珍動物の館

その4 滑る(その1)

        


4.滑る(その1)

さて板を履き終わると、いよいよ出発です。ガイドさんを先頭に進みます。

グループ1(*)は誰のシュプールもありません。外人さんが「ばんざーい」と叫びながら飛び出
します(誰が教えたんでしょうか?)。グループ2だと11人分のシュプールがついています。が、
問題はありません。写真を見れば分かります。とにかく広いんです。

今回はスキーヤー8人・テレマーカー1人・ボーダー1人が思い思いのターン弧で滑ります。

途中、ガイドにビッグターンをしていいかと聞くと「よし俺について来い」といってがんがん飛ばし
てくれます。他の人が線になって消えていきます。「うっひゃあ、きもちいーぃ」。

コースには林間とオープンがあります。

林間は神秘的です。普段ゲレンデしか滑らない人にとっては森の中を滑るだけでも神秘的で
す。森の中は風が届きにくいのでオープンに比べ雪質が非常に良いです。パフパフです。今回
はさすがにフェースショットはありませんでしたが、それでもひざぐらいの深雪はありました。そ
うそう、森の中には危険な個所が沢山あります。ツリーウェル、雪に隠れて見えない倒木、突
然の崖、そしてグリズリー。そのため林間を滑るときはバディを組みます。要は二人一組でお
互いの安全を確認しながら滑ります。森の中で一人ぼっちになるととても心細い思いをします
が、そんな時ガイドさんの笛がこっちこっちと教えてくれます。今回は林間3割、オープン7割と
いった感じでした。雪質なら、ずばり林間しかないですね。

オープンコース。これは理屈抜きに気持ちが良いです。ただただ広い開放的な斜面を滑りま
す。少しぐらい急でもトップを浮かしてしまえば問題はありません。リズムにのれば「ふわんふ
わん・・・ふわんふわん」ってな感じです。思わず口元も緩みます。ただオープンは雪崩の危険
も高いので止まらず一気に滑ります。ちょっとターンを数えてみました。「1,2,3・・・40,41,
42・・・80、81、82・・・うーんそろそろ疲れてきた・・・105、106、107、108・・・」ととと、ガ
イドが止まったら止まらなきゃ。そうガイドを追い越すのは危険です。一見何もなさそうなスロー
プに岩が隠れていたり、デブリ(雪崩の後に出きる雪氷の塊。岩の様に硬い)があったり、クレ
バスがあったり。楽しいだけで滑っていると気がつきません。ガイドは絶対に追い越してはいけ
ません。

ホワイトアウト・・これも危険です。空が曇りはじめスロープと空の境がなくなります。そうすると
もう自分が進んでいるのか止まっているのかも分からなくなります。これは何度か経験しまし
た。

cmh・・これは危険です。一度参加するとやめられなくなります(笑)。

*グループ1・・11人ワングループで4グループに別れグループ単位でローテーションします。
したがって今日グループ1だった人は明日グループ2になります。


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