象気功
象気功

本日の御神託


老化

まあ、あたしは仕事の合間に公共施設なんかで周に何度かカルチャーを主催してるのであるが、いつも、おっさん、おばさんと児童、少年、青年のあいだの脳のパフォーマンスの違いに驚くのである。

最近、このことは、個人差はあっても、脳の萎縮、海馬の機能の衰えで、あたらしいことが理解できなくなるために、世の中の総ての仕組み、総体的なシステムの変化を理解できなくなることが老化ということでもあると、しみじみと自分の昨今の脳のちょーしも含めて実感するのである。


まあ、極端な例が、公共施設などのエレベーターの前で、「中々降りてこない」と激怒している高齢者の皆さんである。

まあ、スポーツ施設や公共施設のエレベーターは高齢者や障害者の方に配慮して、非常にゆっくりと昇降して、ドアの開閉もゆっくりであるのである。

これは、その激怒している、高齢者の皆さんのためであるわけであるが、このことで、その高齢者の皆さんは大変激怒なされるのである。


そのエレベーターを、先に清掃係の職員さんが荷物を積んで最上階に上がると当然なかなか降りてこないので、そうなると、おばーさんなんかは「あの人はあたしにいつも意地悪をしてエレベーターを降ろさないの!」と激怒してわめくのである。

まあ、公共施設は当然、若い人も使うわけであるが、若い人は当たり前であるが、エレベーターが遅いということで激怒して怒鳴りまくったりはしないのである。

これは、高齢者の皆さんがエレベーターを遅くしているシステムが理解できないことによるわけである。


まあ、脳が萎縮すると、もちろん、その機能するはずの脳の部分自体がなくなってしまうわけであるので、理解しようにもできなくなるわけであるのであるが、これを、たとえばあたしが丁寧にそのエレベーターが遅い原因を説明しても、それを理解させるのが大変困難であるのである。

うっかりしてると、プライドがつぶされることから、さらに激怒して収集がつかなかなくなるのである。

その怒鳴っているお年寄りの話を聞いてみると、「自分は悪くないが全部周囲が悪い」ということらしいのである。


これが一事が万事で、先日はカルチャーを教えている最中に、65~6歳ぐらいのごま塩頭の眼鏡の初老の男性が、「今日は自分がいつもやってる体操の日なのに、なんでこの場所を独占してるのかっ!?」と激怒して怒鳴り込んできたのである。

それで、この施設のシステムをよーくご説明申し上げて、そういった苦情は受付のカウンターで職員さんに言っていただきたいと、さらにものすごく丁寧にご説明申し上げたのであるが、さらに激怒して、「黙れええっ」と怒鳴るので、しょーがないので、生徒さんに施設の職員さんを呼んできてもらって、激怒してわめく初老の男性を連れて行ってもらったのである。


それで、しばらくして様子を見にいったら、そのおっさんが職員さんの説明をどうしても理解できないらしく、まだわめいておられるので、あたしは関わらないようにそーっと退散したのである。

職員さんも毎日これでは大変であるのである。

と思っていたら、そのあと同じようなもう1人、同様の初老の男性が同様の苦情を延々と言いに来たのである。

まあ、そのおっさんも、「あなたは専門家かもしれないが、無理やりみんなの楽しみの場を占拠するのはよろしくない」というお説教を延々あたしになさるのである。


それで、これも丁寧に「あなたのいつもの体操が今回はお休みなので、その空いたスケジュールのところにこのカルチャーが入ったんですよ、そのことはこの施設の受付の予定表で毎月プリントして置いてありますので、それをよーく確認してから来たほうがいいですよ」と受付のおにーさんみたいなことを延々説明したらそのおっさんは理解困難ながら、すこーし脳の機能が残っていたらしく、しぶしぶ納得されたので、職員さんを呼ぶこともなかったのである。

若い場合は、脳の機能が高いので変化を理解し吸収できるので、自分を周囲の変化に合わせることができるわけであるが、そうではない高齢者の場合は変化に対する理解が困難であるので、総てに腹を立てることになるわけである。


老人が怒りっぽいというのはこのことも原因であるわけである。

このおっさんも、今日はいつもやってる体操がなにかの都合で取りやめになって、かわりにあたしのカルチャーが入ったということがどうしても理解できないのである。

その自分のいつも楽しんでる体操の場を、同じような体操のグループが無法に「占拠」してるという勘違いから抜けられないので、職員さんがいくらシステムを説明してもどうどうめぐりで、わめいておられるわけである。


自分の周囲の総てのことがわかり理解できると、腹が立たないのであるが、その理解する、学ぶという脳の部位が退化萎縮してしまうので、理解が困難になるのである。

総ての原因が自分に起因するということが理解できなくなるのである。

またこのことが原因なのかどうなのか、公共施設でカルチャーを教えていて、それ以外の多数の利用者と接すると、若い人ほどマナーがよく、年を取るほどマナーが悪いのである。


スポーツ施設を利用する子供達やおにーちゃんおねーちゃんは、指導者の指示を理解しようとするし、また、上級のものは後輩に見本を示して面倒を見るという癖がついているせいか、非常にマナーがよく、注意すれば、言うことも良く聞くのである。

これが、中高年のおっさんとなると、もう、ルールもマナーもあったもんじゃないのである。

いわば傍若無人やりたい放題の無法状態である。

「少しぐらいはいいだろう」というのが基本にあるらしく、施設の規則はほとんど守らないのである。


ほとんどのスポーツ施設や公共施設の競技施設やホール内では飲食厳禁であるが、そんなものは一切守らないのである。

隠れて飲み食いするのはいい方で、当たり前に飲食してるおっさんおばさんが大勢おられるのである。

大半のおっさんが、運動靴はトイレ用のサンダルに履き替えるようにと大書してあっても、職員が居なければ、目を盗んで運動靴のまま用をたしてへーきである。

そこで職員以外が注意をしようもんなら、おおもめになるのである。


スポーツ施設や公共施設で職員が困っているのは、無法な若者ではなく、この分別盛りであるはずのおっさん達である。

それで、おばさんの場合は、まあ、おっさんが退職してからいっきに脳が萎縮を加速するのに比較して、家事や近所付き合いをずーっと引き続きこなしているせいか、脳の萎縮が急速ではないらしく、いろいろ説明するとけっこうそれなりに理解しようとするのである。

しかし、おっさんの場合は現役のときの役職を引きずっていて、自分の能力を過信していることもあって、脳の萎縮でものごとの理解が困難になっていること自体を自分で理解できないので、いろいろなことに腹を立てておわめきになるのである。


それを説明すると、子供のけんかのような、言った言わないだのと、どーでもいいことでさらに大騒ぎを始めるので、どんどん収拾がつかなくなるのである。

あたしも利用者グループの責任者であるので、いろいろこのおっさん達のマナーの悪さに辟易しているわけであるが、もちろん、あたしもそのマナー最悪のおっさんの仲間の一人である。


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