象気功


丹田の造り方



実践編・継続


なにごとも「継続は力」なのである

「丹田の造り方」も当然、「継続は力」ということなしには無意味になるのである。

よくあるパターンで、野球関係者などがオフシーズンに寺や山に行って、滝行だなんつって、そのときだけ水垢離しても、「うひゃあ、つめてー」以外になんの効果もないのである。


四股も同様である。

相撲部屋入門だなんつって、そのときだけ四股を何十回踏んでもなーんにも意味がないのである。

これを幼児期、少年期から十年、二十年、あるいは中高年から始めたら一生に渡って継続しないと効果はないのである。

まあ、何度も言うが、これ、べつに、「俺様はものすごく気が強いし、たいていのことには驚かないし、人のゆーことなんかぜーんぜん気にならない、引きこもりしてるやつの気が知れない」なーんて人にはぜんぜん意味のない企画である。


おどおどびくびくへろへろいじいじで人に会うのが怖くて怖くて死んでしまいたい、なんて人に必要なカリキュラムである。

まあ、どーせだれでも死ぬんだから、あたしとしては早いか遅いかだけであるので、死にたい人は死んでいただいて一向にかまわんが、それでも、「生きるのがしんどくで死にたいけどやっぱり死にたくない」なんて人を、それじゃあ死なないように象の大神様のお授けお告げのお筆先を以(もち)て救いましょうてな、慈悲慈愛に満ち満ちてあれもこれも満ち満ちて粘液淫液満ち満ちてシモネタも満ち満ちて、実に気弱、心配性、上がり症、対人恐怖症、ひきこもりなんて皆さんには仏の光明、神の後光、天使の羽ばたきの企画である。


しかし、皆さん、勘違いしてはいけません、現在、とんでもなく気弱、消極的、対人恐怖症、心配性、おどおどびくびくで人にも会えないなんて人が、四股を何回か踏んで、それで急に腹が据わって、泰然自若、度胸満点で「なんでもドンとこい!」なんてことにはぜんぜんならないのは当然である。

水垢離も同様である。


しかし、しばらく継続すると、本人がその効果に気づかなくても、行動はほんの少しずつ変化するのである。

精神状態は現在を基準とするので、過去の自分の精神状態と現在とは、自分では明確に比較できないのである。

ううむ、これ、表現が難しいな。

つまり、気弱がすこーし改善されても、本人はその改善されたときを現在としての意識で生きているから、その変化を明確に感じ取ることはできないのである


それで、たとえば、四股と水垢離を始めたとしますと、日々の氣道の変化、つまり、丹田の変化はほんの少しずつであるので、本人が昨日、一昨日の自分との違いは実感できないほどなのである。

しかし、これが継続すると、1年後2年後にはかなり変化しているのであるが、その変化がとんでもなくゆるやかなため、そのときを現在とする精神状態を持つ本人には、過去との比較はなかなかできないのである。

ううむ、ものすごく判り難い。

まあ、とにかく、本人による「精神状態の比較」はなかなかできないが、「行動の比較」はできるのである。


おどおどびくびくでなにもやる気がなく、引きこもりで買い物にもいけなかった人が、ある日外に出るようになり、コンビニに行くようになり、ファーストフードに行くようになり、人と話すようになり、いつのまにか家族、友人と話すようになり、そのうち、人に出会い話すことが、以前ほど恐怖や苦痛ではなくなっていることに気づくのである。

それほどひどくなくて、まあ、上がり症で困るなんて人は、人に精神的に押されなくり、大勢の人の前でも挨拶などができるようになるのである。


しかし、もともと、強気で腹が据わって、演説が大得意なんて人と同じようにはならないのである。

それは、たとえば演説大得意なんて皆さんは、「人の思惑を気にする」という部位が狭窄している、あるいは閉じているからである。

この皆さんは「人の思惑」なんかぜんぜん気にならないので、何を言われようが知ったこっちゃないし、人の話なんか聞いちゃいないのである。


これは与野党の言いたい放題の丹田ご商売の政治家の皆さんをご覧になれば、どなたもご理解いただけることと思うわけである。

逆にこの章をお読みのおどおどびくびくの人はその「人の思惑を気にする」あるいは「不安」「恐怖」という部位が、親、先祖から受け継いだDNA、胎教、育った環境などの影響で大きく開きすぎているのである。


しかし、丹田ができたからといって、その開きすぎた部位が閉じるわけではないので、「人の思惑を気にする」「不安」「恐怖」という性格はそのままであるが、丹田が開くと、氣道のバランスが変わるので、精神状態が「人の思惑は気になるが、以前ほどおどおどびくびくしない」てな状態の方向に向かうわけである。

この変化は日々の継続によって、感じ取れないほど、ごくゆるやかに、しかし確実に起きるのである。

続く。

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