手5・氣の玉を育てる 站椿功における正しい立ち方で立つと、体中に氣が充満するわけである。 その充満した氣は手から放出されるのである。 このことが分かると、站椿功の中心は足から手に移るのである。 逆に氣が分からない場合は、このことが分からないので、相変わらず站椿功を足腰強化の筋力トレーニングと捉えて、空気椅子と同じ効果しか得られないことになるのである。 氣が分かる、あるいは站樁功の本質を捉えて発勁空勁に到ることが目的の場合は、手を中心に据えて、站樁功の奥義を極めていただきたいわけである。 もちろん、そのためには「正しく立つ」ことが大前提としてあるわけであるが、さらに段階が進んで腰の角度と姿勢ができあがると、「立ち方」さえ無用になるのである。 たとえ座っていても怒涛の氣を養成することができるようになるのである。 しかし、まあ、これを読んでる人がそんなことになるとは思えないので、とりあえずは「正しい立ち方」により全身に氣を充満させ、その氣を手から放出させるわけである。 とにもかくにも、膝を緩め、全身の表層筋を緩めて、首の付根を足の親指の付け根の周囲を中心とした前足部から中足部に乗せてヒラメ筋、脊柱起立筋、大腰筋などの深層筋にテンションを掛け、手を胸の前に構え大きな氣の玉を抱くのである。 この際、手のひらだけで玉をつかむということではなく、手のひら、腕全体と胴体前面に氣の玉を実感として捉えることが必要である。 まあ、実感といっても、氣感のないものに、実感も何もあったもんじゃないのであるが、まあ、氣が分からない人はイメージでそのように思えばいいわけである。 この時、正しい立ち方で立つと、その氣の玉に、手や腕を含めて胴体全面から氣が送り込まれるのである。 全身から氣の玉に氣を送りこみ、氣の玉に圧力を掛け、氣の玉の内部の圧力を高めるのである。 その圧力により、氣の玉の容量が大きくなるのである。 氣の玉は身体そのものであり、氣道としての存在である。 これを続けると手が氣を捉え、手に受ける氣の圧力がどんどん高まるのがわかるのである。 最初はふわっとしたものを感じるだけであったものが、だんだん硬くなり、手から腕全体でその硬さを受け止めるようになるのである。 さらに、その手からの氣の圧力を身体が受け止めるようになるのである。 これを継続して段階が進むと、氣の玉は強い弾力あるいは強い反発力のある塊となるのである。 氣の玉を氣により育てるわけである。 これは、体感であるので、なんともかんともいいようもないのであるが、まあ、つまりは手から放出する氣が身体に影響を与え、身体から放出される氣が手と腕に影響を与えるということである。 その影響により、全身の氣道の圧力が高まるわけである。 氣の玉の弾力と反発力は、氣道に掛けられた圧力を脳で捉えた反応である。 その圧力により、氣道の拡張拡大をもたらすことが站椿功の目的であり、気功の目的である。 ううむ、わかるかねこれ。 つーことで、分かった人も分からなかった人も、明日の幻想幻覚の夢舞台で見事な大輪の生の華を開かせるべく、あらえっさっさーと励んでいただくことを切に希望して本日のご挨拶といたしたい所存である。 どうかね、こんなところでひとつ。 続く。 |
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