珍動物の館

DAY1
DAY1 晴れ


斜面から港を見下ろす。今AKにいるんだ。


予定通りam6:30に起床、天気はうす曇だ。

朝食はホテルのレストランで食べる。直径25センチの焼きたてワッフルにたっぷりとメイプル
シロップをかける。そしてスクランブルエッグとオレンジジュース。何かとても良い感じがした
が・・・毎日同じメニューだと後でわかる。
ワッフルは自分で焼く。焦がすと怒られる。

朝食後はH2Oのオフィス前にあるホワイトボードを確認する。ボードにはその日の天候や雪の
コンディションそして各グループのガイドとメンバーリストが書き出される。

朝食後は忙しい。山にはトイレがないのでしっかりと出しておかなければならない。ここバルデ
ィーズの斜面には立ち木などないのだ。そしてキネシオテープを貼ってからCWXを履いてスキ
ーウェアーを着込む。それからハーネスを装着。要は何かあった時に吊り下げるための金具
だ。さらにビーコンも装着、バッテリーの残量チェックも忘れずに。さらにヘルメット、ここでは全
員が着用だ。最後にザック。ザックの中身はショベルとプローブそして飲料水と毎日渡される
サンドイッチセットさらに撮影機材。結構な装備で全身が重い。


今日は初日ということで9時に集合するとロッジの庭でビーコントレーニングがはじまった。発
信状態のビーコンを雪に埋めてサーチする。まあ何度もやっているので特に問題なし。

その後2台のワンボックスに分乗しバルディーズ空港に移動した。空港ではいつものヘリレク
チャー。移動時は姿勢を低く、板は持ち上げないで引きずれ、そしてヘリを蹴るなヘリで雪を落
とすな・・・とCMHと同じ。

am10時半、最初のグループがフライトした。いよいよ滑れるかと思ったら・・・視界が悪化。一
度ロッジに戻り天候の回復を待つ・・・つらい時間だ。

ロッジでサンドイッチを食っていると天候が回復、あわてて出発・・・広瀬さん既にビール飲んで
るし(笑)。再度空港からヘリに乗り約10分のフライト。


さて斜面で板をはき・・・はき・・・あれ?はけない。このビンディングどうやってセットするんだ?
そう今回の板は先週ゲットしたダイナスターのレジェンドプロライダー。ビンディングはコツがあ
ったらしく何とかセット・・・ふぅ〜焦った。

一本目という事で斜度は25度から30度ぐらいのメローなトラック。

でも風紋が見えるなぁ・・・。

アラスカでは雪崩のリスクを回避するために一人づつ滑る。「手を上げたら一人づつ来い」そう
言ってガイドがスタートした・・・でもすぐにこけた。どうしたガイド?

3min後、数百メートル降りたガイドの両手があがった。

いよいよ俺の番、AKでの一本目だ!気合を入れて斜面に飛び込んだら・・・3ターン目にこけ
た。というより自ら転んだ。や、やばい、これ超クラストだ!!(むかしクラストで強引に捻ったら
そのまま靭帯が切れたことがあって・・・それからは転んでも大丈夫な斜面では無理せず転ぶ
ようにしている)。

そう、ここバルディーズは一ヶ月まともな降雪がなく強風や太陽に叩かれてクラストな超難斜面
になっていたのだ。

 厚さ10cm〜25cm
見て見て見て見てこの厚さ、この下に板が潜ったら最悪の事態もありうる・・・。


35度の斜面。別Grが滑走中にウィンドスクラブが雪崩れた。長さ20m程度、誰も巻き込まれ
なかったが危険なコンディションだ。さらに所々でクレバスが口を開けている・・・


捻りを使わずに真上から乗込む事だけに意識を集中する。たまに吹きだまったやわらかい斜
面もあるが、気持ち良く滑っていると突然カリカリの塊に弾かれる、そしてリカバリー。どうにも
気持ちよく滑れない。まるで修行のようだ。2本・3本・4本と修行が続く。ふと広瀬さんを見ると
楽チンそうじゃねーか。

 

思い出したぞ、技術があればどんな斜面でも楽しめるのがスキーだった。滑れないのは俺の
技術が足りないからだ。ちっくしょー!!そして6本目で本日の修行が終了。

うーん明日からどうなるの?不安で一杯!!
でもここはアラスカ、簡単な斜面なんて最初からないのだ!!!

 
美しい景色に見とれる広瀬さん・・・余裕。
遠くにはVALDEZ港、そして右下には空港の滑走路も見える。

結局今日は19時までに6本滑りロッジに戻ったのは20時。それでもまだ明るい。

こうしてDAY1が終わった。


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