立ち方3・体重の掛け方 さて、立ち方の3である。 前回までに、足幅を肩幅よりも少し開き、足先を平行にして、膝の間に風船を挟む感覚で立つというところまで解説したわけである。 感覚であって、足先は少し開いているのが本来であるから、むりやり締めたり閉じたりすることはしてはいけないのである。 とにかく楽で自然な常態ということである。 このように立つと、自然に脚部の外側と足の裏の外側に重心が掛かるのである。 この際、膝の間に風船を挟む感覚といっても、無理に内側に閉じたり、無理に外側に開いたりしてはよろしくないのである。 あくまで、意識の上において、膝の間に架空の風船つまり氣の風船を挟むのである。 そのような意識を持つと、股関節が外旋(外側に開き)し膝が外側に開き、足裏が内旋(内側に向く)することにより、脚部と足の裏の外側にテンションが掛かるのである。 もちろんこれも自然にテンションがかかるのであって、意識的にかけてはいけないのである。 そのために膝の間に風船をは挟むという教えがあるわけであるが、膝は意図して開いてもいけないし閉じてもよろしくないので、「挟む」と言うよりは、風船を膝の間に「置き」、それにより脚部の内側に圧力が掛かると言ったほうが正しいかもしれないのである。 ともかく、風船を挟む意識により、膝には内側と外側から自然に圧力あるいはテンションが掛かるのである。 そして、足先を並行にしてそのような意識を持つと、脚部を含めた足の裏の外側に体重が掛かるのである。 まあ、どーしても、膝関節の外旋と足先の内旋が理解できない人は、空手のサンチンの立ち方を参考にしていただきたい。 サンチンもいってみれば空手における氣の養生法である。 まあ、サンチンは格闘技としての強さを養成することに重点が置かれているので、筋肉の緊張や呼吸法等の方向性がかなり違うので、膝の外旋と足先の内旋を学ぶ上での参考にしていただきたいということであって、基本は「どこにも力が入らない楽な立ち方」である。 次のステップとして、足の裏の親指の付け根周囲を中心として小指付け根周囲までの前足部に重心を置くのである。 つまり、いわゆるサンチン立ちにより、足の裏の外側に体重がかかるのであるが、さらに、その体重を親指の付け根を中心とした土踏まずから前の部分に置くのである。 踵(かかと)には体重を掛けないということである。 この際、踵を上げて立てなんてことをおっしゃる中国武術の某大センセーもおられるのであるが、氣を効率よく発生させるということにおいては、つま先立ちのように極端に踵を上げる必要はないのである。 無理に筋肉に緊張や負荷を与えると、氣を作るということにおいては逆効果になるのである。 まあ、踵を上げるといえば上げるのであるが、 しかし、これは前バランスでもなく、前かがみでもなく、前傾姿勢ということでもないのである。 站樁功としての正しいバランスの立ち方は、 首の付け根を頂点として、両足の親指の付け根を結ぶ3角形を作るわけである。 つまり、左右の足の裏の親指の周囲を接地点として、重力と垂直の位置に首の付け根の部位を置くのである。 こうすることにより、足、腰、頭部が重力に対して垂直になるのである。 重力に対して垂直のバランスを作るわけである。 まあ、極端な猫背やそっくり返った姿勢などがよろしくないのはもちろんであるが、「自然」に足に腰が乗り、腰に肩が乗り、肩に頭部が乗るということである。 ううむ、これ、おつむのちょーしの悪いパ~の皆さんにわかるのかねしかし。 まあ、とにかく足の親指の付け根の周囲から小指の付け根の周囲に重心が掛かるわけである。 もちろん親指の付け根を中心とした外側の周囲であって、親指の付け根に全体重を掛けるといういことではなく、親指を始めとした5指にも体重がかかるのはいうまでもないことである。 両足の親指の付け根の周囲の接地点に首の付根が乗れば、頭部も含めた体重は重力に対して垂直に保たれるのである。 これが、逆に踵に重心が乗る踵バランス、つまりバックバランスになると、氣が切れてしまうのである。 足の親指を中心とした前足部の周囲に常に体重が乗るということが、あらゆる気功法の要点であるのであるが、太極拳などのように、動きが伴うとこれがなかなか継続することができないのである。 それに比較して、站樁功は動きがないので、足の裏の前側体重の意識が継続できるので、氣を作るということにおいては効率が大変よろしいわけである。 站樁功は気功の本質みたいな面があるので、これが正しく理解できれば、他の気功法はいらないぐらいの優れた気功法である。 まあ、たとえば上級者向けのパドマ・プラーナーヤーマは氣がわからん皆さんにはなんのことかさっぱりであると思うのである。 しかし、站樁功は氣がわかろうがわかるまいが、「正しい立ち方」と「正しい形」ができれば、立ち続けるだけでどんどん氣ができ、氣道が太くなり、誰でも怒涛の氣を発することができるようになるのである。 あとは時間を掛けたもん勝ちであるのである。 ところが、実際の氣の世界においては、氣について勘違いしているのと、おつむのちょーしが極めて悪いために、「正しくない立ち方」と「正しくない形」のパ~の皆さんがほとんどであるので、怒涛の氣を発する人は世界的に見てもごく一部の人になっているわけである。 まあ、「正しい立ち方」と「正しい形」は、文章だけではものすごく分かりにくいのであるが、もちろん図解なんかはしてやらないのが象気功の象気功たるゆえんである。 簡単にわかったらどんなパ~でも氣の達人になってしまうのである。 ざまーみろである。 さてさて、立ち方が分かった人も分からなかった人も、この先いったいなにがどーしてどーなるのかという站樁功の秘密に迫る次回をお楽しみにね~。 ぜんぜん笑いがとれとらんやないか。 笑いがなくてなんの象気功だ。 笑いがすべての健康法をの扇である。 奥義だろ。 続く。 |
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