珍動物の館

その3 ヘリコプター

        


3.ヘリコプター

ヘリスキーの話です。シートベルトを締め全員が乗りこむと最後に乗ってきたガイドがドアを閉
めます。そして爆音と共にヘリが上昇するとあっという間に地面が小さくなります。

ヘリには飲み物が入った箱があります。滑るたびにのどが乾くので重宝します。ここでもゲスト
の身になった心遣いが感じられます。

ちなみに飲み物は2種類あって透明な液体は水、ピンクの液体は薄めたクランベリージュース
です。さっぱりとした甘酸さがのどの渇きを癒します。

大抵は3分も飛ぶと次の目的地に到着します。たまには10分以上飛び続けることもあります。
ヘリの中はかなりの爆音で隣の席との会話さえ大声を出さなければなりません。したがって大
抵の会話はゼスチャーで行われます。

「飲み物を取ってくれ」「いや水じゃなくてクランベリーがいいな」「飲み終わったよ、もどしていて
ちょ」「おー氷河が見えるぜ、最高!」等々。

目的地に到着するとガイドがドアを開けてくれるので、すばやく待機姿勢(*)をとりヘリが飛び
立つのを待ちます。ヘリが巻き起こす風はすごく、しっかり踏ん張っていないと後ろにひっくりか
えされます。体重78kgの私でもひっくり返りました。自分より大きい人にしがみつく事をオスス
メします

ヘリが飛び立つと一転して静寂の世界が訪れます。ただ風の音だけが聞こえます。たいてい
はガイドや男性陣が板を取ってくれるので「Thankyou」などと言いながら受け取ります。そして
すばやく「板を・・あれ板を・・ん・・板を・・」。板が履けないと非常にあせります。でも大丈夫、ガ
イドさんがやさしく手伝ってくれます。たかが板を履くだけだろと思うことなかれ、深雪の中では
板を履くだけでも大変なんです。とにかくよ〜くブーツの雪を落としてから板をを履きます。


*待機姿勢・・出来るだけ低くししゃがみ、手を使って耳と目を保護します。


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