初めてパパがS子にミルクをあげました。パパは冬休みを全てマザーリング
(ファザーリング?)に費やしたお陰ですっかり手馴れたものになりました。
オムツ替えだってお手の物で何時退院しても安心。
今日はR子をお風呂に入れる練習です。昨日の教訓を生かして石鹸やタオル類は全て
右側にそろえました。私は左利きなのでどうもやりにくいと思っていたのですが・・
と言い訳です。ちょっと時間が掛かりすぎとは言われましたが合格と言ってもらえました。
退院したら毎日これが3回かと思うとちょっとため息が出そうですが、頑張らなくては。

<1月16日(火)生後1ヵ月24日目>

今日は退院後一緒に育児をしてくださるパパのお母さんと一緒にマザーリングです。
初めて3人を抱っこしてもらう事が出来て嬉しかったです。
Y太郎とR子は一回に100ccづつミルクを飲んでいてもうすっかり立派な?赤ちゃんに
見えます。体重もY太郎が3100g、S子が2464g、R子が2998gと増えてきました。

<1月17日(水)生後1ヵ月25日目>

S子がソ径ヘルニアと診断されました。(いわゆる脱腸です。)このまま戻らなければ
手術をしなければならないと言われショックを受けてしまいました。こんなに小さい体なのに
手術に耐えられるのか心配でたまりませんでした。

<1月18日(木)生後1ヵ月26日目>

今日の体重がY太郎3200g、S子2536g、R子3050gでS子が2500gを
超えたので2日後に退院が決まりました。最初の診断ではY太郎とR子が2ヵ月、S子は
3ヵ月の入院が必要との事だったので思っていたよりも早くその日はやってきました。
想像はつかないけどきっととてつもなく大変な日々が待っているのだろうとは思いましたが
やはり毎日ずっと一緒にいられると思うと嬉しくて仕方ありませんでした。
早速、退院の時に着せる洋服を選んだりと準備を始めました。

<1月20日(土)生後1ヵ月28日目>

退院の日。パパのお母さん、パパと3人でお迎えに行きました。
カバーオールを着ると幾分大人びて見えましたがまだまだ3人ともぶかぶかでした。
それでも痩せこけていた頬も少しぽっちゃりしてきてますます可愛らしくなりました。
退院時の3人は、Y太郎が身長50センチ、体重3328g。
S子が身長47センチ、体重2676g。R子が身長50センチ、体重3178g。
ここまで大きく、我が子のようにお世話をしてくださった先生や看護婦さんの皆さんに
心から感謝の気持ちでいっぱいです。
最後に先生と看護婦さん方に温かく送り出していただけてとても嬉しく思いました。

気が早いけど大きくなったら3人を連れて会いに行きたいなあと思っています。
ありがとうございました。

寒くて呼吸もしにくそうだけど初めての外の景色はどうだったかな?
初めてのドライブはチャイルドシートに乗せるのが不安でY太郎を私が抱っこをして、
S子とR子は1つのクーハンに寝かせました。三人ともぐっすり寝てくれていてとても
おりこうさんでした。y太郎、S子、R子、これからよろしくね。


                     <終わり>