珍動物の館

断裂日記08


無事手術も終わると大部屋に戻ります。のんびりベットで寝ていれば良いのかと思ったらそれ
は大きな間違いです。二日目にはもうリハビリが始まります。

何でも筋肉ちゅうものは動かさないとすぐに退化してしまうのだそうです。そして退化が進むほ
どリハビリが大変になるのだそうです。だからもう2日目から自動足曲げ装置と1時間程度のト
レーニングを行います。

自動足曲げ装置とはかってにひざを曲げてくれる便利な道具です。実は手術後すぐにひざが
自分の力では曲げられなくなります。そうしている間に本当にひざの稼動範囲が狭くなるらしい
です。だからこの機械を足に取り付け毎日二回15分か30分くらいひたすら曲げ伸ばしを行い
ます。伸ばしているときは良いですが、曲げている間はずっと痛いです。


毎日のトレーニングはリハビリセンターで行います。ここでは落ちた筋肉の回復を行います。基
本的には足を持ち上げる筋トレになります。私の場合はもう冬に滑れると決めつけていたので
楽しくトレーニングが出来ました。とにかくいろんな方向に足を上げます。最初は自分の足を自
分の力で持ち上げられなくなっていてびっくりします。こんなに一瞬で退化するの?って感じで
す。よく老人が入院したあと寝たきりになる現象が理解できます。とにかく終わると汗だくです。
2日目からは松葉杖を使って歩けるようになります。4日も経つと自分の足で歩けるようになり
ます。ただバランスを崩すと一気に負担がかかって膝の皿が割れるので用心として松葉杖を
使用します。


実はこのての手術は手術3割リハビリ7割と言われているらしく、どんなに手術がうまくいっても
リハビリをサボると結果は失敗に終わるらしいです。この説明を受けていたのでリハビリはしっ
かり行いました。ただ注意されたのはひざのさらに切れ目が入っているので、はりきりすぎてフ
ルスクワットや負荷の高い運動をするとひざのさらが真二つに割れて手術をする前より重症に
なって舞い戻ってくる患者さんがいるらしいです。過去に何人か・・・。私はそこまでしてねたをと
りたくないので、そーっと地道にリハビリを続けました。運動はハーフスクワット。ひざを完全に
曲げきらないでスクワットをします。100回をワンセットとして一日2回くらいかな?4ヶ月もする
と手術をした右足もすっかり元通りに。左右の筋肉がばらつかないように鍛えます。その甲斐
もあって秋にはもうすっかり元気な足に。お医者さんからも「今年の冬は滑っても大丈夫そうだ
な」とお墨付きをもらいました。退院した後も半年は欠かさずリハビリを続けることが大事です。


それから半年、すっかり右足も直りここはウィスラー。スキーで出会った二人だからと挙式はバ
ンクーバー、新婚旅行はウィスラーとなりました。ほんとうはCMHに行きたかったのですが、り
こっちはまだボーゲン、おいらは切れた靭帯をつないだばかり今回はウィスラーに・・・。ん??
これどこかで読んだような?そうですCMHへの道です。CMHの道はここから始まったので
す。つまり管理人版CMHへの道がこの「今だから笑える管理人の日々」です。

管理人も苦労してCMHに参加していたんですね。今でも足にチタンのボルトが入っています。
人造人間ですね(昔600万ドルの男というテレビ映画がありましたが、これからは7000ドル
の男と呼んでください)。それぞれにハードルを乗り越えCMHに参加する二人でありました。


終わり


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